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空気とくらし

熱帯夜の困りごとと解決法
空気の困りごとラボ

熱帯夜の困りごと

熱帯夜、暑さで寝苦しく目が覚めてしまう

熱帯夜の日数が増加

夏になると、暑さによる寝苦しさで目が覚めてしまったり、なかなか寝付けなかったりすることがあるのではないでしょうか。特に外気温が25℃を超える熱帯夜になると、外気温だけでなく室温も上昇し、熱中症リスクも高くなるといわれています。また、湿度の上昇も熱中症リスクを高めます。

熱帯夜のポイント

室内の温湿度の上昇を抑える

熱中症は夏の昼間の屋外で発症するイメージですが、夏の夜の室内でも注意が必要です。熱中症に注意する際の目安となるのが、熱中症のリスクを評価する指標である「暑さ指数(WBGT)」です。暑さ指数(WBGT)は、熱中症のリスクを増大する要因である「気温」「湿度」「日射・輻射」をもとに算出する値ですが、簡易に推定できる方法には「気温(室温)」と「湿度」が用いられます。快適な空間づくりのためにも、温度や湿度に気を配りましょう。

熱帯夜の困りごと解決法

夏場の睡眠時のエアコンは、朝まで「つけっぱなし」がおすすめ

熱中症リスクの低減にはWBGTの上昇を抑えることが大切

睡眠時にエアコンをつけっぱなしにすることへの抵抗感から切タイマーを使う人は多いかもしれません。 そこで、神奈川県横浜市にある一般の住宅において、朝までエアコンをつけっぱなしにする「つけっぱなし運転」と切タイマーを使って就寝3時間後にエアコンを切る「切タイマー運転」それぞれで室内のWBGTの変化を計測しました。「つけっぱなし運転」ではWBGTに大きな上昇は見られなかったのに対して、「切タイマー運転」の場合はエアコン停止後にWBGTが徐々に高まる結果となりました。就寝中にエアコンがオフになると、明け方にはWBGTが熱中症への警戒が必要とされる値まで達する可能性があります。気温や湿度の高い日は適度な温度設定で、朝まで「つけっぱなし」にした方が快適な睡眠につながるといえそうです。

 

専門家が解説:夏の夜の快眠のために大事なこと

国立大学法人奈良女子大学
学長補佐(改革推進担当)
研究員 生活環境科学系 
久保 博子 教授

夏の快眠には「温度」だけでなく「湿度(しつど)」も重要です。

深く快適な睡眠を取るためには、入眠直後に深い眠りに入ることが重要です。入眠直後は、深いノンレム睡眠が比較的長く持続して現れ、明け方にかけて、浅いノンレム睡眠やレム睡眠が多く見られます。睡眠は最初が肝心です。最初の深い眠りが持続せず浅くなると、後半に深い眠りで補おうとします。この深い睡眠が分断されてしまう状況で目が覚めてしまうのです。睡眠中特に、入眠時に体温が大きく速やか下降すると寝つきがよいといわれています。

では、どのような環境であれば入眠直後に深い睡眠に入れるのでしょうか。 人は入眠時に体温を下げるために、手足を熱くして熱を発散したり、汗をかいてその気化熱で熱を放出しようとします。そのため寝ている間で最も発汗量が多いのが入眠直後です。しかし、梅雨時から夏場にかけて、湿度(しつど)は非常に高くなり、室内でも時には80%ぐらいになることもあります。こうなると、汗がなかなか乾かず、不快感とともに体温調整も上手くいかず寝つきが悪くなるということにつながります。汗がべたべたと不快でないようにするには、湿度(しつど)を50%程度より低くするのがよいでしょう。

一方、室温は低すぎると血管が収縮して放熱出来ず逆によく眠れないため、夏の薄い半袖半ズボンなどの寝衣とタオルケット程度の少ない寝具では26℃~28℃ぐらいの温度が快眠につながります。しかし、今回の調査で最も多く設定されていた28℃ぐらいですと、湿度が高いと快適な睡眠を損なう恐れがありますので、室温だけでなく湿度(しつど)をコントロールすることも、夏場の快眠のための重要なポイントの一つとして意識して下さい。


エアコンで体調が悪くなるは本当か!?

「エアコンを使って寝た次の日は、なんだか体がだるい、体調が良くない」という声を耳にしたことはありませんか。今回の調査でも、「エアコンを使用したことで翌日体調が悪くなったり体のだるさを経験したことがありますか」という質問に「ある」と回答した人が半数いました。
体調が悪くなったり、体のだるさを感じるのは、体が冷えたからだと考えられます。エアコンにより室温が低下しすぎたり、冷たい吹き出し風が寝具で覆われていない、薄着で露出した体にあたったりし、体全体や、体の一部が冷えてしまったのです。これを防ぐためにも、室温を低くしすぎず、湿度(しつど)コントロールも上手に取りいれることは重要なポイントの一つです。

体調がわるくなったりだるくなったことがある(%)


一晩中つけっぱなしが気になる方の場合は、 「3時間:切りタイマー」で、入眠後の深い睡眠を確保できます。

エアコンの使い方による睡眠中の室温変化とその人体への生理的、心理的な影響について実験を行いました。
条件3の「切りタイマー」を3時間に設定にした場合は、深い睡眠が2周期(※)確保できるため、前半の深いノンレム睡眠が安定的に取れることがわかりました。条件2の「切りタイマー」を1.5時間に設定した場合では、深い眠りに入った最中に暑さで目が覚めてしまうことが多くなっています。

平均的な睡眠周期は90分で1周期といわれています。

エアコンの使い方による睡眠中の室温変化とその人体への生理的、心理的な影響について

出展:奈良女子大学2004年7月26日~10月10日実施実験
2005年 日本睡眠学会発表

実験概要

20~23歳までの健康な若い女性7人。各被験者は、それぞれの条件ごとに7時間睡眠をとり、脳波、皮膚温、心拍数、体動などを連続測定。

条件1(コンスタント)

実験に参加した人の"選択温度"を終夜一定に保つ。
選択温度とは、個々の被験者が昼間の実験で最も快適な気温として選択した温度。

条件2(タイマー 1.5時間)

選択温度から2度低い室温で、1時間半一定に保った後、1時間かけて4度上昇させ、その後は一定に保った。

条件3(タイマー 3時間)

選択温度から2度低い室温で3時間一定に保った後、1時間かけて4度上昇させ、その後は一定に保った。

条件4(スリープ)

選択温度から始め、就寝後1時間で室温を2度下降させ、その後6時間かけて3度上昇させた。

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