エアコンの掃除をするのは年末の大掃除の時だけという方も多いかもしれませんが、エアコンの快適性を維持しつつ無駄な電気代も抑えるには、エアコンの使用頻度に応じた定期的な掃除やお手入れが大切です。
エアコン掃除といわれても、具体的にどうしたらいいのか分からないという声もよく聞かれます。エアコン内部にある「フィルター」は洗剤を使って洗っていいのか、室内機の奥にある薄いアルミの板がたくさん並んでいる「熱交換器」は掃除をしても良いのか、室外機はどうするのかといったように、疑問や分からないことが多いのもエアコン掃除の困りごといえそうです。
エアコン掃除は、夏・冬のエアコンシーズン(7~9月頃、12~2月頃)に定期的に行う「小まめ掃除」とシーズン前(5 月頃、11月頃)に行う「しっかり掃除」が基本です。
また、5月頃の「しっかり掃除」の前にエアコンの「試運転」もしておくと、万一エアコンに不具合があった場合でもエアコンが欠かせない夏本場を迎える前に余裕を持って修理やメンテナンスできるので安心です。
エアコンを頻繁に使用するシーズン中(7~9月頃、12~2月頃)に行う「こまめ掃除」のポイントは、①フィルター掃除、②室外機周辺の掃除、③夏の冷房シーズンには室内機内部の乾燥運転(内部クリーン運転)です。
エアコン前面のパネルを開けてフィルターを取り外し(写真:上)、フィルターについたホコリを掃除機で吸って(写真:中)から室内機に戻します。これをシーズン中のフィルター掃除は2週間に1回のペースで行いましょう。
また、エアコンがキッチンからの油煙を吸い込むなどでフィルターの汚れがひどいときは、台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い(写真:下)、十分に陰干ししてから室内機に戻しましょう。
1年間掃除をしないと25%もの電気代が無駄に!
室外機が周辺の空気をしっかり吸い込んで吹き出せるように、室外機周辺には物を置かずに風通しを良くしておきましょう。空気の通りが悪いと、エアコンの効率が下がり、無駄な電気代につながってしまう場合があります。
内部クリーン運転は、夏場の冷房運転や除湿運転( ドライ )によって室内機の中に発生した結露を乾燥させる機能です。夏場の冷房や除湿運転終了後に自動で運転するように設定して、運転が始まったら消さないようにしましょう。
エアコンを本格的に使用する夏・冬シーズン前(5月頃、11月頃)に行う「しっかり掃除」は、「こまめ掃除」と同様に、フィルター掃除と室外機周辺の掃除が基本です。これに加えて「しっかり掃除」の際は、熱交換器の汚れの確認や、室外機周辺に溜まった落ち葉や飛来物の除去、夏のシーズン前の「試運転」もセットで行うことをお勧めします。
フィルターの掃除については「こまめ掃除」を参照ください。
「しっかり掃除」では、フィルターを取り外した際に、室内機の奥にある薄いアルミの板がたくさん並んでいる「熱交換器」が汚れていないかも確認しましょう。熱交換器に汚れが溜まると、カビの発生や嫌なニオイの原因になる場合があります。ただし、ご自身で清掃しようとすると、アルミの板の部分が折れ曲がってしまったり、電気部品の故障につながったりする可能性もあるため、熱交換器が写真のように汚れている時は、エアコンの専門業者への掃除の依頼をお勧めします。
夏から秋の台風シーズンや落ち葉の時期は室外機の周辺や裏側に落ち葉やゴミ、思わぬ飛来物などが入り込んでいることがあります。またエアコンを使用していない間に荷物を置いてしまっていることもあるので、エアコンシーズンが始まる前に確認、掃除をするようにしましょう。
試運転では、①冷房運転で最低温度に設定、10分程度運転し、②冷風が出ているか、運転ランプが点滅していないかを確認、③その後も30分程度運転し室内機の水漏れやがないか、④異臭、異音がないか確認します。
試運転に関する詳しい説明は、「夏本番を前に エアコンのスイッチオン!」をご覧ください。
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