ダイキン工業株式会社

 
DAIKIN RECRUITING WEB

選抜研修経験者と執行役員が語る、ダイキン流の人材育成。

グローバル人材や変革に強いリーダーを育成するため、様々な人材育成制度に取り組んでいるダイキン工業。今回は、実際に人材育成制度に参加した2名の社員に、研修時の具体的な内容やエピソードを聞くと共に、人材育成・女性活躍推進担当として執行役員を務めるK.Moriに、ダイキンの人材育成制度の特徴などについて話を聞きました。

空調生産本部 臨海製造部
工業高等専門学校の情報系出身。2009年ダイキンに新卒入社。空調生産本部で室外機の製造業務に携わったのち、2012年~2015年に国内の大学に留学。帰任後は生産設備の予防保全、生産設備のIoT化に取り組み、2017年には「海外拠点実践研修生」として米国Goodman社(現ダイキンコンフォートテクノロジーズノースアメリカ社)に研修出向した。
S.Tsuchizawa
空調営業本部 事業戦略室
比較文化系出身。2016年にダイキンに新卒入社。入社後、首都圏担当の販売会社であるダイキンHVACソリューション東京㈱に出向し、40社に及ぶ卸・販売店の営業を担当する。2019年に出向解除後、空調営業本部事業戦略室にて新商品販売推進や業務用エアコン事業の計画立案、進捗管理に携わる。2021年~2022年、「女性リーダー研修」に参加。
K.Kishimoto
執行役員 人材育成・女性活躍推進担当
文学部英文学科出身。大学卒業後ダイキンに新卒入社したのち、秘書室にて社長・会長秘書として経営トップのサポート、経営に関わる行事の運営に携わる。2011年より課長職、2015年より部長職。並行して全社の人材育成にも関わり、2021年に人材育成・女性活躍推進担当として執行役員就任。
K.Mori

「自分一人ができる」より、「誰もができる」仕組みが重要

▲海外実践研修20期生/S.Tsuchizawa

──まずは、S.Tsuchizawaさんが経験した「海外拠点実践研修」の内容を教えてください。

S.Tsuchizawa
私は2017年、海外拠点実践研修の20期生として米国Goodman社(現ダイキンコンフォートテクノロジーズノースアメリカ社)に研修出向しました。具体的な内容としては、立ち上げ間もない同拠点で、エアコンを生産するライン設備に新しい保全技術(状態監視)を導入するというもの。現地マネージャーのもと、メンテンナンスに関わる各種マニュアルの整備なども進めました。実際に研修を受けるきっかけになったのは、上司から「こういう研修があるよ」と声をかけていただけたことです。言葉の壁など最初は不安もありましたが、もともと海外の工場を見てみたいという思いがあったため、挑戦することを決めました。

──同研修の中で、特に大変だったことはなんですか?

S.Tsuchizawa
自身の取り組んだテーマでいうと、状態監視の保全技術を導入すること自体が現地の方々にとっては馴染みがなく、そもそもの導入の必要性を理解してもらうことが大変でした。また、プロジェクトをある程度進めていた段階で、メンバーが引き抜かれて他社に行ってしまったことありました…。海外と日本とでは、ビジネスにおいても文化が大きく違うということを身をもって感じた出来事でしたね。

──同研修を通じて学んだことや、今の自身の仕事に活きていると感じることを教えてください。

S.Tsuchizawa
研修に行くまでは、自身の知識や技術を高めることが一番大切だと考えていました。しかし、研修を受けてみて感じたことは、自分がいなくても誰もが現場でパフォーマンスを発揮できる仕組みを構築することのほうが重要であるという風に考え方が変わりました。そういった考え方に加えて、研修を通じて身に付けたメンバーとの「関係構築力」は、今の業務にも活かせているかなと実感しています。

「リーダーシップとは何か」に、向き合い続ける8ヶ月間

──続いて、K.Kishimotoさんが経験した「女性リーダー育成研修」の内容を教えてください。

K.Kishimoto
この研修は、毎年各部門から約20名の女性社員が選抜され、8カ月間にわたってリーダーシップについての学びや理解を深めていくというプログラムです。私は9期生として参加しました。8ヶ月の間には全5回の対面セッションがあり、自分自身が日々の業務でリーダーシップを実践しながら、そのアウトプットをセッションの場で発表したり、5人一組のチームで“ありたいリーダーシップ”を議論したり。参加するまでは「なんで女性だけなんだろう」という疑問もありましたが、実際に参加したことで、会社が女性社員の活躍にとても期待していることや、自社には女性でも活躍できるフィールドがあるということを改めて知る機会となりました。

──同研修の中で、特に大変だったことはなんですか?

K.Kishimoto
やはり、グループワークでリーダーシップについて深掘りをするところが一番大変でした。約3ヶ月間、「目指したいリーダー像とは何か」という問いに対して外部の経営者にインタビューに行ったり、書籍を読んだり、ディスカッションをとにかく何度も重ねました。グループワークのメンバー内で意見が異なることもありましたが、多くの価値観を知ることができたという意味では、とても有意義な時間だったと感じます。

──同研修を通じて学んだことや、今の自身の仕事に活きていると感じることを教えてください。

K.Kishimoto
研修を受けるまでは、「リーダー=ぐいぐいと周りを引っ張る人」だと思い込んでいました。しかし、決してそうではなく、「様々なリーダーの形があっていい」「自分らしくいてもいい」ということを学べたのが何よりの収穫だったと感じています。また、女性としての傾向や、陥りやすい思考回路などを客観的に学べたことも、とても良かったポイントだと思っています。今後、組織やチームのリーダーを務めることになった際に、自身がどのように立ち振る舞えばいいのか、どのようなリーダーシップを発揮していきたいのか、漠然としたイメージから具体的なイメージに変わりました。

▲女性リーダー育成研修9期生/K.Kishimoto

ダイキンの人材育成は「やりたい」がある人に、光りを当てていく

▲執行役員 人材育成・女性活躍推進担当/K.Mori

──ダイキン工業が、こういった幅広い人材育成に力を入れている背景・想いをお聞かせください。

K.Mori
グループ全体として「人を基軸におく経営」という経営文化を持っています。それは、営業力、現場力、技術力といった人の力の総合力が、ひいては会社の推進力にもなると信じているからです。特にグローバル人材の育成には早くから取り組み始めていますが、1999年からスタートした海外拠点実践研修はすでに25ヶ国で実施されました。この研修を修了した369名の卒業生たちが、今のダイキンを創っているといっても過言ではないでしょう。とはいえ、グローバル化やDX、ダイバーシティなどが叫ばれ、変化のスピードが早い昨今。まだまだ人材が足りていないことも事実ですので、今後も人材育成には全社的に注力していきたいと考えています。

──ダイキン工業の人材育成の考え方について教えてください。

K.Mori
研修生たちにはこれまで経験してきた世界に留まらず、ぜひ新たな世界に飛び込む経験をしてほしいと思っています。海外拠点実践研修を例にするなら、違う言語、違う文化、違う習慣の土地にいきなり飛び込み、現場のマネージャーの下で働くことになりますので、研修生が想像している以上にたくさんの壁が立ちはだかるはずです。それでも、1つひとつの試練を乗り越え挑戦し続けてくれる人、そして前に進んでくれる人を、私たちは一人でも多く輩出したいと考えています。きっとそういった難しい経験を乗り越えて得た達成感が、次にまた挑戦しようという意欲を沸き立たせてくれると思います。

──研修生たちには、その後どのように活躍してほしいと願っていますか?

K.Mori
まずは何よりも、自身の成長と視座が上がっていく感覚を楽しんでほしいと思っています。ちなみに、研修の修了生の中には、現在役員になっているメンバーや経営企画室のトップを務めているメンバーいます。「成長したい」「これをしたい」という熱意ある人にはどんどん光を当てていく会社でありたいと思っています。それをモチベーションに感じられる方であれば、きっと活躍できるフィールドは広がっていくはずですよ。

「こんな制度が欲しい」も、遠慮なく伝えてほしい

──最後に、皆さんがお互いに質問したいことや聞きたいことはありますか?

S.Tsuchizawa
では、私から森執行役員へ質問させてください。AIやIT技術が進歩して世の中的にも大きな変化を迎えている中で、ダイキン工業の人材育成にはどんな変化がありましたか?
K.Mori
AI分野の技術開発や事業開発を担う人材を自社で育成するための社内講座「ダイキン情報技術大学」を2017年から始めているのは、まさにそういった時代の変化が背景にありますよね。「ダイキン情報技術大学」ではただIT技術を学ぶだけでなくて、実際に事業に入り込んで変革を起こせる人材を育成するために、プロジェクトベースの実習プログラムも設けています。
S.Tsuchizawa
なるほど。ちなみに私もダイキン情報技術大学卒業生と一緒に業務をすることがあるんですが、非常にスキルが高く業務に貢献しています。
K.Mori
そうなんですね。ただ、実際にAIやIoTを学んだ社員が部門に配属されても、受け入れる側の上司がそれらの知識を持っていない場合は、能力を活かしきれないというケースも散見されていたりします。なので、幹部職や上層部が今の時代に必要なAIやIoTの基礎知識を身につけられるような新たな研修制度もスタートしました。まだ全社員に対しての仕組みではないので、今後は範囲を拡大していかなければと思っています。
S.Tsuchizawa
そうなんですね。私もそういった分野を勉強させていただけるとなったら嬉しいので、楽しみにしています。
K.Kishimoto
私も森執行役員に質問させていただいてよろしいですか?
K.Mori
もちろん、どうぞ。
K.Kishimoto
人材育成には、仕事と生活の両立やライフサイクルに合わせた支援も欠かせないと思っています。結婚や出産など、女性ならではのライフイベントに関する悩みってたくさんあると思うんですが、ダイキン工業では、そういった女性社員の悩みに対してどのようなサポートをしてくださるのか。また、女性として長く働くために大事なことって何なのかも伺ってみたいです。
K.Mori
仕事と家庭を両立してどちらも円満にできるようなサポートは、すでに色々と実施されています。例えば育児支援会社への会社としての年間契約や、短時間勤務制度なども取り入れられているので、必要な時には遠慮なく使ってくださいね。それから、「こんな制度が欲しい」という意見があれば、遠慮なく言って欲しいです。すぐに制度化することは難しいかもしれないけれど、相談してもらえれば、皆さんの努力をサポートする方法を考えます。
K.Kishimoto
ありがとうございます。漠然と不安に感じていることが多いので、こうしてご回答いただけて安心しました。
K.Mori
私からも、最後にお二人に質問させてもらえたら。これからぜひチャレンジしてみたい、やってみたいと考えていることはありますか?
S.Tsuchizawa
海外実践研修の経験をいただいたからこそ、また海外に行って働いてみたいという想いがあります。海外と日本での双方の経験を活かして、もう一度その橋渡し役を担いたいです。
K.Kishimoto
私としては、もう一度大学院などに通い、改めて勉強してみたいなと思っています。というのも、実務に携わる中で出てくる課題やわからないことって想像以上にたくさんあって。一度社会に出た身だからこそ、改めて学び直したいという気持ちがあります。
K.Mori
実績とキャリアを積んだ二人だからこその意見ですね。今まさに、ダイキンのすべての従業員が一人ひとりの成長やキャリアパスに合わせてやりがいを持って働けるための再教育について検討しています。二人とも話を聞かせてくれてありがとう。
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