暖房器具をかしこく使い分けよう
暖房器具(だんぼうきぐ)にはいろんな種類があって、それぞれに得意なことと苦手なことがある。暖房器具の特ちょうを知って、かしこく使い分けることが、節電につながるよ。
エアコン
- 得意なこと
- 部屋全体を広く快適にあたためること。ヒートポンプというしくみでお部屋をあたためるので、少ない電気で部屋があたたまる。電気なので、部屋の空気をよごさない。
- 苦手なこと
- スイッチを入れてすぐにあたためるのは苦手。お部屋が乾燥(かんそう)しやすくなるので、加湿器(かしつき)などをいっしょに使うほうがいい。
- 適している場所
- リビングなど人が集まって長時間過ごすお部屋はとくに適している。空気がよごれず、火事などの心配も少ないので、赤ちゃんやお年寄り、また、ペットのいるおうちでも安心。
電気ストーブ
- 得意なこと
- スイッチを入れてすぐ、そばにいる人の体を直接あたためる。電気なので、部屋の空気をよごさない。
- 苦手なこと
- 部屋全体をあたためるのは苦手。エアコンよりも多くの電気を使うので、長時間の使用にも向いていない。
- 適している場所
- すぐに、少しだけあたためたいところ。たとえば、足元が寒いキッチンや、洗面所、トイレ、朝の着がえの間など。
石油ストーブ・ガスストーブ
- 得意なこと
- 灯油やガスをもやしてあたためるので、電気はほとんど使わない。
スイッチを入れてすぐそばにいる人をあたためてくれるし、部屋全体をあたためることもできる。
- 苦手なこと
-
灯油やガスをもやすので、お部屋の中の酸素(さんそ)が少なくなりやすい。こまめに空気を入れかえないと、あぶないよ。また、もやすときに発生する水分で、お部屋の湿度(しつど)が高くなり、結露(けつろ)を起こしやすい。
- 適している場所
- 少しだけあたためたいとき。部屋全体をあたためたいとき。いろんな場所で活やくしてくれる。
床暖房
- 得意なこと
-
ゆかから直接伝わる熱と、ゆかから部屋全体に広がる熱の2つの熱で、ゆっくり、じっくり、あたたまる。
電気式や温水式などの種類があるけど、ヒートポンプ式の床暖房は、その中でも使用する電気が一番少ない。
- 苦手なこと
-
スイッチを入れてすぐにあたためるのは苦手。電気式の床暖房は、電気をたくさん使う。
- 適している場所
- リビングなど人が集まる部屋。ゆかがあたたまるまでは、エアコンなどの暖房器具をいっしょに使おう。
電気カーペット(ホットカーペット)
- 得意なこと
- 足元が直接あたたまる。工事などがいらず、かんたんに設置(せっち)できる。
- 苦手なこと
-
部屋全体はあたためられない。
長時間ふれていると、「低温やけど」を起こすことがある。電気カーペットの上でねないようにしよう。
- 適している場所
- リビングやキッチン、勉強部屋など、足元の寒さが気になるところ。カーペットだけで、寒さが気になるときは、エアコンなど部屋全体があたたまる暖房器具もいっしょに使おう。
電気こたつ
- 得意なこと
- ぶあつい布団(ふとん)で、あたたかい熱をとじこめることができるので、寒さを感じやすい足をきちんとあたためてくれる。
- 苦手なこと
-
部屋全体はあたためられない。布団の外まではあたたかくならないので、こたつに入っていない部分は寒く感じる。
- 適している場所
- 人が集まっていっしょにあたたまる場所。部屋が冷えこんでいる時は、エアコンなどほかの暖房器具もいっしょに使ったほうがいい。
空気の中には、どんなに温度が低くても、"熱"がそんざいしている。ヒートポンプは、空気の中からその"熱"を集める技術。昔からエアコンの技術として使われていて、少ない電気で空気や水をあたためたりひやしたりできるんだ。
暖房の場合、電気ストーブだと「1」の電気で「1」しかあたたかくできないけれど、ヒートポンプは「1」の電気で、最大「6」もあたたかくすることができる。
今では、お湯をわかしたり、せんたく物をかわかす乾燥機(かんそうき)にも活用されているよ。
空気の熱を集める技術なんだね