ダイキンの取り組み
省エネ性の高いエアコンに転換
ダイキンは、省エネ性の高いインバータエアコンを世界に広く普及させることで、エアコン使用時の電力消費によるCO2排出量の削減をめざしています。
※ 詳しくは「インバータとは」で説明しています。
インバータとは、周波数変換装置のことで、電圧・電流・周波数をコントロールする技術のこと。インバータエアコンが「省エネ」なのは、空気を冷やしたり暖めたりする重要な役割を担っているコンプレッサ(圧縮機)やファンを動かすモーターの回転数をこのインバータ技術で細かく制御できるからなのです。
インバータのない昔のエアコンでは、温度調節といっても、設定温度になったら動作を停止し、温度が上がれば(暖房の場合は下がれば)動作を開始するという、ON・OFFの単純な動作しかできませんでした。これに対しインバータエアコンでは、設定温度になるまではフルパワーで動作し、設定温度になると低速運転に切り替えることが可能。さらに、従来のモータや熱交換器を改良することで、インバータなしのエアコンに比べ、消費電力を50%以上も削減できます。
ダイキンは、世界にインバータエアコンを広めることで、エアコン使用時の電力消費によるCO2排出量の削減をめざしています。特に、経済発展にともなって環境問題が深刻化している新興国では、インバータエアコンは電力使用量を削減できる有効な手段。しかし、一般家庭に普及するには「価格」が課題です。
そこで、ダイキンは、2008年3月、中国の大手空調機器メーカー・珠海格力電器有限公司と提携し、高効率で低価格のインバータエアコンの生産を開始。また、2014年度には、アジアの冷房専用地域向けに普及価格帯のインバータエアコンを開発。東南アジアの省エネ規制の強化や電力価格高騰による省エネ意識の高まりを受け、普及しつつあります。
ダイキンでは、今後もインバータ技術の普及で、快適さと環境保全を両立させていきたいと考えています。
※ 住宅用エアコン:ウィンド・ポータブルを除く住宅用ダクトレスエアコン。北米のみ住宅用ダクト型エアコンを含む。
(一社)日本冷凍空調工業会データを参考に当社作成。
省エネエアコンの普及のためには、エアコンを購入する人が省エネかどうかを判断できる基準が重要です。しかし、需要が急拡大している新興国では、そうした基準が整備されていないケースも少なくありません。そこでダイキンは、世界各地で政府や業界団体などと協力しながら、インバータ技術による省エネ効果を適切に評価する基準や指標づくりを支援しています。
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