ページの本文へ

2018年度 活動ハイライト 環境
2018年度 活動ハイライト 環境

国際機関や各国政府との対話や
連携を通じた省エネ技術の普及促進

Why?なぜ重要か

新興国の需要急増に伴い、環境負荷の増大が懸念されるから

現在、アジアやアフリカなど気温が高く冷房を必要とする国々でエアコンを所有する人はわずか8%にすぎません。しかし、今後、気温の上昇によって冷房が必要な地域がさらに増加し、新興国を中心とした経済成長によって、冷房の需要が急増すると見られています。IEA(国際エネルギー機関)が2018年に発表したレポート「The Future of Cooling」によると、世界のエアコン台数は2050年までに現在の約3倍にあたる56億台に増加すると予測されています。また、エアコンの急増に伴って、新たに必要となるピーク電力は、現在の日本・米国・欧州の発電総量に匹敵するとしています。電力消費によるCO2排出量の増加が懸念される中、IEAレポートは、予測されるエアコン需要の増加と電力消費量低減の両立を図るには、再生可能エネルギーの普及に加え、省エネエアコンの普及と適切な省エネ基準の法制化が重要と提言しています。

空調機と冷媒の両方を生産する唯一のメーカーとして世界中で事業を展開しているダイキンは、空調による環境負荷低減を通して、この課題解決に貢献していく責任があります。

冷房によるCO2排出量の2050年予測

冷房によるCO2排出量の2050年予測
IEA「The Future of Cooling」より当社作成。

DAIKIN’S APPROACH

エネルギー効率の基準づくりで省エネ機の普及を推進

ダイキンは、IEAの提言以前から、省エネエアコンの普及を促進してきました。効率的な運転で電力消費を低減する、インバータ技術を用いたエアコンの世界的普及に取り組んでいます。

これまで、主にインド・アセアン地域の新興国では、エアコンの省エネ性能を評価する指標やしくみづくりに注力し、冷房運転の期間効率評価であり、インバータによる省エネ効果を適切に評価できる指標「CSPF」の導入を支援してきました。その結果、インドでは、2015年度にCSPFを評価基準とした任意のエネルギーラベル制度が発足しました。アセアン地域では各国統一の制度導入に向けた支援を継続しています。

DAIKIN’S PERFORMANCE

メキシコ、ブラジルへと取り組みを展開

現在、ダイキンはアジアでの活動を世界に広げるべく、各地で取り組みを進めています。

経済発展によってエアコン需要が拡大しているメキシコでは、政府が温室効果ガス排出量を2030年までに22%削減することを目標としましたが、安価な電気料金のために省エネが進展していませんでした。

ダイキンは、2016年度にメキシコ国立電力研究所とともに、現地市場で7割以上を占める非省エネ(非インバータ)エアコンと、ダイキンの省エネ(インバータ)エアコンの比較実証実験を実施。エネルギー効率のよい冷媒を使用していることもあり、インバータ機が約60%省エネであるという結果を得て、メキシコ政府に省エネ機普及の電力需要抑制効果を示しました。

こうした実績が評価され、2018年にはダイキンが提案する「環境配慮型空調機普及促進事業」が、日本・メキシコ両国政府の支援のもと、独立行政法人国際協力機構(JICA)の民間技術普及促進事業に採択されました。

2018年6月には、メキシコ政府団が来日してダイキンの製造工場などを視察し、省エネ政策にかかわる知見を共有。メキシコで行った実証実験にもとづく省エネ効果の定量化を報告するワークショップの開催などを通じて、環境配慮型エアコンの市場創出をめざしています。また、ブラジルでもJICAによる同様の事業のもと、省エネエアコンの普及に向けた理解促進や政策提言を進めています。

新興国での省エネ機普及のための取り組み

新興国での省エネ機普及のための取り組み

国際機関との対話を通じ、取り組むべき方向性を確認

このような取り組みのさなか、IEAのレポートが発表されました。ダイキンはレポートの提言を十分に理解したうえで、取り組みの方向性を確認するため、2018年10月に、IEAで建築物のエネルギー技術や政策を分析するJohn Dulac氏を招き、セミナーとパネルディスカッションを開催しました。

当社の欧州・米国・アジアの担当者が参加したパネルディスカッションでは、IEAから、「エアコンの需要増大とエネルギー需要抑制を両立するための技術はすでにあるが、さらなる普及が必要」という認識が示されました。そのうえで、メーカーには「安価で高効率なエアコンを実現する技術革新」だけでなく「製品・技術普及のための創意工夫」が求められること、また消費者にとって魅力的な技術やサービスの提供が普及のカギとなること、技術の普及においてはメーカーが政府の政策立案者に技術の利点を正しく伝えることが必要であるといった提言を受けました。

また、ダイキンの「環境ビジョン2050」についても共有し、今後もIEAとのコミュニケーションを密にして協力していくことを確認しました。

IEA Dulac氏を交えたパネルディスカッション

IEA Dulac氏を交えたパネルディスカッション

NEXT CHALLENGE

必要な人がエアコンの恩恵を享受しつつ環境負荷を増やさない社会を

ダイキンが今後もグローバルに空調事業を持続していくには、世界で環境調和製品の普及を進め、IEAが社会に提起した課題を事業者の立場から解決に導くことが必須であると考えています。そのためにIEAや各国政府とのコミュニケーションをさらに密にし、省エネやCO2排出削減の分野における各国政府に対する働きかけや、省エネに加え、手頃な価格や利便性など顧客ニーズを満たすような製品・サービスを提供し、エアコンの恩恵を享受しながら環境負荷を増やさない世界をめざしていきます。

Voice

空調の将来のためグローバルな連携への貢献を期待します

ダイキンが、空調の将来についてグローバルな対話を促進してきたことを頼もしく思います。今後は、業界、政府、その他空調関連の関係者が一丸となり、手頃で高効率、かつ低炭素なソリューションを見出すことがますます重要になります。グローバルな連携を進めるダイキンが果たす役割に期待しています。

Energy Analyst, IEA John Dulac 氏

Energy Analyst, IEA
John Dulac 氏

CSR・環境
ページの先頭へ