ダイキン工業株式会社は、経済産業省が主催する令和6年度「産業標準化事業表彰」において、「経済産業大臣表彰」を受賞しました。今回の受賞は、日本産業規格(JIS)を通じた水配管レス調湿外気処理機「DESICA」の性能評価に関する標準化の取り組みが、製品の信頼度を向上させるのみならず、建築物省エネ法の普及を促し、高効率な空調機器の市場拡大に寄与したことが評価されたものです。
そのほか、2件を同時受賞しています。電力需要が増大する一方で、ルームエアコンの省エネ規制の整備が必要であったブラジルにおけるルール形成活動に携わった功績が評価され東京支社渉外室 兼CSR・地球環境センター担当部長・小山師真が「経済産業大臣表彰」を、国際標準化機構(ISO)の国際幹事活動を通じて、国益を損なわない空調機の性能評価・規格作りへの寄与が評価されCSR・地球環境センター・上野絵理が「イノベーション・環境局長表彰」を、それぞれ個人として受賞しました。
産業標準化事業表彰は、国際規格やJIS等の作成、普及・促進、標準化を活用した市場創出や社会課題の解決等に功績のあった個人及び組織、並びにこれらの活動において今後の更なる活躍が期待される個人を表彰する制度です。
ダイキンはグローバルに空調事業を展開する企業として、世界各国で環境性能の高い空調機の普及に取り組んでいます。こうした製品の性能が正しく、公平に評価されるためには、国内外で製品規格や省エネ基準の規制などの標準化が重要です。そのためダイキンは、戦略経営計画FUSION25の重点戦略テーマに「市場価値形成・アドボカシー活動の強化」を掲げ、従来から国内外の標準化活動において、必要な人材や情報を提供し、議論に積極的に参画してきました。今回の受賞は、こうしたグローバルでの活動の一端を評価いただいたものと認識しています。
ダイキンは、今後も空調機の電力消費量削減や地球温暖化抑制につながる標準化などの国際的なルール形成活動に参画し、社会課題の解決に取り組んでいきます。
受賞名 | 産業標準化事業表彰 経済産業大臣表彰 |
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受賞案件 | 「DESICA」の性能評価に関するJIS標準化による市場創造活動 |
受賞者 | ダイキン工業株式会社 |
受賞理由 | ISOの国内審議会やJIS原案作成委員会を含む各委員会に多くのエキスパートを派遣し、標準化への貢献を通じて高効率な空調機器の普及と市場拡大を実現しました。また、新発想の省エネ形調湿外気処理機「DESICA」を開発し、2020年6月にその性能評価を標準化することで、製品の信頼度と認知度を向上させました。この取り組みにより建築物省エネ法の普及が促進され、居住環境や職場環境の快適性向上および市場拡大に寄与したことが評価されました。 |
受賞名 | 産業標準化事業表彰 経済産業大臣表彰 |
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受賞案件 | ブラジルにおける省エネルール形成でのインバータ―市場拡大活動 |
受賞者 | ダイキン工業株式会社 東京支社渉外室 兼CSR・地球環境センター 担当部長 小山 師真 (こやま かずま) |
受賞理由 | ブラジルでは電力需要が増大する一方で、ルームエアコンの省エネ規制が整備されていない状況が続いていました。そこで、ブラジルの省エネ規制において、①省エネ性能評価ISO規格の導入 ②ASEAN主要国を上回る省エネルギー基準値の設定 の2つを目指したプロジェクトのリーダーとして活動してきました。2018年にはJICA民間技術普及促進事業を獲得し、日本政府の支援の下、現地の大学やNGOと連携した結果、2020年7月に新しい省エネ規制が公布されました。これにより、ブラジルにおいて省エネ性の高いルームエアコンの普及に貢献したことが評価されました。 |
受賞名 | 産業標準化事業表彰 イノベーション・環境局長表彰 |
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受賞案件 | 空調機性能評価法の標準化国際委員会(ISO/TC86/SC6)での国際幹事活動 |
受賞者 | ダイキン工業株式会社 CSR・地球環境センター 上野 絵理 (うえの えり) |
受賞理由 | 脱炭素達成に向けて省エネ性が重視される中、空調機の性能評価を刷新することが求められています。ISO委員会の国際幹事として、新しい評価法をISO規格として確立するための議論を重ね、2023年には必要な要素を議論するためのワーキンググループを新設しました。日米欧印を中心としたステークホルダーを巻き込み、公平な議論の場を創出しつつ、国益を損なわない規格作りの推進に寄与していることが評価されました。 |
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