ニュースリリース
社会実装・起業活動支援「ダイキンGAPファンドプログラム」第1回採択課題決定、第2回公募開始
ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン工業)は、国立大学法人京都大学(以下、京都大学)とともに、研究シーズの社会実装を推進するための「新たな産学連携エコシステムの形成」の取り組みを本格的に始動します。その具体的な取り組みとして、2022年4月に立ち上げた公募制の社会実装・起業活動支援プログラム「ダイキンGAPファンドプログラム」の第1回採択課題が決定しました。また、第2回公募を8月23日より開始しました。
ダイキン工業と京都大学は、2013年に「組織対応型包括連携協定」を締結し、空間(空気、環境)とエネルギー分野における10年後、20年後を見据えたテーマの創出、イノベーションの実現に向け文理の枠を超えた協業・交流を行い、信頼関係を深めてきました。2021年4月には、本連携協定における共同研究開発テーマを5つの協創プログラムを軸に再構築※しています。そのプログラムの1つに「京都大学発ベンチャーとの提携・連携」を掲げ、ベンチャー企業との協業を推進するとともに、技術シーズの芽を育て、いち早く事業化に取り組むことをめざしています。
近年、経済・産業・社会の構造が複雑に変化しており、既に完成している技術シーズと事業上のニーズの単純な組み合わせだけでは対処できない社会課題・経営課題が増加しています。そこで、従来の「既に特定の事業を開始しているベンチャーとの連携」という形態から一歩踏み込み、様々な技術・知見を持つ研究者の自由な発想を起点に、社会課題・企業側の経営課題にアプローチするところから協創を行います。その実行支援まで一気通貫で取り組むことで、産学連携を活用した新たなエコシステムを構築し、技術シーズの社会実装を加速し、社会課題の解決に貢献します。
その具体的な入り口として、公募制の社会実装・起業活動支援プログラム「ダイキンGAPファンドプログラム」を本年4月より開始しました。ダイキン工業が戦略経営計画「FUSION25」の成長戦略として掲げる「カーボンニュートラルへの挑戦」「顧客とつながるソリューション事業の推進」「空気価値の創造」といった経営課題を対象領域として設定し、それに対し社会実装を志す京都大学研究者の自由な発想からの課題に対するアプローチを公募します。採択課題に対しては、1件300万円(税抜)を上限に本協定の枠組みから助成するとともに、その他社会実装に必要な支援をダイキン工業と京都大学が連携して提供します。
京都大学では2016年度より、学内の研究成果の活用に向け独自のGAPファンドプログラムを企画運営してきました。「ダイキンGAPファンドプログラム」は、そこで蓄積してきた知見をベースに、ダイキン工業が課題・資金を提示・提供することで社会実装を加速することをめざしており、京都大学として民間企業の資金で運営する初めてのGAPファンドプログラムになります。
「ダイキンGAPファンドプログラム」では、本年4月に第1回の採択課題の公募を行い、5課題の採択を決定しました。採択した5課題については2022年8月より1年間の研究が開始されます。また本日より第2回の採択課題の公募を開始し、さらなるテーマの拡充を図ります。
社会実装を視野に入れ、研究成果の実用性を検証する、又は向上させることを目的とする以下の分野の研究開発を対象とする(対象分野を複数組み合わせる研究開発も対象)。
採択課題:10件
助成金額:1課題につき上限300万円(税抜)
研究実施期間:最長1年間
京都大学に所属している教員、職員、大学院生ならびに京大発ベンチャーで研究活動を行う者(非常勤教職員を含む)。
2022年8月23日(火)~2022年9月21日(水)17:00
研究題目 | 採択研究者 |
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逆Mars-van Krevelen 機構に基づくケミカルルーピングの触媒的駆動を目指したCO2水素化 | 大学院工学研究科 教授 寺村 謙太郎 |
GAP磁石へのフェライト磁石側からのアプローチ | 大学院工学研究科 教授 中村 裕之 |
磁気吸脱着を利用した省エネおよび防汚等の環境問題への挑戦 | 大学院エネルギー科学研究科 准教授 奥村 英之 |
無線給電可能で低メンテナンスコストな㎤ 級無線センサの大量設置により実現する、省エネかつ快適な住環境の創出 | 大学院情報学研究科 助教 白井 僚 |
空気質の見える化とストリーマ放電のハイブリッド型空気清浄機の構築―アジアe-waste処理地域のダストに注目して | 大学院地球環境学堂 助教 本田 晶子 |
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