ダイキン工業株式会社は、当社独自のストリーマ技術が、花粉症を悪化させるPM2.5と排気ガス(ディーゼル排気粒子/以下、排ガス)の混合物によるアレルギーを悪化させる効果(以下、アジュバンド効果と呼ぶ)を抑制することを東北文化学園大学の白澤信行教授と共同で実証しました。すでにストリーマ技術がスギ花粉を分解し、花粉症を引き起こすアレルゲンを99.6%抑制することは実証※3されていますが、より生活空間に近い環境を想定したPM2.5と排ガスの混合物にも効果があることが明らかになりました。
年間を通じて様々な花粉が飛散する日本では、多くの国民が花粉症に悩まされています。さらに都市部では、花粉のアレルゲンとともにPM2.5や排ガスを一緒に摂取することで、花粉症の症状が悪化すると言われています。今回の実証結果により、PM2.5と排ガスの混合物にストリーマを照射することで、アジュバンド効果を抑制できることが認められました。ストリーマ技術が花粉症対策に有効であると推察されます。
当社は2000年より独自のストリーマ技術の開発に取り組み、これまでに花粉に関連する効果の実証を重ねてきました。近年大気中の汚染物質の増加に伴い、屋内の空気環境への関心はさらに高まっています。当社はストリーマ技術のさらなる可能性を探索するため、今後も様々な効果検証を実施してまいります。
花粉症の症状は花粉の表面にある物質がPM2.5や排ガスと結合することにより増強されます。今回の実験により、ストリーマ照射が、PM2.5と排ガスの混合物のアレルギーの増強効果を抑制することがわかりました。ストリーマ技術は花粉など様々なアレルゲンの分解ばかりでなく、アレルギーを悪化させる物質に対しても抑制効果が期待できると推測されます。
ストリーマ技術は、2004年に当社が開発したストリーマ放電により有害物質を酸化分解する技術です。プラズマ放電の一種であるストリーマ放電は、これまで困難とされていた「高速電子」を安定的に発生させることに成功した画期的な空気浄化技術で、酸化分解力の高い「高速電子」を3次元的・広範囲に発生させるため、一般的 なプラズマ放電(グロー放電)と比べて、酸化分解力が1,000倍以上になります。また、空気成分と合体した「高速電子」は強い酸化分解力をもつため、ニオイや菌類・室内汚染物質のホルムアルデヒド等に対しても持続的な除去効果があります。
当社はこれまでにも、強毒性インフルエンザウイルス(H5N1)や弱毒性インフルエンザウイルス(H1N1)、ノロウイルス、食中毒の原因となる毒素や細菌といった有害物質に対して、大学及び公的研究機関と共同で効果実証してきました。
ストリーマ技術の様々な効果検証をもとにしたウェブサイト『ストリーマ研究所』を開設し、ストリーマ技術が空気に関する困り事に効果を発揮するメカニズムを分かりやすく紹介します。
URL: http://www.daikin-streamer.com/kafun/
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