A. 冷媒メーカーと冷凍空調機器メーカーの両面を合わせもつダイキンにとって、
冷媒による環境影響の低減に取り組むことは重要です。
エアコンは人々に豊かで生産性の高い暮らしを提供する一方、冷媒として使用されるフロンと電力消費に伴う気候変動への影響は看過することができない社会課題です。特に経済成長が見込まれる新興国ではエアコンの需要の拡大に伴って温暖化影響も深刻化すると予測されています。こうした国・地域に低GWP冷媒や省エネ性の高いエアコンを普及させていくことは、地球全体の温暖化抑制にきわめて有効であると考えているため、ダイキンは冷媒問題に積極的に取り組んでいます。
注記
1987年に採択された「モントリオール議定書」では、オゾン層を破壊するおそれのある物質が規制されています。エアコンの冷媒として使われていたCFCはすでに全廃され、CFCの代替であるHCFCも先進国※で2020年、新興国※で2030年までに全廃することが決まっています。
HCFCの代替としてはHFCが使われてきましたが、近年HFCの地球温暖化影響が問題となり、「モントリオール議定書」の枠組みの中で、HFCをCO2換算で削減していくことが2016年10月に決定されました 。この決定はキガリ改正と呼ばれ2019年1月に発効しました。
ダイキンはキガリ改正を歓迎しています。「Sooner, the Better」、いち早く取り組むことが重要という考えにもとづき、冷媒転換だけではなく、冷媒充填量・漏れ量の削減、回収・再生の推進など総合的な取り組みでキガリ改正を達成していきます。