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新たな価値創造への挑戦

お客様の「声」を聞くということ

ダイキンにはお客様と直接つながることによって、潜在的なニーズをキャッチし、新しい空気の価値を創造するDAIKIN LAUNCH Xというイノベーションプラットフォームがあります。このDAIKIN LAUNCH Xから生まれたのが、持ち運びできるポータブルエアコン「キャリミー」。ダイキンとお客様が協創した、暮らしを彩る新たなプロダクトです。

DAIKIN LAUNCH Xとは

ダイキンでは空気の新しい価値を提案するため、ルームエアコンだけにとどまらず、日々いろいろなアイデアを生み出しています。しかしそれらのほとんどは、世の中にない新しいもので、果たして私たちの考える通りに、お客様の生活を豊かにできるかどうかが、定かではありません。

だからこそ私たちは、アイデアを製品に落とし込むため、それが本当に必要かどうかをお客様に問うてみることが大切だと考えました。今までお客様からの声をいただくのは、製品を発売した後だったのですが、それではいけないと思い、DAIKIN LAUNCH Xを立ち上げました。DAIKIN LAUNCH Xは、新しいコンセプトの製品を発表し、ダイキンとお客様と直接繋がって、お客様の声を製品に反映させるイノベーションプラットフォームとして機能しています。

DAIKIN LAUNCH Xでは、開発途中の商品の特徴をホームページで公開しています。製品に対してボタン1つで評価を送ることが可能で、お客様の製品に対する期待値を知ることができます。さらにお客様がコメントを書き込める「期待レビュー」という機能があり、「こんなデザインがいい」や「こんな機能が欲しい」という声を直接受け取ることも可能となっています。他にもファンミーティングなど、開発者と企画者がお客様と直接対話する場を設け、様々なフィードバックをいただき、製品開発に反映する活動をしています。

※製品の開発には、ダイキンでは初めてクラウドファンディング(Makuake)を活用。

お客様のニーズを読む

今回商品化が決定した持ち運びできるポータブルエアコン「キャリミー」も、DAIKIN LAUNCH Xから生まれたプロダクトです。

「キャリミー」が生まれた背景には「書斎やサンルーム、スキップフロアなど、お気に入りのちょっとした空間で、リラックスして快適に過ごしたい」というお客様の声がありました。ダイキンではそういったニーズに応えるため、小空間用のエアコンもラインアップしていますが、設置には施工が必要で導入のハードルが高く、気軽に購入できる製品ではありません。誰もが気軽に扱える小空間用のエアコンを創ろうという思いから、ダイキン初の「持ち運びができるポータブルエアコン」の開発がスタートしました。
“持ち運べるエアコン”という開発コンセプトのもと、仕様検討を行い、すぐに試作品の制作に取り込みました。初めての試作品には、お客様の使用シーンを想定し、必要だと思われる要素をすべて盛り込んだため、重さ10キロ、サイズも今より一回り大きいものになりました。この試作品を展示会で披露したところ、お客様からコンセプトや機能に対して、好意的な評価をいただいた反面、「この重さでは持ち運びは難しい」という意見をいただくことができました。

そこで改めてプロジェクトメンバーと話し合い、「キャリミー」でお客様が欲しい価値を見直し、「キャリミー」の本当の価値である“軽くて気軽に持ち運べる”を、突き詰めることにしました。

結果として仕様や設計を変更し、一番の重量物だったバッテリーを取り外すことで、大幅な軽量化を成功させました。構想当初、持ち運ぶ機器は、バッテリーはなくてはならないものと考えていました。バッテリーさえあれば電源を気にせず、どこでも使えて便利だからです。しかしお客様との対話を通じ、一番必要とされている本質的な価値は “軽くて気軽に持ち運べること”だと再認識する事ができました。
欲張ってすべての機能を盛りこむのではなく、お客様が本当に必要とするものだけを搭載する。「キャリミー」の大胆な仕様変更を決断することができたのも、DAIKIN LAUNCH Xならではだと思います。
改良した「キャリミー」は、小さなエアコンとしての機能を充分に果たしながらも、重さはわずか6キロ。料理を入れた鍋と同じくらいの重さで、女性でも簡単に持ち運びできるようになりました。

製品のスタイリングでは使用シーンを配慮し、今までのダイキンとは異なるデザインを与えました。簡単に持ち運びができる特徴を活かし、さまざまな使用環境も想定し、必要な要素だけが詰まった道具のようなシンプルなデザインを目指したのです。シンプルでありながらも品質感を高めるために、単純なシルエットの中にあるパーツ同士の分割ラインの接合面など、細かなディティールにもこだわってデザインした結果、今までのダイキンらしさとはひと味違う、お客様に愛着を持って使っていただけるようなデザインに仕上がったと思います。

部品の接合面は45度にカット処理を施し、持ち手に皮素材を選定するなど、品質感を高めました。

新たなチャレンジから生まれるチャンス

DAIKIN LAUNCH Xの運営はダイキンとしても初の試みです。既存のものとは違う、新しい製品のデザインを担当することは私自身にとっても新しい挑戦ができる良い機会になりました。

エアコンの開発は通常、今まで積み重ねた技術をベースに進めていき、お客様にいち早く製品やサービスを提供できるという反面、新しい要素に取り組む“空き”がありませんでした。対して「キャリミー」は今までにはない形態の製品で、デザイン・開発ともに初めてのことだらけでした。しかし、「新しいことに取り組んでみたい」という開発メンバーの強い気持ちが製品を生み出す原動力となったのです。

また、お客様と直接つながるということは、普段できないようなプロセスによる開発や、デザイン手法にチャレンジすることができるチャンスにもなりました。こういった取り組みが通常のプロジェクトにもよい影響を与えられるのではないかと考えています。

お客様と共に新しい風を生み出す

「キャリミー」は、もともと書斎やサンルーム、スキップフロアのような小空間用のルームエアコンを気軽に持ち運べるようにした製品でしたが、いざフタを開けてみると、「屋内だけではなく、野外やテラスで使用したい」という、お客様の声が多数寄せられました。エアコンが持ち運びできる形になると、お客様自身が想像を膨らませ、いろいろな視点が生まれました。様々な意見を受け取りながら、楽しんでデザインに取り組めたからこそ「キャリミー」を世に出すことができたのだと思います。

https://www.daikin-launch.jp/
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