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ミラノデザインウィーク2019 nendo×DAIKINが創る快適の新表現 —前編—

nendo代表のデザイナー、佐藤オオキ氏と関 康一郎がミラノデザインウィークでの展示について語りました

光と影の動きで風を感じさせるインスタレーション
—カタチのない空気をデザインによって「視覚化」する

先端デザイングループリーダー 関 康一郎(関):
昨年はnendoとダイキンがコラボレーションして、高性能フッ素ゴム・フルオロエラストマー「DAI-EL(ダイエル)」を使った「空気のようなフタ」という意味「air lids」のデザインプロトタイプの展示を行いました。
今年2019年も、ミラノデザインウィークで共同の展示を行います。タイトルは「breeze of light」になりますが、今回のテーマのポイントは改めていかがでしょう?

nendo 佐藤オオキ氏(佐藤):
展示のテーマは、ずばり「空気」です。空気は本来、目に見えない存在ですが、そうしたカタチのない空気をデザインによって「視覚化」する。そうすることで、あらたな「空気の感じ方」を体験できるのではないか、と考えています。

関:
そうですね。我々ダイキンデザインも見えない空気を愛されるものになるように日々取り組んでいますので、とても共感します。今回の展示の見どころと拘りは佐藤さんから見てどこですかね?

佐藤:
約32メートル×約18メートルの大空間に115灯の照明と約17000本の花型の偏光板を使用し、光と影の動きだけで心地よい風を感じさせるインスタレーション、これが見どころです。 インスタレーションを構成する一つひとつの要素の位置や高さ、向きなどが正確でないといけなく、どれかひとつでもズレたり不具合があると、すべてが台無しになります。大変な緊張感がある中でのモノづくりだと言えます。
ミラノデザインウィークの半年以上前から東京都内の倉庫を借りて、原寸大のモックで検証を繰り返し、さらに2月には現地に入って同様のテストをおこなっています。今年は例年よりも早く、3月上旬から会場工事が始まるため、数日間の展示のために1か月以上、施工のための準備期間を設けるという前代未聞の事態です。
そういう意味では、この膨大なエネルギーこそがインパクトある展示を構成する最大の要素なのかもしれません(笑)。

関:
デザインは作り手の思いやこだわりがユーザーに伝わっていくものなので、そういう意味では今回の展示は、その膨大な「熱量」が必ず伝わると思います。是非多くの方に現場で体感いただきたいですよね。

クリエイティブな点と点がつながって線になる
—nendo×DAIKINの展示から「新しい考え方」を発信する

関:
2018年は佐藤さんの圧倒的な知名度もあり、ミラノデザインウィーク来場者数のおよそ30万人の1割、3万人もの方々が展示会場に来てくださいました。記者も殺到し、ヨーロッパの著名なデザイン・インテリアのメディアで数多く紹介していただいています。「空気」をテーマにした展示をダイキンと共催する目的を、佐藤さんはどのようにお考えになっていますか。

佐藤:
昨年は、キッチンウェアのフタのデザインを通じて「DAI-EL」の特徴や魅力を伝える展示をおこない、大きな反響をいただきました。
先ほど述べたように、今年はもっと大がかりな規模で、ダイキンの「空気から生まれた素材」ではなく、「空気そのもの」を題材としてデザインの可能性を試しています。
2年連続でnendoとダイキンがコラボレーションし、去年の成果を活かすことで、クリエイティブな点と点がつながってより力強い線に展開していくのではないか、と期待しています。

関:
私たちはデザインウィークの場でダイキン工業の世界観を伝えていきたいと思い出展しています。ミラノデザインウィークにダイキンのような企業が参加する意義についても、ご意見をお聞かせください。

佐藤:
1960年代にもともとは家具の国際見本市としてはじまった「ミラノサローネ」ですが、徐々に「デザイン全般の見本市」となり、最近ではモノの売り買いがなされる場ではなく、「新しい考え方の発信の場」になりつつあるように感じています。
ダイキンの空調製品はすでにイタリアでの認知度は高いですが、展示を通じてその背景にあるビジョンや理念を発信することで、より一層愛され、憧れを抱いてもらえるブランドへと成長していくのではないでしょうか。

関:
ミラノデザインウィークがデザインを通じたブランド発信の場になっていることは私自身も強く感じていて、だからこそ出展にこだわっています。ブランド体験を右脳で感じる場だと思っています。加えて、佐藤さんが考えるミラノデザインウィークの魅力とはどういうものでしょう?

佐藤:
デザイナーとして2002年にnendoのオフィスを設立して、翌年から毎年出展させていただいています。時には失敗をすることもありましたが、自分たちを少なからず成長させてくれた場所だと思っています。
今回のインスタレーションを通じて、多少なりとも恩返しができれば、と考えています。

デザイナーに不可欠な能力は「共感力」「共鳴力」

関:
ダイキンデザインでは、「見えない空気を感じ、想像し、創りだす」ことをミッションにしています。佐藤さんが考える「空気」について、最後に一言お願いします。

佐藤:
アーティストとデザイナーの大きな違いは、前者が能動的なのに対して、後者が受動的なことです。つまり、デザイナーはクライアントからお題をいただかないとプロジェクトをはじめられないですし、周囲の協業者の力を借りないと何もカタチにできません。
したがって、「共感力」や「共鳴力」がデザイナーにとって不可欠な能力となります。
ところが自分の場合、クライアントとの打ち合わせ中に「……え?」という「妙な空気」が場に流れることが多々あり、もう少し「空気を読める」デザイナーになりたいな、と感じています(笑)。

関:
想定外の視点でしたが、これは壮大なテーマですね。以心伝心など人のコミュニケーションの空気感はメンタルな点が強い分、技術では無くデザインで解決していくべき内容だと思います。今回の展示を見学している人の表情や対話から感じる「気持ち」や「感動」もある意味コミュニケーションの空気感なのでお客様の反応を大切にしていきたいです。

ダイキン工業株式会社
nendo

Milan Design Week 2019「breeze of light」
開催日時:2019年4月10日(水)~14日(日)9:00~19:00
会場:「TENOHA MILANO」Via Vigevano,18,20144 Milano Mi Italy(イタリア・ミラノ)

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