モノづくりから
社会へのインパクトを
生み出す
それがプロセス技術の
おもしろさ
化学事業部 プロセス技術部 担当課長
M.Taguchi
2006年 新卒入社/理学研究科 化学専攻 修了
#11年目以上 #理系 #化学事業コース
Profile
趣味はガーデニング、息子と一緒に昆虫採集。家族を大切にする温かで穏やかな母の顔と、プロセス設計者としてプロフェッショナルの顔を併せ持つ。最先端の生産技術であるマイクロリアクターの研究『フローマイクロ合成の実用化への展望』の著者に名を連ねる。
※所属はインタビュー当時のものです。
Highlights
このインタビューの
見どころ
Index
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見どころ
Job Content
現在の仕事内容
地球環境・ダイキンの利益に直結するプロセス技術
プロセス技術は「製品をいかに安全・安定、かつ低コストで生産し、世の中に実用的な価値として届けるかをカタチにする仕事」です。
一つの製品を作るにも、そのルート(作り方)は何通りも存在します。どの設備を組み合わせれば一番合理的か?エネルギー消費や固定費をどこまで抑えられるか?廃棄物をどう有効活用し、資源を循環させるか?それらをトータルで考えて設計する。私たちの仕事がダイキンの利益、そして環境など社会へ直結している点が、この仕事の最大の醍醐味です。近年では、現場の作業負荷を減らすために「いかに夜勤(三交代勤務)をなくし、安定安全な自動化・効率化を進めるか」といった、働く人の未来を見据えたプロセス変革にも力を入れています。
現在は、これまで国内で培ってきたプロセス設計や現場での立ち上げ経験を活かして、海外の生産拠点における新規プラントの立ち上げや、現地の課題を解決する生産プロセスの最適化など、ダイキンの化学事業を世界規模で支え、世界中に大きなインパクトをもたらす挑戦を日々続けています。
My History
年表から知る社員紹介
子どものころ天体が大好きな子ども
アウトドアが大好きな家族の中で育ったので、キャンプや釣り、キックベースなど外遊びをよくしていました。いつもキャンプで綺麗な夜空を見ている、天体が大好きな子どもでした。
人一倍自立心が強かった
中学時代は数学部に所属し、パソコンで簡単なプログラムを作ったり、ゲームを楽しんだりして過ごしていました。高校受験では塾には通わず、自分で学習計画を立てて勉強するなど、人一倍自立心が強かったように思います。親に甘えたり周囲に相談したりすることはあまりなく、「自分でやろう」と決めたことは、自分の力でやり遂げようと頑張っていました。
宇宙飛行士に会う
高校時代は天文部に所属して、天体観測やプラネタリウム製作などに明け暮れていました。ちょうどこの時、天文部OBである宇宙飛行士の土井隆雄さんが日本人初の船外活動をすることになりました。天文部から贈った校旗を、土井さんが一緒にコロンビア号に乗せて宇宙に持って行ってくださったこと、そして宇宙でのミッション後に、土井さんご本人が来校されて校旗の返還式を行ったことは、とても良い思い出です。
純粋に化学を楽しむ
大学受験の時、宇宙への興味から天文学・物理系へ進むことも考えましたが、将来の進路を見据えて化学を専攻することにしました。大学では錯体化学研究室に所属し、合成と単結晶X線解析、物性測定に励みました。
工学部のようにすぐに世の中の役に立つ実用化を目指すのではなく「これまでにない新しい化合物を自らの手で生み出すこと自体に価値がある」という理学部ならではの世界観が、とにかく楽しかったのを覚えています。
例えば、私の指導教授が「オリンピック錯体」と名付けた化合物は、「金・銀・銅」の3種類の金属を一つの化合物の中にくっつけたものです。金属同士の相性を見極め、安定するように構造を工夫するのは大変でしたが、その試行錯誤こそが醍醐味でした。金属錯体の色の美しさや構造的な面白さ、可逆的な物性変換特性に魅せられ、純粋に化学を楽しむ充実した研究室時代を過ごすことができました。
入社理由思いきり挑戦できるダイキンに惹かれた
最初は周囲にいる理学部の同級生と同じように「研究職」をイメージして就活をしていましたが、ダイキンでは選考中に「新しく立ち上げたプロセス革新部という部門に興味はないか?」と提案を受けました。理学部出身の私には化学工学の知識が全くなく、思わず「理学部なんですけど本当に大丈夫なんですか?」と尋ねたところ、人事の方は明るく「全然大丈夫ですよ!どんな仕事も入ったら5年は勉強ですから!」と言ってくださったのをよく覚えています。
もともとダイキンの「若手にどんどんチャレンジさせて、積極的な失敗は咎めない」「挑戦をみんなで認め、評価する」という社風に魅力を感じていたこともあり、「この環境なら、入ってから必死に勉強していけばやっていけるかもしれない」と思えたことが入社の決め手になりました。
また、入社を決めたもう一つの大きな理由は「仕事の成果がダイレクトに事業に直結する」という点です。研究職の場合、関わったものすべてが商品化されるわけではありません。一方でプロセス技術は、商品化することが決まったものを、どのように形にし、どうやって世に送り出すかを試行錯誤し実行していく仕事です。自分が手がけた仕事の成果がそのまま会社の利益や社会への貢献につながる。そこに研究職とはまた違う、企業ならではの大きなやりがいと魅力を感じました。
基幹原料の製造工程安定化(テトラフルオロエチレン精留工程用重合禁止剤の検討)、ファインケミカル製品の新規プロセス構築(マイクロリアクターの技術確立と設備導入)を担当
エピソードはじめて現場の施設で実機検証
2013年、私は化成品・中間体の生産設備の増産・生産性向上のための技術開発を担当していました。思い出深いのははじめて現場の設備で効果を検証する2か月の試運転を行ったことです。取り組んだテーマは、化成品の製造過程における原料の劣化の原因である不純物を除去することでした。劣化する原料は危険物で、定期的にフル装備の防護服を着て原料を入れ替えていたほどでしたから、現場の安全面の課題がありました。またその作業の度に生産をストップすることになるので、生産性の課題も絡んでいました。
私はラボで実験を重ね、ようやく目処が立ち、いざ現場での実機テストへ。2か月間毎日、製造部と顔を合わせて情報共有をしたり、現場に張り付いてデータを採り続けました。結果は、ラボで狙った通りの効果が完璧に表れました。これによって原料の入れ換えの必要が無くなり、あのフル装備での危険な作業は、現場から一切なくなったのです。設備の稼働率も跳ね上がったことで大幅な増産=会社の利益につながったことはもちろんですが、何より嬉しかったのは、現場の方々から「本当に作業が楽になった、ありがとう!」とものすごく喜んでいただけたことです。
それまでは実験室での基礎検討が中心でしたが、先輩から言われていた通り、やっぱりプロセス技術の仕事って最後の設備化までやって一人前やなって実感しました。自分自身が責任を持って現場の実機検証までやり遂げ、会社の利益と現場の安全の両方に貢献できた、私の原点となる大切な経験です。
基幹原料の増産のための省人化・環境調和型新規プロセス開発を担当
エピソード3年かがりの大プロジェクトを担当
2022年から担当したのは、茨城県の鹿島製作所に特殊焼却炉と排水処理設備の2号機を新設する、30億円規模に及ぶ大規模なプロセス設計でした。各プラントから発生するフッ素含有の排ガスや廃液を燃やして処理するだけでなく、副産物としてフッ素を「蛍石(ほたるいし)」という製品の原料へ戻してリサイクルする、化学事業部にとって極めて重要なユーティリティ設備です。原料、生産、廃棄物までを領域にするダイキンの化学プロセス技術の醍醐味が詰まったテーマですが、この設備が止まれば工場の全プラントが停止してしまうほど重要な設備のため「絶対に止められない」という大きなプレッシャーがありました。
2号機とは言え、高温の燃焼によって炉のレンガが劣化し、毎年多額の修繕費がかかることや、1号機の課題を克服するため、回収する蛍石の粒径や含水率を管理して、お客様に使っていただける品質にすることなど、いくつもの高い壁を乗り越えなければなりませんでした。
基礎検討から建設、そして最後の半年間は長期出張をして試運転リーダーとして現場に張り付き、設備の立ち上げと安定運転条件の確立に挑みました。環境管理や設計、製造などの各部門と密に連携を取りながら、プロセス設計の根拠を一つずつ丁寧に示すことで、計画通りに設備は完工。狙い通りの処理能力と品質、そして内製化による大幅なコストダウンを達成することができました。
この3年がかりのプロジェクトを無事にやり遂げ、技術者として大きく成長できたと感じています。何より長期間の挑戦を支えてくれたのは、チームの仲間と家族のサポートでした。鹿島へ向かう日の朝、当時小学1年生だった息子がくれた応援の手紙は、何度も出張先で読み返して、元気をもらっていました。
活躍の場所はグローバルへ
化学事業部 プロセス技術部
ファインケミカル新製品のグローバル拠点(アメリカ、韓国、インド)で、新規設備の立ち上げを担当しています。
世界を舞台に挑戦できる若手・中堅の技術者を育成
今後は、活躍の場を海外へと広げ、海外メンバーと密に連携しながら、生産性やコスト面で最適なプロセス設計を追求していきます。グローバル規模での安全・安定生産、そして増産やコストダウンによる利益貢献を牽引していきたいです。
同時に、これからのダイキンの化学事業を支えるための、モノづくりの変革にも挑んでいます。従来の化学プラントは、特定の製品群に一つの設備という「一品一様」が常識でした。しかしこれでは、需要が変動した際に設備が丸ごと休止してしまったり、ゼロからの設計に長い期間がかかったりするという課題があります。今後は、簡単に組み換えが可能で、マルチに使い回せるシンプルかつ柔軟な設備プロセスを実現させていきたいと考えています。
こうした「前例にとらわれないモノづくり」を形にするためには、柔軟な発想と強いチャレンジ精神を持った仲間が必要です。新技術の開発や大規模な設備立ち上げの経験を惜しみなく伝え、世界を舞台に挑戦できる若手・中堅の技術者を育成していくこと。それが、これからの私の大きなミッションです。
Week Schedule
1週間のスケジュール
Q&A
これからのプロセス技術には、これまで以上に柔軟性や設備立ち上げのスピードが求められるので、これまでのダイキンにはなかったような、新しい発想にチャレンジする人と一緒に働きたいです。新しいモノづくりを自分の手で切り拓いていきたいという、強い挑戦心を持った方を待っています。
ダイキンが扱うフッ素樹脂はライバルが多く競争が激しい市場ですが、その中で最大の強みになっているのが「圧倒的な品質」へのこだわりです。化学製品で課題となる異物混入を防ぐため、一般的な抜き取りチェックにとどまらず、2030年の全品種での全量検査達成に向けた技術開発を進めています。異常検知時にはそのデータから原因を解析し、上流の製造工程に遡って本質的な改善を掛けます。この「高品質なモノづくり」を現場のプロセスとして落とし込み、グローバル規模での競争力へと変えていけることこそが、ダイキンの強みであり、プロセス技術の誇りです。
Look Here
ダイキンのここ見て
大きく二つの仕事があります。一つ目はプロセス開発です。新製品を商品開発部が開発した際に、それを実際にどのようなプラントでモノづくりするかという、プロセスの構築をするための技術開発を担当しています。二つ目は生産技術です。現在稼働しているプラントの改善や品質向上、トラブル解決など、生産技術に関わる業務もしています。
化学事業部は今すごく成長している事業部で、モノづくりの技術開発も非常に活発です。品質向上や生産性向上など、高いレベルが技術部門へ求められています。そういった新しい分野へのチャレンジを若手のうちからテーマリーダーとして任せてもらえる風土があります。周囲のベテラン社員や部門を越えたメンバーがサポートしてくれるので、人の優しさやつながりを感じられるところも、ダイキンの魅力だと感じています。
新しい製品ができても、それを会社としてどのように利益を生んで世の中に出していくかをプロセス技術部は担っています。「実際にこういった順番でモノを作っていく」ということであったり、「こういった人の動きを考慮する」等、最適な量産化プロセスを構築するのがプロセス技術部の仕事です。実際に自分の手で動かして実験のデータを取得するところから、プラントが自分の設計通りの能力が出るかを現場で検証するところまで、一連の仕事を自分が責任を持って行います。試運転で、自分が設計した通りの能力が出たのを確認できた時は、大きな、事業に対して「達成できた」というやりがいを感じることができますし、増産の量や利益率等、数値としても事業部への貢献を自分の成果として実感できるので、本当にやりがいを感じることができる部門だと思っています。
大変働きやすい職場だと感じています。私自身も出産を経験し、5か月で職場復帰しました。有休の取得しやすさや、復帰後の会社の制度によるサポートであったり、職場の理解が非常にありました。早期の復帰ではありましたが、産休に入る前と仕事内容が変わることもなく、育休後すぐに技術者として重要なテーマに任せていただき、仕事のやりがいを感じながら育児との両立させることもできましたので、女性の方にはとても働きやすい職場だと思います。
