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マイクロ水力発電がつくる「ワクワク」をカタチに。

DK-Power制作ストーリー

様々な才能が集い、課題解決からブランディングまで領域を超えた活動を行うクリエイティブ集団『monopo』そして、書籍や広告など媒体の枠を超えて、人々を惹きつけるビジュアルを生み出している『Beach』。DK-Powerの可能性に共感し、若林恵さんと共にブランド構築に参画していただいたmonopoの岡田隼さん、奥間巡さん、Beachの浜名信次さんとデザインコンセプトやそれぞれの思い、ワークスタイル、そしてマイクロ水力発電が象徴するサスティナブルな未来について語りました。

写真左から Beach 浜名氏、monopo 奥間氏、岡田氏、ダイキン工業 池田

世界観を共有するためのキービジュアル

monopo 岡田 隼氏 (岡田) :
はじめてDK-Power、マイクロ水力発電のお話を聞いたとき、これはおもしろいなぁと感じました。分散型という発想がいい。最近、何でも分散するじゃないですか。例えばWebサーバーや通貨もそうですよね。エネルギーって巨大な会社がつくって分け与えるようなイメージがありましたが、今はそれがだんだん分散されてきて、仕組みさえあれば誰でもエネルギーをつくれる時代が来たことを実感しました。エネルギーの民主化ですね。

monopo アートディレクター 奥間 巡氏 (奥間):
最初のオリエンテーションで、若林さんとの議論を聞けたことが良かったですね。

岡田:
抽象的な話ではあったのですが、思考のプロセスも含めて吸収できたのが、後々のデザインワークに活きましたね。

DAIKIN design 池田 順一 (池田):
キービジュアルについては、抽象的な話からとても具体的なアイデアが出てきたから、すごいなと思いました。滔々と語られたコンセプトに対して、紙芝居のように何枚かで見せるのかなと思っていたら、キービジュアル1枚に見事に表現していただいて。

Beach 代表 浜名 信次氏 (浜名):
オリエンを聞きながら、1つのビジュアルで、DK-Powerのコンセプトを全部伝えるというのはそもそも無理だろうなと思っていました。それよりも「DK-Powerがある世界って、なんかよさそうだな」「気持ちいい感じだな」「なんか楽しそう」というような大きな入り口になるように考えてつくりました。

池田:
すべてを説明すれば伝わるかというと、実はそうではないんですよね。結局、このサイトを見に来る人は、DK-Powerによってもたらされる未来を見たい。ワクワク感だったり、「この世界ってよさそう」という感触だったり。

浜名:
そうなんです。結局、スペックよりも感覚的なものの方が大事なんですよね。

ワクワクする未来のモジュールをちりばめる

岡田:
僕はこのイラストで、キューブが集まって街をつくっていて、そのキューブの一つひとつが、家やビルになって、モジュールが組み合わさっているようなイメージがすごく好きで。

奥間:
モジュールって、まさに分散型のイメージですよね。コピペ的というか。どんなところにもそのモジュールが使われている感じ。テクノロジーではあるんですけど、サイバーではなくて、大自然的なんですよね。

池田:
スマートグリッドやエネルギーをビジュアルで表現しようとするとき、サイバーなイメージをしがちなんですが、浜名さんのキービジュアルは真逆。でも、こっちの方が何となくフワフワして楽しそうだなってことが伝わります。そう、身近な感じがする。

浜名:
僕の場合、若林さんがつくったコンセプトの世界から入ったので、いかにもテクノロジーというイメージはまったくなかったんです。どちらかというと、テクノロジーの裏にある楽しい未来をイメージしていました。

奥間:
Webサイトも「○○ができる」とかではなくて、「こんな未来を目指したいんです」というところから始まるんですね。

「共感を生む未来」を見せていく。

池田:
今回は、あえてスタートアップのような雰囲気を出したいというのも若林さんからのオーダーでしたね。スタートアップって、商品そのものを見せるというよりビジョンやミッションや「僕たちはこういう未来を創りたい」という表現をしていく。スタートアップは販促費もないので、Webサイトひとつが、お客さまとのハブになる。キービジュアルを皮切りに、サイト全体に空気感のようなものが伝播していく。その雰囲気をこのサイトにも持ち込みたかったです。

奥間:
そういう意味では、その思惑は成功したといえるんじゃないでしょうか。キービジュアルがいい意味で抽象的で、人の興味をそそるので、見た人はちゃんと下までスクロールしてくれる。僕はそのキービジュアルの期待を裏切らないように、「何となくいい」っていう雰囲気を保ったまま、なるべく文字を読んでもらえるように意識してつくりました。岡田が言っていたモチーフやキービジュアルから引用した絵をリフレインしながら。

岡田:
キービジュアルが決まってからサイト制作に移れたのがよかったですね。ロゴの雰囲気を拡張することで、一般の人にもとっつきやすい柔らかいものになった。だからこそ、世界観を統一できて、ちゃんとWebサイトとして着地できた。ワクワクする未来の空気感を演出できたんじゃないかと感じています。

池田:
DK-Powerの提供するエネルギーも、DAIKIN designが提供する空気も、共に目に見えないものでありながら、人々の暮らしを支えてより豊かなものにします。見えないものを視覚化するとき、どんなこだわりを持っていますか?

岡田:
色々なクライアントと仕事をしますが、ビジョナリーであるべき ということ。なぜ見せたいか、どういう未来を見せたいかってところから話が始まると、より目に見えないものの価値が伝えやすいと思うんです。例えば僕らも自社サービスで「poweredby.tokyo」というのをやっているのですが、東京に実際に住んでいる人や東京が大好きな人のことを「東京人」と定義して、その人たちの視点から東京を描いていくってところにフォーカスして描くことで、単なるスポット紹介ではなく見た人が想起できる体験やストーリーを見せることができます。

浜名:
普段僕がよくやっている「インフォグラフィックスデザイン」はざっくり言うと情報を視覚化する領域です。ただ、受け手が本当に見たいのは、情報そのものというより、情報がもたらす価値です。情報がうまくデザインできれば、自然に価値が見えてくる。逆に、情報は情報として意識されずに吸収されていくようになります。その状態まで持っていけると本当に伝わるという感触がありますね。

プロフィール写真: 浜名 信次
浜名 信次 Beach代表/アートディレクター/デザイナー /ディレクター
1984年、北海道生まれ。2007年、大阪芸術大学卒業。同年、岡本一宣デザイン事務所入社。その後、文平銀座を経て2011年、ビーチ設立。2014年、株式会社Beach設立。主にグラフィック全般や映像演出の領域で活動中。
プロフィール写真: 岡田 隼
岡田 隼 monopo代表/ディレクター
1987年生まれ。千葉県出身。 早稲田大学在学中、ミュージシャン活動を経て株式会社monopoを創業。デジタルを中心とした企画制作のプロデュース/ディレクション・プログラミング・プランニング・開発の領域で活動中。
2015年ヤングライオンズサイバー部門シルバー受賞・ヤングスパイクサイバー部門日本代表。2017年グッドデザイン賞受賞その他受賞多数。
プロフィール写真: 奥間 巡
奥間 巡 monopo/アートディレクター/デザイナー
1988年生まれ。埼玉県出身。大学卒業後、独学でグラフィックデザインを勉強し、現在monopoにてアートディレクター、デザイナーとして活動する。洗濯と愛犬との散歩が日課。

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