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かゆいところに手が届くデザインとは?

ユーザーの立場や視点で考える使いやすさを

わかりやすく伝えるためのプロダクトデザイン

デザインとは何か――その領域が広いので定義するのは難しいですが、自然界に存在するものを除き、世の中にあるすべての人工物はだれかが考え創作したモノなので、どれもデザインが施されていると言えます。

私たちは、そのモノが何なのかをデザインを見て認識します。だからデザインする際も、コンセプトや使用感、効果を伝えることを意識して行うことがあります。特にプロダクトデザインは、製品の魅力や機能をわかりやすく伝えるという、大きな役目を担っています。

デザインと機能を、ユーザー視点で考える

最近のプロダクトは技術革新が進み、より多機能になっていますが、使いこなすことができなければ、無用の長物になりかねません。一方で、ユーザーはボタンひとつで操作完了といったように、できるだけ簡単にすばやく結果や効果が出ることを求める傾向にあります。

そのため、たくさんの機能があってもユーザーがスムーズに使えるようにするには、シンプルなデザインが適しているのですが、簡素化しすぎると機能が伝わらず、かえって使いにくくなってしまいます。エアコンのデザインの場合も、空間に溶け込むように美しいカタチにこだわりすぎると、本来の機能を損なってしまうこともあります。
プロダクトをデザインするにはバランス感覚が必要になります。

使いやすさを追求することは大切ですが、デザイナーが「使いやすいですよね」と、押しつけるかたちになってはいけません。常にユーザーの立場や視点で考え、デザインと機能のどちらかに偏りすぎず、補完し合うことが不可欠ではないでしょうか。

かゆいところに手を届かせるために

こうしたユーザーの立場や視点で考える使いやすさを「ユーザビリティ」と呼んでいますよね。簡単に言えば、ユーザーにとって使いやすい、わかりやすい製品や機能を実現できているかということです。

「使いやすい、わかりやすい」は、裏を返すと「使いにくい、わかりにくい」という、ユーザーの不満や困り事と感じていることになります。その問題を改善し解決して使いやすく、わかりやすいものになれば、ユーザーに「こんなのを待っていた」と思っていただき、「かゆいところに手が届く」ということになるはずです。

かゆいところに手を届かせるためには、ユーザーの実際の声に耳を傾けることが大切と考えています。デザイナーでは気づかなかった使用の実感値をお持ちなので、製品や機能を見つめ直し、新たな発想や工夫に結びつけるきっかけになるはずです。ダイキンデザインでもユーザーヒアリングを実施して、いただいた声をデザインに活用しています。

例えば、「取扱説明書って読むのが面倒。いざという時にどこに片付けたかわからない」という声から、空気清浄機の内部に「お手入れガイド」を記載するデザインが生まれました。これなら、取扱説明書を読んだり探したりする手間と時間が省け、お手入れのしやすさがアップしますよね。また、「エアコンの上の部分が掃除しにくい」という声から、天面グリルと呼ばれる部分を取り外せるようにして、更には、当時主流であった正面の吸込み格子部分をひと拭きで掃除できるフラットな形状に変更しました。この形状が現在ダイキンのエアコンの主流になっています。

家族や友人のなにげない一言が課題解決やデザインのアイデアにつながることもあります。私の経験ですが、「角の尖ったテーブルって、赤ちゃんや小さな子どもがいる部屋に置くと危ない」という妻の一言から、卵型のコンパクト加湿器付き空気清浄機をデザインしました。空気清浄機は、子ども部屋での使用率が高く、角がなければ万一お子さまがぶつかってもケガをしにくく、安心してお使いいただける製品になったのではないでしょうか。

大切な人へのプレゼントのように

かゆいところに手を届かせるには、かなり細かなところや目には見えない部分のデザインも求められます。でも、そこにこそデザイナーのできることが数多くあり、一つひとつ丁寧に積み重ねいくことで、ユーザーの満足につながっていくはずです。

かゆいところに手が届くデザインは、大切な人へのプレゼントに似ているのではないかと思います。プレゼントを贈る時、「どんなモノがほしいかな。こっちのほうが喜ぶかな。どんなふうに使ってくれるかな」と、あれこれ思いを巡らせたり、「ほしいモノはある?」と直接聞いてみたりします。

デザインを考える時も、ユーザーのニーズをヒアリングし、検証して試行錯誤を重ねます。ユーザーのことも大切な人と同じように考えれば、「使いやすい、わかりやすい」を叶えたデザインの想いが届くはずです。

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