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転がる水玉に空気の存在を感じて

「超撥水」と「超滑落」の2つの性能を、驚きの水玉で解き明かす。

飛び跳ねる水玉、穴から落ちない水玉

お皿の上に水をたらすと、きれいな水玉が、それも飛び跳ねながら転がっていきます。網目状になっている中央部分に溜まっても、穴からなかなか落ちていきません。さらに水を加えると、不思議と水玉がどんどん大きくなっていきます。

実は、この「蓮の葉」というプロトタイプには、ダイキン工業が近年開発したコーティング剤が用いられています。このコーティング剤を塗ることで材料表面に「超撥水」と「超滑落」という性能を生み出すことができます。「超撥水」は、水をたらした際に150°の角度で立ち上がる技術で、その強い撥水効果で水が自分でコロコロと転がりだすほどの「超滑落」効果もあるというもの。水だけでなく、油まで転がすことができます。

技術をデザインで見えるかたちに

この「超撥水」と「超滑落」という2つの技術を最大限に活かして、何かかたちにすることができないかと考えました。技術は、見えるかたちに置き換えることで、より多くの人たちに伝わり感じてもらうものになるからです。

名前にもなっている実際の蓮の葉にも、葉の表面についた雨水などを表面張力によって丸めて水玉にして、きれいな状態を保つ能力が備わっています。このような効果は、「蓮」の英語名にちなんで「ロータス効果」という名称で呼ばれています。

この蓮の葉のように水が玉になって、飛び跳ねたり、転がったりできるお皿のかたちをした広場をつくりました。表面には、細かな凹凸があるフッ素塗料が施されています。中央のたくさんの穴は、超撥水性によって水が落ちないマジックを楽しんでもらうための仕掛けです。

水玉の転がるのは、空気のいたずら?

この「蓮の葉」を初めて見た方は、皆さんびっくりしながら「超撥水」と「超滑落」という2つの技術を体感し、どんなものなのかを理解してもらうことができます。また、お皿の上を転がる水玉を見ていると、まるで空気が水玉を相手に遊んでいるように思えてきます。見えない空気と技術を可視化するとともに、愛おしく感じていただけるものになったのではないでしょうか。

こうした製品以外のデザインを模索することで、今まで使っていなかった思考の領域を掘り起こしてみることができます。技術とデザインのコラボレーションで拓かれる新しい可能性。このプロトタイプを通じて「洗わなくてもよい食器」「常に衛生状態が保てる医療現場の器具」など、さまざまなアイデアが出ています。

AXIS 186号連載「ザ・プロトタイプ」にて紹介
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