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CHALLENGE TO
CARBON NEUTRALITY
カーボンニュートラルへの挑戦

2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、製品ライフサイクルを通じた温室効果ガス(GHG)排出の削減による環境への取組みで業界をリードしつつ、社会的責務を果たしていきます。
1. 製品使用時における消費電力削減
 グローバル全域でInv化を加速し、環境対応商品(省エネ機器)で業界をリード
  ✓ ルームエアコンのInv化率、2019年 75%➡ 2021年 79% ➡2025年 93%目標
  ✓ システム省エネ詳細の開発・拡販
2. H/P暖房・給湯の事業拡大  
 欧州:主要国で市場シェアダントツNo.1をめざす。R290を採用した新商品の上市  
 北米:Inv、H/Pユニタリー商品「FIT」の販売を加速  
 中国:H/P床暖房の販売を拡大  
 日本:エコキュート、寒冷地向け高暖房H/Pの販売を拡大
3. 空調事業を支える冷媒に関する取組み
 地域ごとに最適な冷媒を選択。自然冷媒の普及活動と量産化にも挑戦
  ✓ グローバルでR32化を推進 -日・欧で、VRVもR32化
  ✓ 自然冷媒を用いた機器開発、リスクアセスメント
  ✓ 次世代冷媒開発(自動車用、空調用)
4. モノづくり(開発・生産)、オフィス等でのGHG排出削減
 化学を除く全工場で、2030年にGHG排出実質ゼロ化に挑戦
  ✓ 堺製作所・臨海工場で先行し、23年度実質ゼロ化
  ✓ オフィスについても国内主要拠点で25年度実質ゼロ。グローバルでは30年実質ゼロを目指す
5. カーボンニュートラル社会を見据えた新事業への挑戦
 ネガティブエミッションや電力に関する取組みを強化
  ✓ マイクロ水力発電の拡販に加え、電力関連事業の可能性を探索
  ✓ CO2回収・利活用(DAC ※1、CCU ※2)の技術獲得に挑戦 
   ※1. DAC:大気中のCO2直接回収 ※2. CCU:CO2の分離回収と有効利用
6. サーキュラーエコノミーの取組み
 冷媒エコサイクル(回収・再生)の構築をグローバルで加速
 その他の使用部材 についても、再生材料の活用、耐久性向上など、循環性に配慮した取組みを強化
  ✓ 規制化が進む先進国(欧州、日本、北米)で、冷媒の回収・再生網を構築
  ✓ 冷媒以外の材料(樹脂、金属など)の取組み
   ・再生プラスチックの活用、アルミの水平リサイクル(※3)、レアアース削減など 
   ※3. 水平リサイクル:使用済の製品が一旦資源となり、また同じ製品として生まれ変わるリサイクル
           

ENERGY SAVING TECHNOLOGY
省エネ技術

エアコンの中でも消費電力が大きい圧縮機駆動用のモータの省電力化が重要で、特に圧縮機の中・低速回転領域でのモータの効率向上が実現する為に新たなモータ形式の実用化が必要だった。省電力化において、【モータ電流を低減し電力損失を低減する】【モータの効率を低下させずモータ回転数を増大させる】が重要だ。従来、この2つの両立は不可能と考えられていた。
圧縮機技術
空調システムの心臓部ともいえる圧縮機の消費電力は、空調機全消費電力の80~90%を占めています。2050年のカーボンニュートラルを見据えた継続的な省エネ化の施策として、圧縮機の高効率化はどのエアコンメーカーでも明確な課題になっています。現状維持のままでは衰退していくエアコン業界において、ダイキン工業が売上No.1になり続けている背景には、圧縮機における他社にはない強みと、それを開発する発想力、そして行動力があるのです。

ダイキンの圧縮機の強み、それを支える開発力について、圧縮機技術を長年牽引してきたテクノロジー・イノベーションセンターの松浦主席技師が語ります。
今後の目標
重要パーツである、圧縮機、モータ、インバータで独自技術にさらに磨きをかけ、
搭載したダイキンのエアコンで世界を席巻する。
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モータ技術
エアコンメーカーとして知られるダイキン工業ですが、実は特殊用途のモータ開発で業界をリードしてきたことはあまり知られていません。さまざまな形状のモータの開発を行い、業界初、世界初の量産化を行うなど、モータ専業メーカーよりも積極的にモータ開発を行っているのです。エアコンにも必要不可欠なモータですが、ダイキン工業独自の開発により、小型で高出力、静音性にも優れたエアコン用リラクタンスDCモータの量産化に成功しました。

そこにはどのような技術が隠されているのでしょうか? ダイキンのモータ開発を長年支えてきた、テクノロジー・イノベーションセンターの山際主席技師が語ります。
今後の目標
モータのさらなる省エネ・小型化を目指しつつ、資源環境課題にも取り組む。
・圧縮機用モータのロータに使用する磁石のレアアース使用量半減化
・ファンモータのステータに使う銅巻線のアルミ巻線化
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インバータ
エアコンにおけるインバータ搭載は、エアコンの省エネ化を行うにあたり最も効果の見込める施策です。しかし、インバータを搭載すると電源側へ高調波発生やノイズの影響が懸念されるため、やみくもに搭載すればよいというものではありません。特に中国や欧州では、インバータが発生する高調波に対して厳しい規格があり、インバータ搭載時のコストアップが課題となって、インバータエアコン普及の障壁となっているのが現状です。そこでダイキン工業では、高調波抑制を低コストで行える電解コンデンサレスインバータの開発を積極的に行っています。

どのような取り組みを経て開発に至ったのか、強みはどのような所にあるのか。テクノロジー・イノベーションセンターの田口主任技師が語ります。
今後の目標
用途に特化したインバータ技術を進化させ、
省エネ性・コストに磨きを掛けながら新たな価値を創出する。
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磁気冷凍
磁気冷凍技術は従来の蒸気圧縮式冷凍技術と比較すると冷媒を使用しないため環境優しく、近年の磁気冷凍技術の進歩により性能についても凌駕する可能性があるため、実用可能になると非常に有益な技術になります。

現在、開発が進んでいる高性能磁気冷凍材料に適した磁気冷凍ヒートポンプの実現可能性について検討し、将来の実用化を目指しています。
今後の目標
高性能磁気冷凍材料に最適なシステムの可能性を見極め、
将来の高効率・ノンフロンヒートポンプ空調機のための開発指針を得る。

REFRIGERANT DEVELOPMENT
冷媒開発

冷媒エコサイクルの構築
2050年に温室効果ガス排出実質ゼロを目指す環境ビジョン2050を2018年に策定し、戦略経営計画 Fusion25に織り込んで推進しています。TICでは、目標達成に向け、ヒートポンプ技術の適用分野の拡大やインバータの普及促進への寄与による空調・冷凍・冷蔵分野での消費電力量の削減、地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒の提案や空調製品での実用化。空調製品からの冷媒漏洩をいち早く検知する技術の開発、使用済冷媒の回収や再生など、ステークホルダーと連携して、温室効果ガス排出実質ゼロを目指します。IoT・AIやオープンイノベーションを活用し、グローバルな環境課題の解決に貢献しながら、世界の空気に関するニーズを満たし、安心で健康な空気空間を提供します。
今後の目標
ライフサイクル全体での温室効果ガス排出量削減に向けて、
地球温暖化効果の低い冷媒への転換や冷媒を大気放出しない・させない技術・
ソリューションの開発・推進による温室効果ガス排出実質ゼロの実現への貢献
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省冷媒技術
熱交換器は、管内に冷媒を流し空気と熱交換させることで、空気を冷やしたり温めたりする重要なパーツです。
ダイキン独自の「マイクロチャネル熱交換器」は、従来の自動車用エアコン(冷房専用)に使われている熱交換器を独自の技術で冷房と暖房の両方に使えるようにして、2012年に世界で初めて空調室外機に搭載しました。
従来のクロスフィン熱交換器に比べてオールアルミ化による軽量化、および管内流路の微細化による高性能、小型化だけでなく、地球温暖化の要因になる冷媒の保有量を大きく削減できます。
生産工程、設備も一新し、これまで空調機で50年以上続いてきたクロスフィンの歴史を塗り替えたこのダイキンのマイクロチャネル熱交換器をグローバルの空調機に展開し、世界の熱交換器技術をリードしていきます。
今後の目標
独自のマイクロチャネル技術をグローバルにいち早く展開し、さらには室内機へも展開することで、
省エネ性向上と省冷媒による環境負荷低減に貢献する。
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HEAT PUMP HEATER &
EXPANSION OF HOT WATER SUPPLY
ヒートポンプ暖房・給湯の拡大

燃焼式からヒートポンプ式の普及加速のための低外気性能向上、低騒音化技術

欧州や北米の暖房・給湯はCO2排出量が多い燃焼式が主力の市場ですが、ダイキンが得意とする省エネ性の高いヒートポンプ暖房・給湯の普及加速により、CO2排出量削減に取り組みます。
ヒートポンプ空調機の室外機は、冬季の暖房運転時に外気温が低下すると熱交換器表面に霜が発生して成長することで、熱交換器に風を送風できなくなり性能が低下していくため、その場合には暖房運転を停止し、温かい冷媒を室外熱交換器に流すことで霜を溶かす運転(デフロスト運転)を行うことで対応しています。
これは燃焼暖房からヒートポンプ暖房へ置き換える際の最大の課題であり、これを解決するために暖房時に室外熱交換器に発生する凝縮水を霜になる前に液滴の状態で熱交換器から脱離させる技術を開発中です。

また、特に欧州では低騒音化の市場ニーズが非常に高く、ファン等の送風音低減技術として、流体シミュレーションによる音の発生源の特定やファンの風周り解析により、音の要因となる渦の発生を抑える形状の最適化に取り組んでいます。
今後の目標
ヒートポンプ暖房でも常に快適性を保つために「停まらない暖房運転」を実現し、
ヒートポンプ暖房の普及で地球環境に貢献する。

ENERGY CREATION TECHNOLOGY
創エネ技術

マイクロ水力発電
空調・油圧機器の開発で培ったモータ・インバータ技術を応用することで回転数とトルクを制御し、高効率発電を実現しました。汎用のポンプ水車でも効率よく発電できるようになり、従来は難しかった100kW以下での投資回収を可能にしました。汎用の縦型インラインポンプの採用で狭い地下ピットにも導入可能です。(他社比1/2)
導入件数:46ヵ所(2024年1月時点)

■TIC発のスタートアップです。「省エネ」から「創エネ」へ。
株式会社 DK-Power | マイクロ水力発電について
関連情報:新エネルギー財団会長賞の概要
今後の目標
2025年までに100か所の導入を目指す
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