ダイキン工業株式会社は、エアコン実機の分解体験や座学を通じて「エアコンが空気を冷やす仕組み」や「エアコン使用時の節電の工夫」を学ぶファミリー向け特別イベント「めざせ!空気博士 エアコン分解」を開催しています。本イベントは、小学生のお子さまを持つご家族を対象に、夏休み期間中の土曜、日曜、祝日に当社ショールーム「フーハ東京」「フーハ大阪」で実施しています。
電力需給ひっ迫が懸念されるこの夏、節電につながるエアコンの上手な使い方をより多くの生活者の方々にお伝えしたいとの思いで本イベントを企画しました。イベントでは、エアコンの実機を分解しながら構造を理解する経験を通じて、エアコンの仕組みや節電の工夫をより具体的に学びます。
また、エアコンに起因するCO2排出量の話題※1にも触れながら、一人ひとりの節電の取り組みが将来のカーボンニュートラルにつながることの気付きも促します。
電気料金の上昇が続き、政府が7年ぶりに電力ひっ迫に備えた節電を求めるなど、節電に対する生活者の意識は高まっています。当社の調査※2では生活者の約90%が節電に積極的で、そのうちの約80%が、節電の目的を「家の電気代上昇を抑えるため」としています。
エアコンは暮らしに欠かせない生活インフラとなっている反面、建物における消費電力量の多くを占める製品です。家庭用のルームエアコンは、作ったり運んだりするときに比べて、生活の中で使っているときの消費電力量の方がはるかに大きく、1台のルームエアコンが寿命を終えるまでにエネルギー消費などで排出するCO2の量を見ると、使っているときのCO2排出量は全体の約90%にのぼります。
本イベントを通じて、家庭での節電の取り組みが、家計だけでなくカーボンニュートラルにも貢献できることへの気付きにつなげるとともに、生活者一人ひとりが実際に取り組むきっかけになればと考えています。
〇開催場所:ダイキンソリューションプラザ「フーハ東京」および「フーハ大阪」
〇 今後の開催日程:
フーハ東京 … 2022年7月30日~31日、8月11日~28日の土曜日、日曜日、祝日
フーハ大阪 … 2022年8月6日~8月28日の土曜日、日曜日
〇 登壇者:ダイキン工業 ダイキンソリューションプラザ「フーハ東京」「フーハ大阪」担当者
〇 参加申し込みページ … https://www.daikinaircon.com/fuha/event/ev2207-kuukihakase/
エアコンは、室内の暑い空気から集めた熱を屋外に追い出すことで部屋を涼しくしています。空気から熱を集めるのが室内機、熱を屋外に追い出すのが室外機です。室内機と室外機にはそれぞれ熱交換器が内蔵されています。ふたつの熱交換器は配管で結ばれ、その中を、熱を運ぶための冷媒が循環しています。冷媒は、配管の途中にある圧縮機や膨張弁を通ることで、熱くなったり冷たくなったりします。膨張して低温になった冷媒は室内機の熱交換器へ流れ込み、空気の熱を吸収した後、室外機の熱交換器へ向かいます。冷媒はその後圧縮され、高温になった状態で室外機の熱交換器に流れ込むことで室内の空気から集めてきた熱を屋外に放出します。
こうした仕組みを「ヒートポンプ」と言います。ヒートポンプは、気体が持つ「圧縮すると温度が上がり、膨張すると温度が下がる」という性質を使って熱交換器の温度を変え、「熱いところから冷たいところへ移動する」性質を持った熱を移動させています。
エアコンの室内機には、基本的な部品として、フィルターや熱交換器、ファン、電装品などが内蔵されています。エアコンは、室内機のファンを回転させることで室内の空気を取り込み、室内機に取り込んだ空気を熱交換器で冷やして吹出口から室内に戻します。クロスフローファンと呼ばれるファンは、羽根を小さく分割するなど、回転したときに発生する風切り音を低減するための工夫が施されています。室内の空気に含まれたホコリを止める役割をしています。室内機が効率的に空気を吸い込める状態を維持するため、フィルターの掃除は大切です。
冷媒を温めたり冷やしたりする圧縮機や膨張弁は、室外機に格納されています。実は、エアコンにとって重要な部品の多くは室外機に入っているのです。
エアコンは私たちの暮らしを安心で快適なものにしてきました。一方で、電力消費に占めるエアコンの割合は大きく、真夏の暑い時期の家庭では全体の約6割※3に達するほどです。また、現在、世界で使用されている全電力の約1割はエアコンが消費しているとも言われています※4。化石燃料を使った発電により、エアコンを通じて多くのCO2が排出されていることになります。こうしたエアコンに起因するCO2の排出総量のうち89%は「使うとき」に排出されるものです※5。そのため、「使うとき」に上手に省エネすることで、より多くのCO2削減につなげられる可能性があります。一人ひとりの節電の心掛けが将来のカーボンニュートラル実現のためにも大切なのです。
なお、地球温暖化抑制に向けて大きな役割を担っている当社も、2019年を基準年とし、未対策のまま事業成長した場合の排出量と比べた実質排出量を、2030年に50%以下、2050年に実質排出ゼロを目指すというカーボンニュートラルの取り組みを進めています。
エアコンには、様々な節電の工夫があります。中でも、エアコンの運転効率の低下を防ぐためのフィルターの掃除や室外機周辺の整理整頓は大切です。また、日頃の工夫として、頻繁にスイッチをオンオフしないといったことも有効です。
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