ニュースリリース
業務用空調機内部の汚れを自動検知、IoT活用で設備点検を省人化
ダイキン工業株式会社は、業務用空調機の室内ユニット内にあるドレンパンの汚れ度合いを定点カメラの画像から自動解析し、パソコンやタブレット端末を通じて清掃の推奨時期※1を通知する、IoTを活用した業界初※2のサービス『Kireiウォッチ』を2019年10月1日から発売します。
室内ユニット内で発生した結露水の受け皿となるドレンパンは、経年や空気環境の影響によりカビやホコリ等の汚れが溜まります。汚れが排水部に詰まると水漏れや空調機の異常停止の原因となるため、ドレンパンの汚れ度合いの定期的な目視点検や清掃が必要です。天井裏などに設置された室内ユニットのドレンパン点検は、各テナントの業務に支障のない時間帯での実施が求められるため、土日や早朝、深夜などの限られた時間の中でビル内を巡回し作業します。特に複数の建物を同じ時期に点検する場合の作業工数は膨大で、近年の人手不足を背景に設備管理業者の負担が増大し、テナントが求める日程での点検が難しくなっています。
本サービスは、室内ユニット※3内に設置した定点カメラがドレンパンを自動で撮影し、当社独自のアルゴリズムによる画像解析で汚れ度合いを判定するものです。判定結果とあわせて清掃の推奨時期がパソコンやタブレット端末に通知されるため、現地での目視点検をすることなく清掃スケジュールの策定が可能です。また、ドレンパンの画像や汚れ度合いなど、クラウド上に蓄積した過去10年分※4のデータをいつでも閲覧でき、管理台帳や報告資料への活用が可能です。ドレンパン点検の実施に伴う工数の大幅な削減により、設備管理業者への負担軽減に貢献します。
サービス名 | ドレンパン遠隔点検サービス『Kireiウォッチ(キレイウォッチ)』 |
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サービス開始時期 | 2019年10月1日 |
ビルや商業施設の設備点検は、入室が制限された区域への入室許可の取得、土日や早朝、夜間の作業など、様々な制限の中で実施することが一般的で、テナントごとの訪問日程の調整だけでも工数がかかります。また、テナントごとに入室可能な日程が異なる場合、ビル1棟の点検完了までに2~3日かかり、複数の物件に対応しようとすると、多くの手間と時間がかかります。さらに点検後にはビルオーナーへの点検報告書の提出も必要です。『Kireiウォッチ』は、パソコンやタブレット端末の画面を通じて遠隔地からドレンパンを点検でき、点検報告書も簡単に作成できるため、ドレンパン点検に伴う工数を大幅に削減し、設備点検業者の働き方改革のサポートにもつながります。
業務用空調機の室内ユニットのドレンパン点検は、天井裏に格納された室内ユニットの部品の一部を取り外し、ドレンパンを覗き込む作業が必要です。点検に手間がかかるだけでなく、空調設備管理の知識や経験を持たない場合、正確な点検ができない可能性もあります。
『Kireiウォッチ』は撮影時に照明が点灯する定点カメラが自動でドレンパン内部を撮影するため、暗がりでの明かりの確保や室内ユニットの部品の取り外しが不要です。また、定点カメラが撮影する画像は特に確認が必要な排水部周辺を含む広範囲を確認でき、汚れ度合いも画像解析で自動的に判定されるため、点検担当者の熟練度に左右されない点検を可能にします。
さらに、判定結果をもとにドレンパン清掃の推奨時期を見える化し、メールで通知します。汚れの蓄積傾向の把握が困難なために必要以上に実施している場合が多い清掃回数を抑制でき、工数とコストの削減にも貢献します。
ビル内の衛生環境の保全は重要で、行政機関から各種設備の点検管理台帳の確認を求められたり、ビルオーナーから点検報告書の提出を求められたりする場合があります。そのような際、設備管理会社や担当者の変更などにより過去の点検台帳が閲覧できず対応に困るといった事例も少なくありません。『Kireiウォッチ』はクラウド上に蓄積した過去10年分のドレンパンの画像データの閲覧やレポート作成が可能で、管理台帳や報告資料として活用できます。煩わしかった台帳管理やレポート作成業務を簡略化でき、設備管理者の変更による引継ぎの手間も軽減します。
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