「本土と沖縄の架け橋」として、1988年3月から開催されているLPGAツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」は、今大会で第30回の記念大会を迎えた。記念すべき今大会では、6年ぶりに地元沖縄出身の宮里藍が参戦し、前回大会(1万4190人)を大きく超えるギャラリー(2万1654人)が会場を訪れる等、大きな盛り上がりを見せる大会をなった。
大会は初日から地元沖縄出身の大城さつきが首位に立ち、2日目は新鋭・川岸史果が首位に並ぶ展開の中、最終日、逆転で今大会2度目の優勝を果たしたのは、アンソンジュ。トップタイで迎えた18番、6mのバーディパットを沈め、今大会2度目の優勝を果たした。
最終日、首位でスタートした川岸は、1バーディ、5ボギーの「76」と崩れて通算5アンダーの2位で終えた。通算4アンダーの3位に昨年の賞金女王で「74」でプレーしたイ・ボミと、大城さつきが入った。また、アマチュアの新垣比菜が、46位タイに入り、5年連続ベストアマチュア賞の偉業を達成した。ファン期待の宮里藍プロは、59位に終わったが、ギャラリーから大きな歓声を受ける等、大会を大きく盛り上げた。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -6 | アン ソンジュ | 10位 |
2位 | -5 | 川岸 史果 | 7位 |
3位タイ | -4 | イ ボミ | 23位 |
3位タイ | -4 | 大城 さつ | 44位 |
5位タイ | -3 | 柏原 明日架 | 17位 |
5位タイ | -3 | 李 知姫 | 8位 |
賞金総額 1億2,000万円 優勝賞金 2,160万円
ゴルフがオリンピックの正式種目に復帰したことに呼応し、ダイキンオーキッドは今大会から4日間大会へ移行した今大会の優勝者は、前年大会の覇者テレサ・ルー。最終日ベストスコア68をマークし、通算8アンダーで大会史上初の連覇を達成した。
ルーはパー5の4番で2オンに成功、イーグルを奪い単独首位に立つと、その後、一時は西山ゆかりに首位の座を譲ったが、15番から3連続バーディを奪って猛スパート。大会初の連覇を達成し、ツアー通算10勝目に花を添えた。
通算5アンダーの2位に笠りつ子。賞金女王を目指す今季、オフのトレーニング成果を発揮し、粘りのゴルフで2位に食い込んだ。
通算4アンダーの3位に西山ゆかり、松森彩夏、申ジエ(韓国)が並んだ。また、アマチュア17歳の新垣比菜が、35位タイに入り、4年連続ベストアマチュア賞の偉業を達成した。
優勝者インタビューで、3年連続優勝を目指すと語ったテレサ・ルー。ルー、イボミら外国人選手が席巻する日本女子プロゴルフツアーに待ったをかける日本人選手は現れるのか。来年ダイキンオーキッドは記念すべき第30回大会。ツアーの行方を左右する、開幕戦での日本人選手の奮起に期待したい。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -8 | テレサ・ルー | 6位 |
2位 | -5 | 笠 りつ子 | 3位 |
3位タイ | -4 | 松森 彩夏 | 15位 |
申 ジエ | 2位 | ||
西山 ゆかり | 16位 |
賞金総額 1億2,000万円 優勝賞金 2,160万円
首位と1打差2位から出たテレサ・ルーが、最終日7バーディー・ノーボギーの65をマーク。
通算14アンダーで2015年開幕戦を制し、2014年ツアー最終戦に引き続き、年またぎの2連勝を達成した。
ルーは前半を2つのバーディーで折り返すと、後半は5バーディーを奪い、2日目まで首位の穴井詩を逆転、13番以降は独走状態を築いた。「試合に集中したいのでスコアボードは見なかった」という集中力で優勝に導いた。
2位には、最終日6ストローク伸ばして通算10アンダーとした森田理香子が入った。単独首位からスタートした穴井詩は、後半失速し、9アンダーの3位。
沖縄・宮古島出身の川満陽香理が8アンダーの4位。通算7アンダーの5位に、宮里美香、藤本麻子、イ・ボミの3人が並んだ。
また、アマチュア16歳の新垣比菜が、33位タイで大会史上初めてとなる3年連続ベストアマチュア賞に輝いた。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -14 | テレサ・ルー | 2位 |
2位 | -10 | 森田 理香子 | 20位 |
3位 | -9 | 穴井 詩 | 19位 |
4位 | -8 | 川満 陽香理 | 52位 |
5位 | -7 | 宮里 美香 | - |
-7 | 藤本 麻子 | 17位 | |
-7 | イ ボミ | 1位 |
賞金総額 1億万円 優勝賞金 1,800万円
首位と2打差6位からスタートした、タイのO.サタヤが逆転でツアー通算2勝目をあげた。
上位陣が軒並みスコアを伸ばし、熾烈な優勝争いが繰り広げられた最終日。サタヤは4番と7番でチップインバーディを奪い勢いにのり、6つのバーディでこの日のベストスコア67をマーク。通算8アンダーまでスコアを伸ばした。
最終日首位タイでスタートした、昨年の賞金女王・森田理香子は、16番ショートホールで短いパットをはずし、痛恨のボギーとして、2打差の2位タイで惜しくも大会連覇を逃した。
また、ベストアマは通算1オーバーで21位タイの新垣比菜。昨年に引き続いての受賞となった。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -8 | O.サタヤ | 17位 |
2位 | -6 | 比嘉 真美子 | 45位 |
申 ジエ | 4位 | ||
渡邉 彩香 | 11位 | ||
斉藤 愛璃 | 61位 | ||
森田 理香子 | 16位 | ||
7位 | -5 | イ ボミ | 3位 |
賞金総額 1億万円 優勝賞金 1,800万円
最終日、単独首位からスタートした木戸愛のスコアが伸び悩むなか、単独2位からスタートした森田理香子と3位タイからスタートした横峯さくらの最終組2人がスコアを伸ばし、試合の主導権を握る。森田が通算13アンダー単独首位で迎えた最終18番パー5。同じ最終組で1打差に迫っていた横峯さくらがバーディを奪って土壇場で追いつき、決着は2人によるプレーオフへと委ねられた。プレーオフの1ホール目。パーで終えた横峯に対して森田がバーディを奪い、勝負は早々に決着。ツアー通算3勝目を飾った。
また、アマチュア14歳の新垣比菜が2日目ベストスコア66をだし、最終5アンダー28位タイでベストアマチュア賞に輝いた。
そして、この開幕戦での戦いが、その後繰り広げられた、賞金女王争いの幕開けとなった。
森田は前半戦で3勝を挙げ年間賞金ランキングトップにたったものの、その後勝利をあげることができない中、横峯は後半戦、実力を存分に発揮し、11月には「伊藤園レディス」で今季4勝目を挙げ、ついに年間賞金ランキングトップに立った。
一方、森田は横峯の活躍に奮起し、その翌週の「大王製紙エリエールレディス」で今季4勝目を挙げ、再度トップの座を奪い返した。そして最終戦までもつれた賞金女王争いは、最終戦でも僅差を守り森田が初の賞金女王のタイトルを獲得した。今シーズンの森田、横峯の激しい賞金女王争いを象徴するかのように、僅か130万円差でのタイトルであった。
第26回大会は、開幕戦で繰り広げられた森田と横峯の2人の戦いが、最終戦まで2013年度女子プロゴルフツアーを盛り上げるという非常に印象深い大会となった。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -13 | 森田 理香子 | 1位 |
2位 | 横峯 さくら | 2位 | |
3位 | -10 | O.サタヤ | 18位 |
笠 りつ子 | 14位 | ||
姜 秀 衍 | 22位 | ||
表 純子 | 19位 | ||
木戸 愛 | 38位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円