昨年のプロテストに合格した新人の斉藤愛璃が、三塚優子、李知姫(イチヒ・韓国)とのプレーオフを制し、2012年開幕戦でツアー初優勝をマークした。
トップで最終ラウンドをスタートした斉藤は、スタートホールでダブルボギーとするものの、3番で20mのアプローチを決めてバーディーを奪うなどその後は粘り強いゴルフでスコアをまとめ、この日72。1打のリードをキープして最終18番を迎えたが、決めれば優勝の1mパーパットを外してボギー。通算10アンダーでホールアウトしていた三塚優子、李知姫とのプレーオフにもつれこむ結果となった。
その勝負の行方は、2ホール目でパーとした斉藤が、プロ9試合目で悲願のツアー初優勝。前年のプロテスト合格者が翌年の開幕戦で優勝するのはLPGAツアー史上初の快挙。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -10 | 斉藤 愛璃 | 44位 |
2位 | 三塚 優子 | 74位 | |
李 知 姫 | 8位 | ||
4位 | -9 | 菊地絵理香 | 43位 |
5位 | -8 | 全 美 貞 | 1位 |
横峯さくら | 11位 | ||
北田 瑠衣 | 25位 | ||
飯島 茜 | 31位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円
朴仁妃が、昨年シーズンの最終戦に続いて2連勝で開幕戦を制した。前日「67」のラウンド勢いそのままに、最終日には圧巻のプレーを見せる。序盤からハイペースでバーディーを積み上げ、7番からは3連続。8番ではロングパットを沈め、9番は第2打をベタピンにつける好調ぶり。上位陣のスコアが伸び悩むなか、この日ベストスコアの「66」をマークし、首位を逆転。安定したプレーで後続を振り切り、通算11アンダーで勝利を飾った。国内ツアーは3勝目。昨年のアン ソンジュに続き2年連続韓国勢が優勝を果たした。
一方、国内勢で奮起したのは、佐伯三貴。初日「75」と出遅れたが、2日目以降「65」(今大会ベストスコア)「68」と好スコアで追い上げ、終わってみれば、首位と3打差の8アンダーで単独2位に入った。 最終日、朴と同じ「66」のベストスコアでラウンドした金田久美子は7位タイに入った。沖縄期待の宮里藍、宮里美香の両名は、故郷でのラウンドではあったが、よもやの予選落ちを喫した。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -11 | 朴 仁 妃 | 29位 |
2位 | -8 | 佐伯 三貴 | 8位 |
3位 | -7 | 宋 ボベ | 11位 |
イ ボミ | 40位 | ||
5位 | -6 | 申 ジエ | 48位 |
森田理香子 | 21位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円
日本ツアー初参戦のアン ソンジュ(韓国)が、2位以下を大きく引き離し、LPGAツアーでは最短記録となる、参戦1試合目での初優勝を果した。アンは初日4アンダー1ボギーの69で3位タイに付けると、2日目には3アンダー1ボギーの70で首位タイに浮上、最終日、時折激しい雨や強風の吹く難コンディションで他選手のスコアが伸び悩む中、前半を1アンダーで折り返すと後半は4アンダーで回り通算10アンダー。2位以下を大きく引き離しLPGAツアー初出場で初優勝を達成した。
最終日、所属プロの意地を見せたのは諸見里しのぶ。難コンディションで周囲もスコアを伸ばせぬ中、前半は我慢のゴルフが続きスコアを一つ落としたが、後半2バーディとスコアを伸ばし、-4で迎えた18番でロングパットをねじ込む意地を見せ、ダイキンオーキッド自身最高の2位タイでフィニッシュ。2009年から続く好調さを印象付ける試合となった。
アメリカツアー(開幕戦『Honda PTT LPGA Thailand』、2戦目『HSBCチャンピオンズ』)2週連続優勝で注目された宮里藍は最終日スコアを伸ばせず通算3アンダー7位タイでプレーを終了した。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -10 | アン ソンジュ | 1位 |
2位 | -5 | 諸見里しのぶ | 20位 |
青山 加織 | 34位 | ||
有村 智恵 | 6位 | ||
申 ジエ | 18位 | ||
朴 仁 妃 | 5位 | ||
7位 | -3 | 上原 彩子 | 16位 |
宮里 藍 | 48位 | ||
藤田 幸希 | 10位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円
プロ3年目の三塚優子が、2日目からのリードを守り、ツアー3勝目を飾った。2日目6バーディーノーボギーの66をマークし単独トップに立った三塚優子は最終日序盤1番4番でバーディを奪うもその後ボギー・バーディーを繰り返す苦しい展開。11番・12番でバーディを奪った後は、14番・15番と連続ボギーだったが、その後パープレーで逃げ切り、ツアー通算3勝目をあげた。試合後、緊張し通しだったと語った三塚優子の目からは感極まったのか涙が零れ落ちた。2位は地元沖縄の上原彩子と最終日3つスコアをのばした原江里菜が入った。また、アマチュアの比嘉真美子(沖縄県本部中学/15歳)が2日目スコア69(5位タイ)、最終日スコア71(最終成績12位タイ)と2日連続アンダーパーで回る活躍を見せ、ベストアマを獲得した。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -8 | 三塚 優子 | 5位 |
2位 | -6 | 原 江里菜 | 25位 |
上原 彩子 | 12位 | ||
4位 | -5 | 宋 ボベ | 7位 |
横峯さくら | 1位 | ||
全 美 貞 | 4位 | ||
茂木 宏美 | 26位 | ||
T.ダーディン | 23位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円
日本ツアー2年目の宋ボベが、アマチュア時代からのライバル横峯さくらに4打差をつけて14アンダーで日本ツアー初優勝をあげた。シーズンオフに、筋力トレーニングに多くの時間を割いた結果、ドライバーの飛距離が260ヤードと前年よりも20ヤード伸びた。その飛距離を武器に、4番、11番のパー5でイーグルを奪い、優勝に向けて突っ走った。一方、一時単独首位に立った横峯さくらは16番、17番で連続ボギーをたたき後退。
開幕Vを逃したが2位賞金704万円を獲得、ツアー98試合目で生涯賞金が3億円に到達した。
米ツアーから一時帰国の上田桃子は、ハワイ、シンガポール、沖縄との転戦で疲れが出たのか、7打差の5位にとどまった。また、本年よりダイキン工業所属プロとなった諸見里しのぶは優勝を狙うも、最終日1番ボギーでつまずき、最終3アンダー18位タイ。前年優勝の米山みどりが16番でオーキッド史上初のホールインワンを達成した。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
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優勝 | -14 | 宋 ボベ | 13位 |
2位 | -10 | 横峯さくら | 3位 |
3位 | -9 | イム ウナ | 9位 |
佐伯 三貴 | 20位 | ||
5位 | -7 | 古閑 美保 | 1位 |
上田 桃子 | 17位 | ||
全 美 貞 | 6位 |
賞金総額 8,000万円 優勝賞金 1,440万円