54ホールを終えて、通算10アンダーの好スコアをマークした高叉順(韓)と具玉姫(韓)がプレーオフで雌雄を決することになった。
プレーオフ1ホールは引き分け。2ホール目、バンカー越えの難しいサードショットが残った高が過去プレーオフ5戦5勝の勝負強さを見せた。高のアプローチショットは美しい放物線を描き、バンカーを越えてピンそばに止まり、バーディ。56ホールの長い戦いに終止符をうった。 高は日本ツアー4勝目、3打差をつけ単独首位で最終日を迎えた塩谷育代は74と崩れ2打差の3位に終わった。
第10回大会を機に、沖縄のゴルフ振興を目的として地元沖縄県のアマチュアゴルファーを対象にアマチュア選手権大会を開催。大会で上位に入賞した選手にはダイキンオーキッド本戦への出場権が与えられ、初めて、4名のアマチュア選手(新崎弥生、白石丞子、大井幸子、島袋栄子)が出場。惜しくも予選落ちとなり本戦には進めなかった。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -10 | 高 又順 | 6位 |
2位 | -10 | 具 玉姫 | 2位 |
3位 | -8 | 塩谷 育代 | 3位 |
4位 | -7 | 高村 亜紀 | 5位 |
野呂奈津子 | 4位 |
賞金総額 6,000万円 優勝賞金 1,080万円
1オーバー・7位、首位と5打差で最終日を迎えたリーウェンリン(台)が最終日に5アンダー・67のベストスコアをマークし、大逆転で日本ツアー初優勝を挙げた。
トップグループがスコアメークに苦しむ中、スコアを伸ばしてきた地元沖縄県の島袋美幸とのマッチレースとなった。勝負の行方を分けたのは最終18番パー5、リーウェンリンはテコンドーで鍛えた180cm、77kgの恵まれた体格を生かして、セカンドショットをグリーン手前まで運び楽々バーディを奪い熱戦に終止符をうった。これまでアジアサーキットなどで6勝をあげ、アメリカや欧州ツアーにも積極的に挑戦してきたリーウェンリンが遂にビッグトーナメントのタイトルを手にした。
一方、最終日終盤の15、17番でバーディを奪い、首位のリーウェンリンを1打差まで追い詰めた島袋美幸には、多くの地元のファンから大きな声援が贈られた。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -4 | リー・ウェンリン | 44位 |
2位 | -2 | 森口 祐子 | 33位 |
島袋 美幸 | 15位 | ||
4位 | -1 | 橋本 愛子 | 3位 |
前田すず子 | 8位 |
賞金総額 6,000万円 優勝賞金 1,080万円
大会1日目、2日目と悪コンディションの中、堅実なプレーで1アンダー・2位で最終日を迎えたマーニー・マクグァイヤ(NZ)が、大会最終日に5アンダー・67の好スコアをマークして逆転Vを挙げた。
首位の肥後かおりを2打差で追いかけるマクグァイヤは、最終日、序盤から一気に攻勢に出て勝負を決めた。
最終日最終組プレッシャーでスコアメークに苦しむ肥後を尻目に、マクグァイヤは2番から4連続バーディで一気に首位を奪取、逆に3打差を付けて勝負を決めた。
17才で全英女子アマの史上最年少チャンピオンに輝き、米オクラホマ州立大学時代には全米学生選抜に選ばれた逸材が琉球で花開いた。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -6 | M.マクグァイヤ | 4位 |
2位 | -3 | 肥後かおり | 5位 |
3位 | +2 | 黄 璧洵 | 6位 |
4位 | +4 | 原田 香里 | 25位 |
5位 | +5 | 阿玉 | 55位 |
賞金総額 6,000万円 優勝賞金 1,080万円
プロ3年目、大型プレーヤーとして注目されていた福嶋晃子がベテランの岡本綾子、新鋭の川波由利との優勝争いを制しツアー初優勝を挙げた。20才8ヶ月6日でのツアー初Vは日本人女子プロ史上3人目の若い記録となった。
恵まれた体格を生かしたビッグドライブで、プロデビュー以降何度も優勝争いに加わっていたが、あと一歩のところで優勝までは手が届かなかった福嶋・・・そして首位でスタートしたこの日も試練が福嶋の前に立ちはだかった。
スタート直後の2番ホールで早くも川波に逆転される。中盤で再逆転したものの11番でOB・・・。
これまでの福嶋は試練を乗り切れず、ずるずると優勝争いから後退していった・・・しかし、悔しい経験を積み重ね94年開幕戦を迎えた福嶋は大きく成長していた。終盤何度かグリーンを外し苦しい場面を迎えたが、OBの動揺もみせずにしぶとくパーセーブを重ね、初優勝を引き寄せた。
最終18番、30cmのウイニングパットを沈める福嶋。そのグリーンサイドには、師と仰ぐ岡本綾子が待ち構えていた。岡本に肩を抱かれ祝福された福嶋の目からは涙があふれ出る・・・そしてツアー仲間からの胴上げ・・・印象的な7回大会となった。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
---|---|---|---|
優勝 | -3 | 福嶋 晃子 | 5位 |
2位 | +1 | 岡本 綾子 | 6位 |
高村 博美 | 13位 | ||
4位 | +2 | 山岡 明美 | 7位 |
安井 純子 | 23位 |
賞金総額 6,000万円 優勝賞金 1,080万円
米LPGAツアー29勝、大会連覇を目指す実力者のパティ・シーハンと、プロ入り10年目優勝経験がない城戸富貴が最終日の終盤まで1打差を争う大接戦となった。
迎えた運命の17番ホール。優勝争いのプレッシャーがかかるなか両選手のティーショットは左のガードバンカーに。パーセーブも難しい状況から城戸の初優勝への思いが白球に乗り移った。8アイアンではなたれたセカンドショットはピン手前2mに付けバーディ。これに対してシーハンはグリーンを外し、アプローチもミスしてしまいダブルボギー。1打差だった差が一気に4打差となった。
大会連覇を目指したシーハン、全米アマで優勝しプロ入りした服部道子と注目選手が出場する中、オーキッドの女神はプロ入り10年目の苦労人に微笑んだ。
順位 | スコア | 選手名 | 最終賞金ランク |
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優勝 | -8 | 城戸 富貴 | 8位 |
2位 | -3 | P.シーハン | - |
3位 | -1 | 阿玉 | 15位 |
4位 | 0 | 村井真由美 | 3位 |
5位 | +1 | 永田富佐子 | 16位 |
賞金総額 6,000万円 優勝賞金 1,080万円