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一貫した顧客体験を作るために

たくさんのものが溢れる現代では、多くの業界でコモディティ化により商品単体での差別化が困難になっています。そこで重要性が高まってきたのがブランドの力。人々はプロダクトやサービスを選ぶ時、クオリティだけでなく、企業の思想や活動も意識するようになってきています。

一貫した顧客体験

企業の思想は一貫したポリシー(Brand Core)によって作られ、それをもとに顧客体験を組み立てるブランディングは、特にヨーロッパのメーカーが得意としています。またスピード力のある海外メーカーもそれに倣ってブランドによる差別化を加速させようとしています。一方、ダイキンは世界中に製品を展開していますが、基本的に各地域のニーズを反映した個別最適のデザインを行ってきました。ブランドで購入する購入傾向の背景もあり、我々も一貫したポリシーで顧客体験を提供するための活動を始めました。

「Brand Core」を考える

「Brand Core」を考えるにあたり、まずは1年をかけてキーワードの抽出を行いました。過去に実施した社員アンケートや海外拠点のヒアリング、社外のイメージ調査や、デザイナーの想いといった様々な角度からダイキンを知り、そして、これからのダイキンに期待することのヒアリング、香りや肌触りなど5感を使ったワークショップを経て4つのキーワードを絞り込みました。
その結果、絞り込まれたのが4つのキーワードです。

「Brand Core」を構成する4つのキーワード

「PROFUNDITY(深奥にある)」「CONSIDERATION(心を配る)」は、これまで培ってきたことを表現したものです。また、「EXPLORATION(新を探求する)」「PASSION(熱意を持つ)」は、心の中に秘めていたものをさらに高めていこうとするものです。これらはダイキンを表現する一貫したポリシーであり、私たちのデザイン活動の骨子となります。

2年目は「Brand Core」の視覚化に挑戦しました。4つのキーワードとそれを説明する複数の形容詞で成り立っている「Brand Core」をデザインワークに落とし込むための作業です。まずは主に我々が担っているプロダクトデザインの要素の抽出。そしてムービーやロゴアニメーション、ステイトメントの作成で理解を深めました。
プロダクトデザインの要素抽出は、複数の販売地域を想定したプロトタイプを制作しながら議論しました。ダイキンは過去から地域最適デザインをやってきました。これはダイキンの個性と捉えて、世界中同じデザインのものを作るのではなく、地域ニーズを反映しながらもダイキンらしいプロダクトデザインの要素を定義しました。

ダイキンが生み出す空気を表現したロゴアニメーション

ムービーやロゴアニメーションも議論を通じて「Brand Core」の世界観の理解が深まりました。またステイトメントは、我々自身の活動に誇りと責任を持って活動していくためにも社内外に発信しています。
これらの「Brand Core」活動では、顧客体験を提供するであるのはもちろんですが、デザイナーを縛るものではなく、ダイキンを理解し、想像力を掻き立てるものにして、デザイナーがより自由に活動できるものを作ることを大切にしてきました。

成長を志向し、挑戦する企業として

これまで私のダイキンに対するイメージは、「空調のプロ」として地道に歩む会社というものでした。しかし議論をしていくうちに変化を恐れず成長を志向する、やりたいことに挑戦できるイノベーティブな企業であることに気づきました。
作り上げた「Brand Core」をダイキンの顧客体験を通じて表現し、ダイキンらしさを感じてもらえるよう取り組んでいきたいと思います。

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