活動レポート
2011年11月の活動レポート
ダイキンの支援による活動が開始しました
カツラの森、命あふれる川の復元事業
防鹿柵を設置する候補地を選定しました
岩尾別川沿いでの森づくり活動を進めていくにあたって、エゾシカに苗木が食べられるのを防ぐための防鹿柵(ぼうろくさく)を設置する候補地を選びました。
さらに、柵を設置する候補地の現地計測を実施しました。今年の秋には、高さ2.5メートルのカラマツ材の柱と長さ3.6メートルの板を使った、総延長およそ250メートルの柵を設置する予定です。
生き物がたくさん暮らす川に復元するための「川づくりマップ」を作製しました
知床財団のスタッフと斜里町役場の職員、地元漁業関係者の皆さんで岩尾別川を歩き、川の現状を確認しながら、どのように復元していくかという構想を話し合いました。
この話し合いをもとに、航空写真に復元候補地や工法案を描き示した「川づくりマップ」を作製しました。
知床の人とヒグマの共存事業
設置するヒグマ対策フェンスの場所と種類を検討しました
知床半島の先端部に近い羅臼町のルサ・相泊地区で、ヒグマが人の暮らすエリアに出てこないようにするために設置するフェンスの種類や設置場所を検討しました。
羅臼町にはすでに多くの落石防止柵や雪崩予防柵が設置されていますが、その柵には切れ目があるため、そこからヒグマが人のエリアに出てきてしまうことがあります。柵の設置状況や、切れ目と切れ目の間の距離、周辺の地形などを詳しく調査し、どこにどのようなフェンスを設置するのが適切かを考えました。
ヒグマがどのように行動するかの調査を開始しました
斜里町ルシャ地区をはじめ、知床半島の西側中央部から先端までは人はほとんど住んでおらず、多くのヒグマが生息しています。
一方、東側の羅臼町ではルサ地区から半島の先端近くまで漁業が営まれ、人々の生活圏となっています。
この付近は山脈の標高も低く、半島の幅も最も狭いところであることから、半島西岸のヒグマが、人の生活圏である東岸まで頻繁に行き来していることが予想されます。
そこで、ヒグマの皮膚や体毛などを採取して遺伝子(DNA)を解析したり、ヒグマの毛並みや毛色、月の輪の有無など外見上の特徴を写真で記録したりして、ヒグマがどのように行動しているのかの調査を開始しました。
※ 本WEBサイトに掲載されている写真は、公益財団法人 知床財団のご協力によるものです。