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知床はなぜ、自然が豊富なの?

流氷がはぐくむ、豊かな生態系

知床半島は、冬になると流氷が接岸する、北半球でもっとも南端に位置します。

この流氷が運んでくる豊富な栄養分は、小魚たちのエサとなるプランクトン(水中に浮遊する微少な生物)を養います。そして、その小魚をエサにするクジラやイルカ、アザラシやトドなどの海獣類、海鳥など、さまざまな海の生き物をはぐくむ、豊かな海を生み出しています。

そして、海を回遊して豊富な栄養分を体いっぱいに蓄えたサケやマスは、産卵のために、ふるさとの川をさかのぼります。そこで、ヒグマやオジロワシなど陸にすむ動物の貴重なエサとなります。やがて動物達の死がいや糞は土に返って草木の養分となり、知床の森を豊かにします。さらに木の葉や枯れ木も再び土に帰ると、雨や雪解け水によって川に流され海に運ばれて、海にすむ生き物たちの栄養分となります。

このように知床は、海にすむ生き物と陸にすむ生き物たちのいのちが循環し、豊かな生態系をかたちづくっているのです。

海と陸のいのちが循環する生態系

海と陸のいのちが循環する生態系

多様な自然環境に生きる、希少な動植物

知床半島は、長さ約70キロメートル、幅20〜40キロメートルの細長い半島です。その中心を背骨のように1,200〜1,600メートル級の壮大な山々が貫いており、海から山へと続く急峻な地形は、多彩な自然の姿を見せています。

その海と陸とは、合計77本の細く急な流れの川がつないでいます。これらの川は、豊富な栄養分を循環させる大動脈としての役割を果たしています。

このように多様な自然環境と豊富なエサ資源が、知床を生き物たちの宝庫にしています。シマフクロウやシレトコスミレのような絶滅が危惧される希少な動植物をはじめ、多種多様な動植物が生息しています。

知床半島の野生動物

エゾシカ、キタキツネ、ヒグマをはじめとする陸のほ乳類のほか、クジラ、イルカ、アザラシなどの海のほ乳類、オオワシやオジロワシなどの鳥類など、多種多様な野生動物が生息しています。

知床半島の野生動物の写真1
知床半島の野生動物の写真2
知床半島の野生動物の写真3

知床半島の野生植物

緯度が高い知床では、本州で標高2,500メートル以上に分布する高山植物を低い標高で見ることができるほか、海岸線ではエゾカンゾウやエゾオグルマなどが、点在する湖沼や湿地にはミズバショウやワタスゲなどが、知床の四季を彩っています。

知床半島の野生植物の写真1
知床半島の野生植物の写真2
知床半島の野生植物の写真3
知床半島の野生植物の写真4
知床半島の野生植物の写真5

※ 本WEBサイトに掲載されている写真は、公益財団法人 知床財団のご協力によるものです。

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