エアコンの冷媒と
オゾン層破壊&地球温暖化
冷媒に使われるフロンは、地球温暖化を引き起こす「温室効果ガス」でもあります。
フロンに対する規制やエアコンでの取り組みは、どうなっているのでしょうか?
「地球温暖化を総復習!」で見たとおり、地球温暖化を引き起こすのは温室効果ガス。よく知られているのは二酸化炭素(CO2)ですね。しかし、エアコンの冷媒に従来使われていたCFC、HCFCや、現在の冷媒の主流であるHFCといったフロン類も、温室効果のあるガスです。
産業革命の始まったころの二酸化炭素の濃度は約280ppmでした。
2013年には⼆酸化炭素の濃度が400ppmを超えてしまいました。
従来のHFCの温暖化係数は、CO2のおよそ2,000倍もあります。住宅用のエアコンには、1~3kgのHFCが含まれますが、修理のときに誤って1kgが大気中にもれてしまった場合には、約2,000kgものCO2が排出されたのと同じことになるのです。
そこでダイキンでは、地球温暖化係数が従来のHFC(R410A)の1/3になる冷媒(R32)を開発。R32を使ったルームエアコンを世界で初めて商品化し、普及に取り組んでいます。2023年12月時点で、R32を使ったエアコンの販売実績はダイキンで4,900万台以上、他メーカーを含む市場全体では2.8億台を超えたと推測しています。
さらにエアコンの修理時や廃棄時にフロンを排出しないよう、フロンの回収をしたりしています。
2009年9月から、エアコンをはじめコンビニやスーパーの食品ショーケースなど、フロン使用機器に「フロンの見える化」シールが貼付されています。身近な機器にフロンが入っていることを知ってもらい、排出防止を推進するためで、製品に含まれる量とその温暖化影響度を表示しています。お店などでぜひチェックしてみてくださいね。
皆さんの家庭で空調機器や冷蔵庫、冷凍庫の冷え方が悪いときは、冷媒が漏れているかも?!専門の業者に修理を依頼しましょう。フロン使用機器を壊したり、移設したりするときも、冷媒が漏れないよう、業者に連絡を。
また、エアコンや冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象製品でもあるので、廃棄するときは販売店に出し、適切に廃棄しましょう。
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