地球温暖化抑制に向けて大きな役割を担っているダイキンは、2019年を基準年とし、未対策のまま事業成長した場合の排出量と比べた実質排出量を、2030年に50%以下、2050年に実質排出ゼロを目指すというカーボンニュートラルの取り組みを進めています。
堺製作所 臨海工場は、ダイキングループの環境ビジョン2050を実現すべく、環境先進工場として温室効果ガス排出量の削減に向け、愚直に取り組んでおります。結果として、2023年度には温室効果ガス排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル化)を達成しました。
この臨海工場をモデル工場として2030年迄に国内工場に水平展開を行い、生産及び開発プロセスから発生する温室効果ガス排出量を実質ゼロにします。
電力消費量を可視化する仕組みを構築。可視化することで判明した、無駄なエネルギーを削減。
既存工場の陽圧化及び給排気バランス改善。産業プロセスの燃焼設備をヒートポンプ式に置き換え。
屋上に太陽光発電パネルを設置し、生産活動に必要なエネルギーの一部を補填。
ダイキン空調監視システムD-BIPSを活用して電力消費量を可視化する仕組みを構築。
現場の温湿度分布をリアルタイムで確認
工場の場所ごとの電力消費量を可視化
臨海2号工場では、給排気量の最適化により工場空間を陽圧化することで、外気の過剰な流入を抑え夏場と冬場の工場内の温度をそれぞれ6℃以上改善しました。
また空調機の運用改善も行ったことで、空調エネルギーを約26%削減することに成功しています。
築30年以上の工場において大がかりな設備投資をすることなく、快適性と省エネ性を両立させたことが評価され、2022年度、省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。
通常の工場:外気が入り込み空調の効きも悪い
陽圧化された工場:外気の入り込みを防ぎ快適性を維持
生産ラインでは、熱源設備で多くのエネルギーが使用されており、温室効果ガスを多く排出することにつながります。臨海工場では、洗浄工程で燃焼設備から発生する蒸気を利用して加温を行っております。燃焼設備は、排ガスや排温水として熱ロスが非常に多いため、ヒートポンプ式に置き換え、高効率な熱供給を行う改善を行いました。ヒートポンプ式に置き換え、かつ洗浄工程に設備を最寄化し、熱ロスを低減することで、約80%の省エネに成功しました。
自社技術を活用し、産業プロセスの燃焼設備を効率化させることで温室効果ガス排出量を削減しています。
臨海工場では、1号工場屋上に太陽光発電パネルを設置し、生産活動に必要なエネルギーの一部を補っています。
2024年度より、2号工場や配送センターなど全ての屋上に太陽光パネルを設置しており、創エネルギーの取組みを加速させていきます。
臨海1号工場屋上 太陽光パネル
堺製作所の金岡工場では、グラウンドの横にビオトープを設置し、従業員の手作りで緑化活動を行っています。
今では工場周辺の大泉緑地公園や大仙公園などの大きな緑地からチョウチョやトンボ、鳥などのたくさんの生き物がやってくるようになりました。このビオトープは、地域の小学生との交流イベントや従業員教育の場として活用しています。
金岡工場ビオトープ
地域の小学生との生き物観察会
従業員へ生物多様性保全の教育
カルガモ
ツバメシジミ