一般的な間取りのリビングで窓を開けて換気をした場合、入ってきた花粉がどのように動くのか、気流解析ソフトを使ったシミュレーションを行いました。
シミュレーションでは、空気の通り道だけでなく、壁際にも花粉が集まっていくことがわかります。
換気を開始すると、南側の窓から空気と一緒に室内に花粉が入り部屋中に広がります。
窓を閉めて空気の流れが少なくなると、壁に沿って舞っていた花粉が落ちてきて、床の壁際付近に溜まります。
花粉が再び空気中を舞わない内に、壁際付近を意識して、掃除機や濡れタオルを使って取り除きましょう。
花粉の飛散量は時間帯によって変化します。
定期的に換気をすることが望ましいですが、花粉症で窓を開けたくないという場合は、花粉の飛散量が少ない時間帯に換気をするというのも1つの方法です。
また、環境省の『花粉症環境保健マニュアル』によると、レースのカーテンが有効です。レースカーテンをしたまま、窓を10㎝程度開けて換気します。
することで、花粉の流入を4分の1に減らすことができます。カーテンは定期的に洗濯をしましょう。
2つの窓を開けて換気をする時、空気清浄機の置き場所(A~H)によって、窓から入ってくる花粉を吸い込む量にどのくらいの違いがあるのかシミュレーションを行いました。最も花粉を吸い込んだのは、空気が入ってくる窓の正面の隅「A」に置いた場合で、その吸い込み量は最も効率が悪かった「H」と比べて5.8倍になりました。また、空気清浄機の風量を大きくすることで、花粉の吸い込み量は1.9倍になりました。
(最も吸い込み量が少ない「H」を1とした場合の比)
今回のシミュレーション条件では、南側の窓から入ってきた花粉は、気流に乗ってまず正面の壁にぶつかり、壁に沿って左右に広がっていきます。右に流れた花粉の多くは東側の窓から排出されますが、左側に流れた花粉は北西の隅に滞留します。「A」はこの隅に滞留した花粉を効率的にキャッチしたため、花粉の吸い込み量が多くなったと考えられます。
空気が入ってくる窓の正面の隅に空気清浄機を置くことが花粉対策として有効といえそうです。
空気清浄機を「A」に置き、「風量:標準」と「風量:ターボ」で効果を比較したところ、「風量:ターボ」の花粉吸い込み量は「風量:標準」の1.9倍になりました。
花粉シーズンの窓開け換気時は、空気清浄機の風量を大きくして、効果的な花粉対策を心掛けましょう。
(「風量:標準」を1とした場合の比)
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