

エアコン暖房による「乾燥」は、室内の空気中の水蒸気量が減少しているわけではなく、室内の温度が上昇して相対湿度が下がるために生じています。
空気中に含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は、空気の温度によって異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができます。
エアコン暖房は、ガスや灯油を使用する燃焼系の暖房と異なり、空気を直接温めることで部屋全体の温度を上げるので、水蒸気は発生しません。そのため、空気中の水蒸気量は増えずに、温度だけが上昇するので、飽和水蒸気量が増加し、相対湿度が低下して乾燥を引き起こすのです。

※相対湿度とは?
飽和水蒸気量に対し、実際に空気中に含まれている水蒸気量の割合のことです。たとえば、空気中に飽和水蒸気量の6割の水蒸気がある状態を、「相対湿度60%」といいます。





- 洗濯物を室内で干す
- 実験で使用した『クリアフォースZ』のような加湿機を設置する
- ダイキンエアコン『うるさら7』のような
加湿機能つきのエアコンを使用する

実験結果のように、鍋をすると水蒸気が発生し、室内の湿度が急激に上昇します。リビングは居住者が帰宅から就寝までの間に過ごす時間が長く、冬場は暖房によって快適な室温を保っているのが一般的です。しかし、夜間の睡眠中はエアコンを消してしまうため、室温が下がって飽和水蒸気量が減少し、夕食の鍋による水蒸気のほか、乾燥対策で使用した加湿機から発生した水蒸気などが空気中に存在することができなくなります。
そして、空気からあふれ出た水蒸気が水となって窓や壁に付着します。これが結露の起こる仕組みで、鍋をした後に結露が発生しやすい理由です。




結露対策としては、部屋を暖めすぎないことがポイントです。就寝時にエアコンを消したときに低下する温度の幅が小さくなり、結露の発生を抑制することができます。また、適度な換気を心がける、必要に応じて除湿をすることも重要です。室内で生活している人の体から知らない間に発生している水蒸気を取り除くためにも、夜間にエアコンを消してしまうリビングは、部屋を離れる前に換気をしておくなどの対策が有効です。冬場は室内の湿度環境が変わりやすいので加湿と除湿を上手に組み合わせてコントロールしましょう。
- 部屋を暖めすぎないようにし、
就寝時の室内との温度差が大きくならないようにする - 窓を開けるなど、部屋を離れる前に換気をしておく
- ダイキンの除加湿空気清浄機『クリアフォースZ』の
ような除加湿機能つきの空気清浄機を使用する

