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新価値創造

産官学連携による協創イノベーション

いま、デジタル化が急速に進展し、産業・社会構造そのものが大きく変わりつつあります。「顧客・消費者主権」と「モノ消費からコト消費へ」の時代を見据えた事業モデルの転換が急務となっています。
ダイキンは、来るデジタル時代に向け、自前主義から脱却し、両組織のトップ~幹部~メンバーが深く交流し、渾然一体となって問から一緒に考え、新たな価値を創造していく包括的な取組みを「協創」と定義し、産官学連携による協創イノベーションの実現に挑戦しています。

東京大学との連携

ダイキンはグローバルな社会課題の解決に貢献する新たなビジネスの創出をめざし、国内外の大学との連携に力を入れています。2018年には、10年間で100億円規模を投じ、東京大学と産学協創協定を結びました。
本協定では、「スピードある社会実装を狙ったベンチャー企業との連携」「『SDGs、Society5.0』とつなげる未来ビジョン協創」「『コア技術の発展と新価値創造』を軸とした未来技術の創出」の3つの協創プログラムに取り組んでいます。例えば「未来ビジョン協創」では、未来社会のなかで生まれる「空気の価値化」ビジョンを構築し、そこで求められる技術やビジネスを導き出すことで、両組織が今後取り組むべき研究課題を明らかにしていきます。

本協定の最大の特徴は、組織対組織の本格的な人材交流です。東京大学の教員や学生、起業家、ダイキンの従業員が、各組織を自由に行き来し、知見の共有や共同研究ができる働き方、キャリアパスの構築をめざします。また、ダイキンが世界に展開する営業・生産・研究開発拠点でのグローバル・インターンシップを実施し、東京大学のグローバル化およびグローバル人材育成にも協力し双方での人材交流の加速や協創の成果創出につなげることをめざします。その一例として、フェローをお願いしている坂田先生の研究室(技術経営情報工学)とは、毎年、合同で合宿を行い、侃々諤々の議論を交わし、テーマの確実な推進を図っています。

現在、坂田研究室に設置させていただいた社会連携講座で取り組んでいるテクノロジーインフォマティクス技術を活用して、将来の市場/技術動向を予測するシステムを構築中です。また、最先端の技術を生かし、着霜防止技術向上などの加速につなげています。

IoTで人とモノがつながり、AIによりさまざまな知識や情報が共有され、経済発展と社会的課題の解決を両立するという、日本がめざす未来社会の姿。
2018年12月産学協創協定を締結

2018年12月産学協創協定を締結

TOPICS

2018年から2020年までの成果

大型プロジェクト立案・実行、ベンチャー企業連携
  • 「問いから一緒に考え」、ビジョン・プロジェクトを立案
  • SDGs、Society5.0の実現に向けた未来技術の社会実装を視野に入れ、17件の「社会連携講座」をかつてないスピードで立案
  • ベンチャー協業では、409社をリストアップし、120社を訪問、うち20社にダイキンを訪問いただき、7社に出資
  • 東大発ベンチャーのWASSHA株式会社とタンザニア連合共和国でサブスクを事業とする合弁会社Baridi Baridi株式会社を設立
  • 東大発ベンチャーのフェアリーデバイセズ株式会社と空調サービスエンジニア育成のための遠隔作業支援ソリューションを構成するスマートウェアラブルデバイス「THINKLET🄬」を共同開発
本格的な人材交流の成功
  • 2年間で総計1,000人以上が参画
  • 「Look 東大」で815人以上のダイキンの技術幹部・技術者が東大を訪問し、95人の先生方と技術議論 。合わせて、東大・ダイキンのメンバーが集うラウンドテーブルを15回実施。東大からは15の部局から73人の教員、ダイキン幹部も参加。また、ダイキンから19人が東大に駐在して協創推進
  • グローバル・インターンシップでは241人の学生が応募。48人の学生がダイキンの海外拠点での活動に参画
  • 東大およびダイキンの両組織に在籍して業務を実施できる「スプリットアポイントメント制度」を活用した人材交流もスタート
タイのエアコン販売店での聞き取り調査の様子

タイのエアコン販売店での聞き取り調査の様子

大阪大学との連携

ダイキンは、2016年度に大阪大学に「ダイキン協働研究所」を設置し、空調事業関連の新材料、新プロセス、加工技術の開発に取り組み、これまでに環境分野での素材開発・工法開発において成果を上げています。

世界トップクラスの技術を持つ接合科学研究所をはじめ、大阪大学の先端分析機器・技術の活用による課題解決の取り組みを進め、中長期・分野横断的な広い視点で検討し、インパクトある大型テーマや革新的技術テーマを創出していきます。

2020年度は、大阪大学の全学部を対象として空気・空間に関する研究テーマに関しては全学的な公募を行いました。これまでの化学や工学、情報科学に加えて、人文学や民族学、薬学、歯学などの多様な学部とも連携し、フィージビリティスタディを実施しました。今後当社と大阪大学でともに実現していていく目標値・ビジョンに関しては、当社の事業部門やTICから次のビジネスアイデアを募集し、それを情報科学の先進技術の観点や人文社会系の研究室やイノベーターズクラブの学生も参画したワークショップを実施。「人と空間の未来を導く」というビジョンとそれの実現のために「インフラシェアリング」「環境のマス・カスタマイゼーション」「デジタルツイン・シティ」の3つの柱を策定しました。一方で、従来実施してきた研究テーマからは6件のテーマで技術を確立し、事業化に向けて実証フェーズに移し、検討を継続しています。

計画された新規事業や新製品・サービス、プロジェクトなどが、実現可能かどうかを事前に調査し、検証すること。
情報系に関する共同研究

研究ユニット「ダイキン情報科学研究ユニット(Di-CHiLD)」を立ち上げ、空気・空間ソリューション事業の拡大に向けた睡眠や学習環境制御技術の開発や、空調機販売から空調・空間設計の事業拡大に向けた空調機の自動選定技術、位置検出技術などの省エンジニアリング技術の開発など、共同研究テーマから技術確立ができてきており、特許に関しても数多く出願申請中です。

現在は、大学と病院の二つの市場をターゲットとして、事業部も参加しテーマ創出活動を実施。大学向けは置換換気空調や人流センシングによる密アラートシステムによる安心・安全空間の実現や、人流センシングによる空調・照明のエネルギーマネジメントなど、センシング&コントロールのテーマを新たに設置。加えて大空間や開放空間向けの新しい空調機器のPOCテーマを追加することでビル丸ごと提供ビジネスの具体化を検討中です。

Proof of Concept:概念実証、実証実験

TOPICS

大阪大学新箕面キャンパスにおけるエネルギーマネジメントの実証実験

2021年4月に開校した大阪大学外国語学部新箕面キャンパスで、大規模実証実験を進めています。多様な人が集まる場で、人と人・人と知識・人と文化などのさまざまな交流をコンセプトに、コロナ禍も考慮した安全安心空間の実証実験や、ビル丸ごとエネルギーマネジメントの実証実験に取り組みます。

協創事例を紹介する冊子 ダイキンWITH
協創事例を紹介する冊子 ダイキンWITH

協創事例を紹介する冊子 ダイキンWITH

空調・化学コア技術に関する共同研究

空調では世界有数の技術を持つ接合技術研究所と連携したものづくりの高度化と差別化要素技術の開発に、化学ではフッ素化学技術の革新的基盤技術の創造および阪大の先端分析機器・技術の徹底活用取り組んできました。また、有機化学系のリーダー格である生越先生、超域プログラム(文系含めたオール阪大の優秀博士課程人材を集め専門力と汎用力を高めるイノベーション人材育成プログラム)を立ち上げた設計・システム工学系の藤田先生をクロスアポイントとするなど戦略的な人材交流もできてきています。

学生研究員プログラム・先導研究プログラム・AI人材養成プログラム(ダイキン情報技術大学)
ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業(女性活躍推進)

大阪大学の情報系の優秀層の学生(博士後期)を対象にした育成プログラムを実施。インターンシッププログラムも実施し、AI・IoTやビックデータなど情報科学技術を利活用する際に発生する課題や、実データを取り扱う「社会での学び」を通じて、実践力を持った人材を育成するも取り入れ、実践力を持った人材の育成をめざしています。

先導研究員プログラムは基礎研究段階から企業の資金を投入、優秀な若手研究者からの先進的な研究成果を期待し、大学だけでも企業だけでもできない未来の研究テーマを実施。特機事業部のスポーツジムビジネスに活用する体組成(体脂肪率)推定システムのテーマを検討しています。

ダイキン情報技術大学は、これまで進めていた座学形式を当初目標値である2021年度までに情報科学系技術者1,000人の育成から2023年度までに1,500人とすることに上方修正を行い、加速して進めていきます。さらに、PBLテーマの難課題に対して、阪大の先生に頻度高くTICに訪問いただき、課題解決に向けた徹底指導をいただくオフィスアワー制度を実施中です。

ダイバーシティイニシアティブ(女性活躍推進)に関しては、従来から実施してきたイノベーション女性活躍推進プログラムや女性大学院生との交流会、育休中キャリアアップ支援プログラム、シンポジウムに関してはコロナ禍も考慮してオンラインも活用して継続。これに加えて、理系をめざす女子高生拡大に向けたオンラインフェスティバルを実施中です。

Problem-based Learning:問題(課題)解決型学習

京都大学との連携

ダイキンは2013年6月、京都大学と「文理融合による価値創造」をめざした包括連携を開始し、学際融合教育研究センターが中心となって「空気・空間」に関するテーマを創出したり、文系・理系の研究者が集結し 「100人ワールドカフェ」等の取り組みで「空気の価値に関わる800のキーワード」を展開してきました。また、ダイキン工業の既存事業貢献につながる共同研究テーマを創出し、主力である空調、化学事業を革新する先端技術を中心に協業、交流を行ってきました。

2021年4月より、新たにWell-being(より良く生きる社会)をキーワードとし、「ながはまコホート」を活用した遺伝子研究に基づくヘルスケア(医工連携)や先端技術の活用、エネルギー、コールドチェーン分野での協業、アジア・アフリカ地域研究、ベンチャーの活用等の包括連携の再スタートしました。

TOPICS

次世代電池(固体電池、フッ素イオン電池)の取り組みを開始

2020年度は、次世代電池(固体電池、フッ素イオン電池)の取り組みを開始しました。
研究室と協創を行うことで、自動車メーカー電池メーカーとの人脈も構築でき、材料だけでなく電池そのものまでの知見を盛り込むことができ、将来のビジネスにつなげる体制が整いつつあります。
また、新たな領域として、医工連携、スマートキャンパスなどを設定し、2021年4月に包括連携の再スタートを予定しています。

同志社大学との連携

2020年3月、同志社大学とダイキンは、環境課題をテーマにした実践的研究開発をめざし、包括的連携協力を締結しました。ダイキンが事業を通じて取り組む温室効果ガス排出の削減に向け、学術成果の社会還元をめざす同志社大学の独自の環境技術や関連分野の知見、実社会での活用までをめざした実践的学術研究力を生かし、両者で CO2 の分解・再利用技術の実用化や、機械・電子・材料技術を融合させた空調機のさらなる高効率化に取り組みます。また、共同研究を通じた協創イノベーション人材の育成も進めていきます。

CO2の分解・再利用

同志社の溶融塩電解技術とダイキンのフッ素技術を生かして、CO2の分解と再利用に関する研究として、電気分解によりCO2を化学品・素材に変換、燃料等として再利用しCO2の削減する技術の研究を進めています。そのなかから、CO2から有用な化合物が生成することを確認するなど、具体的に共同研究が進んでおり、成果も見え始めています。

空調のさらなる効率化

空調機の高効率化を通じて、環境にやさしい技術や商品の開発をめざす技術テーマを開始しました。モーター構造とインバータ制御に関するテーマや耐食性の熱交換器の腐食メカニズム解明等に関するテーマを進めています。

TOPICS

協創イノベーション人材育成に関するフューチャーデザイン演習(FD)を試行

2021年度から本格的に実施する人材育成にむけて、2020年度はFDを試行的に実施しました。FDは、未来の社会変化の予測と技術の進歩予測から、新たな技術や商品のアイディアを創出するプログラムです。同志社の学生18人とダイキン若手社員8人が5グループに分かれて、新たな技術や商品のプロトタイピングを実施しました。学生および若手社員双方からみて、異なる立場からの新たな視点や気づきを得られ、大変有意義な演習になりました。

フューチャーデザイン演習の様子

フューチャーデザイン演習の様子

中国・清華大学との連携

中国のトップ大学である清華大学(中国北京市)内に「清華大学-ダイキン研究センター」を2003年に設立して以来、空調分野の技術開発で連携を進めてきました。

2016年度からは化学分野の技術連携も開始しました。空気質、水質、エネルギーといった環境分野に領域を拡大し、トップレベルの研究者と環境課題の解決に向けた研究を進めています。

2018年度には「産学協業委員会(UICC)」に参画したことにより、清華大学の先生方とより一層強いネットワークを構築し、今後の深圳をはじめとする中国における研究開発拠点の発展に向けた取り組みに対し、産学連携を活用していきます。

TOPICS

中国における、より安心安全な生活空間の研究を加速

2020年7月に、清華大学・ダイキン研究センター理事長のセンター長に楊旭東先生に就任いただきました。楊先生は、建築・IAQの専門家であり米国および中国でフェローに就任された実力者です。コロナ禍の状況を鑑みて、空調や換気に関する規制から、除菌技術の効果検証、空気・空間の状態を見える化し、ユーザーに安心感を与えるための技術など、ダイキンの課題意識をさらに具体化して提示し、具体的なテーマ設定を行いました。

TICの技術グループに加え、事業化・製品適用まで検討するために協創テーマの決定に向けて、上海R&Dや全社プロジェクトも交えて取り組んでいます。新製品の開発だけでなく、実際の生活空間を安心で安全なものにするためのガイドライン作りまで、事業につながる幅広な視点で取り組んでいきます。

また、清華大学、ダイキン工業、大金フッ素化学中国有限公司でEV用電池におけるフッ素材料や環境対応車(EV、FCV等)におけるフッ素材料の実用化をめざすべく共同研究を行っています。

鳥取大学との連携

ダイキンは、2021年5月に鳥取大学と「乾燥地科学研究」「医工農連携によるヘルスケア研究」などのプログラム推進を目的とした包括連携を開始しました。同プログラムでは鳥取大学が持つ日本で唯一の乾燥地実験施設「アリドドーム」での空調ソリューション研究や、「菌類きのこ遺伝資源研究センター」とストレス軽減効果検証などのヘルスケア分野の研究等に取り組みます。また鳥取県にあるグローバル研修施設「アレス青谷」を活用し、鳥取大学の研究者や学生との活発な交流を行い、世界の乾燥地に関するテーマを解決できる人材育成等も進めていきます。

理化学研究所との連携

ダイキンは、2016年10月に日本で唯一の自然科学の総合研究所である国立研究開発法人理化学研究所と共同で「理研-ダイキン工業健康空間連携プログラム」を開始しました。同プログラムでは「快適で健康な空間」をテーマに、健康寿命を延ばす研究にも取り組んでいます。

2017年6月には「理研BDR-ダイキン工業連携センター」を設置し、「抗疲労空間の構築」に向けた共同研究を開始。ある温湿度環境下での疲労度の違いなどを調べる臨床研究の実験施設を、同年11月に理研IIB(神戸)に設置しました。2017年冬季に得られた、空気環境から受ける疲労への影響について、2018年5月の日本疲労学会で発表しています。

また、2019年には、理研の子会社「株式会社理研鼎業(りけんていぎょう)」と共創契約を締結しました。
今後も、健康寿命延伸をめざし連携を継続して取り組んでいきます。

TOPICS

「コロナ飛沫の研究プログラム」に参画

2020年には共創テーマの中から、スーパーコンピューター「富岳」を用いた、「コロナ飛沫の研究プログラム」にも参画しています。単なる飛沫や気流のシミュレーションにとどまらず、安全、安心な空間設計をするための、換気方式(気流流れ)や、気流分布、室内気圧、空気清浄度をシミュレートし、研究開発の実装化およびイノベーションの創出をめざしています。

産業技術総合研究所との連携

2015年から、ダイキンの技術課題の解決をめざして、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の全技術領域と連携を開始しました。産総研の得意とする「社会実装」「標準化・規格化」を最大限に生かし、ゲームチェンジとなりうる新規技術の確立をめざす長期連携テーマとして、ノンフロンヒートポンプを実現する最も可能性の高い新技術である「磁気冷凍HP開発」、および空気に健康増進効果という機能を持たせ「健康空気」という新しい概念を創出し、標準化・規格化を展開していきます。

奈良先端科学技術大学院大学との連携

ダイキンと奈良先端科学技術大学院大学は、2012年10月、「未来共同研究室」を設立しました。従来の産学共同研究では企業が提示した技術課題に大学が取り組んでいましたが、本共同研究室では、社会が抱える課題とその解決の道筋について企業と大学とで議論したうえで研究課題を設定する「課題創出型」の連携活動を進めています。

2020年度は、従来の枠組みを根本的に変革していくような大型テーマを創出するためのプロジェクトを新たに開始しました。奈良先端大の強みを生かし、情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の科学技術分野を融合したテーマの創出をめざしています。

CSR・環境
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