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2014年度の活動ハイライト2

環境:ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの普及:低炭素社会に貢献するZEBの実現に向けて

Why? なぜ重要か

世界で導入が進められているネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)

近年、オフィスビルや商業施設などで使用される業務用エネルギーの消費量は増加傾向にあり、省エネの強化が求められています。そこで、低炭素社会の実現に向けた切り札として、海外先進国や日本で導入が進められているのが、「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」です。

ZEBとは、建物・設備の省エネと、再生可能エネルギーの活用などの創エネによって、正味のエネルギー消費量を「ゼロ」にする建築物のこと。欧州(EU)では2020年までに、米国でも2030年までに新築建築物をZEB化する目標が立てられています。日本でも、2030年までに業務用途の新築ビルのZEB化が目標とされており、ビル設備における消費エネルギーの多くを占める空調機の大幅なエネルギー消費量の削減が求められています。

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル

ビルの消費電力

ビルの消費電力

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DAIKIN’S APPROACH

産官学が連携して実証実験を実施

ダイキンでは、ビル用マルチエアコンをはじめ空調の省エネ性向上を図るとともに、世界各地のお客様のニーズに応じた最適なエネルギーマネジメントを提案することでZEBの実現に取り組んできました。

2008年に当社の環境技術研究所が大手建築設計事務所とチームを組んで、ZEB実現のための電力消費量の削減目標値を試算した結果、空調に関するエネルギーを60%削減する必要があることがわかりました。ダイキンは、ZEB実現に向けて年間運転効率を飛躍的に向上させるビル用マルチエアコンの技術開発に取り組み、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトにおいて、同建築設計事務所と名古屋大学と協働で実証実験を実施しました。

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PERFORMANCE

60%削減の鍵は低負荷時の高効率化とデシカント空調機との組み合わせ

開発の過程で、空調の消費電力を60%削減するためのキー技術が明らかになりました。従来の空調機は、外気温と設定温度の差が少ない低負荷時に運転効率が大きく下がっていましたが、空調機の年間運転時間の約9割は、低負荷時が占めていたのです。そこで、低負荷運転時の高効率化に着目した開発を進めました。

低負荷運転時の高効率化を図るために、圧縮漏れやロスを極小化した「新型スクロール圧縮機」や、必要な負荷をリアルタイムに把握し、圧縮機の回転数を抑える「全自動省エネ冷媒制御」など、多彩な切り口での技術開発を進めました。

また、温度と湿度を個別の機器で制御すると効率が良くなるため、温度はビル用マルチエアコンで、湿度はデシカント空調機(調湿機)で、それぞれ最適にコントロールすることで効率を高め、快適性を維持しながらエネルギー消費量の削減をめざしました。

負荷率と運転時間の関係(事務所ビル:当社調べ)

負荷率と運転時間の関係(事務所ビル:当社調べ)

従来の空調機は、外気温と設定温度の温度差が少ないとき(低負荷時)に運転効率が大きく下がる。年間使用状況を調べたところ、低温度差時の運転時間が約9割を占めていたことがわかった。

新システムで消費電力を従来比71%削減

これら、実用化までに時間がかかる新技術も含めてすべてを盛り込んだ新システムを、NEDOプロジェクトで実証実験した結果、従来システムに比べて冷房時47%、暖房時27%の消費電力量を削減することが確認できました。さらに、高気密・高断熱な建物に設置した場合の効果をエネルギーシミュレーションで検証した結果、年間消費電力量を71%削減するという結果を得ました。

また、開発した技術のうちすぐに実用可能な技術の一部を、2015年3月に発売したビル用マルチエアコン「VRV X」に搭載しました。

実証システムの特徴と今後の展開

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NEXT CHALLENGE

国内外で実証実験を進め、ZEBの効果を検証

今回開発した空調システムを、蓄熱システムや自然熱利用システムなどと組み合わせて、2015年11月に淀川製作所内に開設するテクノロジー・イノベーションセンターに採用し、大型実物件でのエネルギー消費量の削減効果を検証する計画です。また、海外でZEBを促進していくには、温度や湿度が違うさまざまな環境でシステムの効果を検証する必要があります。ダイキンは、まず2015年度中にシンガポールで産官学協働の実証実験を実施し、熱帯気候における空調システムの性能を検証していく予定です。

ステークホルダーの声

湿度の高い熱帯地域で、ダイキンの技術が省エネに貢献すると期待します

シンガポールのような熱帯地域は湿度が高く、従来のエアコンや換気システムで快適な湿度まで下げようとすると、過冷却やエネルギー効率の悪化につながります。温度と湿度を個別に制御することは、高い快適性を実現しながら、省エネルギーに貢献する有効な技術であると言えます。

ダイキンやシンガポール建設局との協働によるBEARSのプロジェクトによって、ダイキンの新しいデシカント空調技術が省エネルギーに有効であることが実証され、熱帯地域におけるグリーンテクノロジーとして採用されることを期待しています。

BEARS:シンガポール国立大学やナンヤン工科大学と提携したカリフォルニア大学バークレー校の研究開発教育機関。

ナンヤン工科大学 准教授 BEARS SinBerBESTプログラム 共同リーダー Tseng King Jet氏

ナンヤン工科大学
准教授
BEARS SinBerBEST
プログラム 共同リーダーTseng King Jet氏

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