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空気の技術

「納涼床」

貴船川に納涼床が出ると、京の街は夏を迎える。祇園祭りはもうすぐだ。
写真:田中秀明/アフロ

清流の上にある床

京都市街から北に1時間あまり。尾根と谷が幾重にも連なる北山一帯は、杉の緑陰のなかにあった。森をわたる風にうなじの汗がひく。

川の瀬音に誘われ谷あいの道を下ると、清流の上に縁台を張り出して“床”がしつらえられていた。どくだみの花が清楚に咲く石段を抜け、素足で床に上がる。耳に入るのは、せせらぎの音と小鳥のさえずりだけ。谷を流れる冷気がひんやり心地よく、空気まで初夏の色に染まったかのようだ。

東にそびえるのは、天狗が牛若丸に剣術を教えたと伝えられる鞍馬の山。神通力をもつ天狗や天下一の若武者といえども、この極楽からはやすやすと抜けられまい。そう思いながら、生ビールの追加を頼んだ。

空気の可能性を信じ、追い求め、

新しい価値をくわえて
これまでになかった空気を、世界へ届けます。

空気で答えを出す会社

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