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  5. mission5-1 夏のエアコンつけっぱなし検証!

mission5-1
「つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」

徹底検証1!
時間帯によって、つけっぱなしのほうが消費電力は少なくてすむ?

実験1

各部屋のエアコンを9:00~23:00まで、「つけっぱなし」と「30分ごとに入り切り」で運転し、それぞれの消費電力を計測・比較してみました。

【実施条件】

実施日 2016年8月5日
最高気温 36.3℃
天気 晴時々曇
エアコン設定 冷房26℃
風量 自動風量

「つけっぱなし」の部屋

「こまめに入り切り」の部屋


グラフ①
エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の消費電力推移

グラフ②
エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の温度・湿度推移

結論

日中9:00~18:00の時間帯は、30分間であればエアコンを切るより、「つけっぱなし」にするほうが消費電力量は少なかった。

レポート

通常、エアコンが最も多く電力を消費するのは、外気温と設定温度の差が大きい運転開始直後です。自転車を運転する時にこぎ始めに体力を使うのと同じようなイメージです。

消費電力の傾向から、1日を日中(9:00~18:00)・夜(18:00~23:00)の時間帯に分けてみると、累積の消費電力はグラフ④のようになりました。

グラフ④
エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の時間帯別累積消費電力量推移

④-1 日中の時間帯(9:00~18:00)

9:00~18:00は、つけっぱなしのほうが電気代が安い

日中9:00~18:00の外気温の高い時間帯は、「つけっぱなし」の方が「こまめに入り切り」よりも消費電力量が少なくなりました。設定温度と外気温の温度差が大きくなり、「こまめに入り切り」したときの起動時の消費電力量が大きくなったと推察されます。

④-2 夜の時間帯(18:00~23:00)

18:00~23:00は、こまめに入り切りの方が電気代が安い

18:00~23:00の夜の時間帯は、「つけっぱなし」の方が「こまめに入り切り」よりも消費電力量が大きくなりました。外気温が低下して、「こまめに入り切り」したときの起動時の消費電力量が小さくなったためと推察されます。

消費電力は、外気温の変化や陽射しなど天候の影響を大きく受けるため、条件が異なるとこの限りではありません。基本的に、エアコンは運転を開始した直後に消費電力が大きく、設定温度に到達した後は消費電力が小さくなります。しかし、急激な温度上昇があった場合などには、設定温度を維持するためには、消費電力が上昇することもあります。この様な場合は日中であってもエアコンを「つけっぱなし」にした方が消費電力量が大きくなることもあります。

徹底検証2!
一日つけっぱなしにしていても、本当にお得なの?

実験2

家庭での一日を想定し、各部屋のエアコンを「つけっぱなし」と外出時はOFFにする「こまめに入り切り」で運転。それぞれの消費電力を計測・比較してみました。

グラフ⑤
エアコン「つけっぱなし」・「こまめに入り切り」の消費電力の推移と累積消費電力量

【実施条件】

実施日 2016年8月6日
最高気温 36.9℃
天気 晴時々曇
エアコン設定 冷房26℃
風量 自動風量

想定した1日のスケジュールと「こまめに入り切り」した時間

結論

外出する時刻や時間の長さを考慮せずに「つけっぱなし」にしていると、「こまめに入り切り」するより消費電力量は多くなった。

レポート

1日の消費電力量は「つけっぱなし」が5.7kWh、「こまめに入り切り」が4.4kWhで「つけっぱなし」の方が大きくなりました。電気代に換算すると「つけっぱなし」が153.9円、「こまめに入り切り」が118.8円となり、「つけっぱなし」の方が1日で35.1円高くなります。 「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の消費電力に差が生まれた最大の要因は、「こまめに入り切り」したエアコンを停止させた外出時間の長さにあると言えそうです。消費電力量の推移を見てみると、「こまめに入り切り」したエアコンの運転をOFFにした11:00~12:00の買い物の時間、18:00~20:00の外食の時間に大きく差がついています。

実験①において、日中9:00~18:00までの時間帯は、30分程度の外出であれば、エアコンを切るよりも「つけっぱなし」にする方が電気代が安くなりましたが、今回の実験条件では、30分を超える外出の場合には、エアコンの運転をOFFにした方が消費電力量は小さくなると言えそうです。 一方、設定温度に到達したら運転をOFFにし、10分程度の短い時間でまた運転をONにするというような運転をした場合には、エアコン起動時の消費電力が高くなる回数が多くなり、「つけっぱなし」の方が安くなると推察されます。

※電力料金単価を27円/kWhとして計算

どんな場合でも「つけっぱなし」のほうがお得だと考えてしまうのは、間違いなんだね。気温や時間帯によって「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」を使い分けるのが良さそうだよ!

上手なエアコンの運転方法

今回の実験から、外出する時刻や時間の長さを考慮せずに「つけっぱなし」にしていると、「こまめに入り切り」するより消費電力量は多くなってしまうことが明らかになりました。

では、具体的にはどうやってエアコンを使用すればよいのでしょうか。 「つけっぱなし」の方が安くなる時間帯を調べた実験①に基づいて、1日を日中(9:00~18:00)・夜(18:00~23:00)の2つの時間帯に分類し、それぞれの消費電力の傾向から、何分までの外出であれば「つけっぱなし」の方が安いのかを計算し、下表にまとめました。

時間帯ごとのエアコンを「つけっぱなし」にしてお得になる時間 (設定温度:26℃)

時間帯 平均消費電力量/h 外出時間
目安(分)
つけっぱなし部屋(kWh) こまめに入り切り部屋(kWh)
日中(9:00~18:00) 0.37 0.40 35
夜(18:00~23:00) 0.34 0.27 18

計算結果から、あくまで今回の実験の条件下ではありますが、以下のことが推察されます。

  1. 日中は、35分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。
  2. 夜は、18分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。

これらを一つの目安として、例えば日中は30分程度の外出ならエアコンをつけっぱなしにし、夜間はこまめに停止させるといった調整を行うことで、お得な運転が出来ると考えられます。

また、実験②で「つけっぱなし」にした部屋と「こまめに入り切り」した部屋の室内温度を比較したところ、グラフ6の通り、外出中にエアコンの運転をOFFにした「こまめに入り切り」の部屋は、帰宅時の温度が高くなっていました。30分の外出から帰宅した14:30を見てみると、「つけっぱなし」にした部屋が温度26.5℃・湿度69%、「こまめに入り切り」した部屋が温度27.5℃・湿度77%と、「こまめに入り切り」した部屋の方が湿度も高く、快適性に差がありました。熱中症にならないよう、電気代だけでなく、帰宅時の快適性も考慮して、状況に応じて「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」を上手に使い分けましょう。

グラフ⑥ エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の室内温度推移

外出する時刻や時間の長さは、エアコンの”お得”な使い方の目安になるね。 しかし、あまりこだわりすぎずに快適に過ごすことも、エアコンの”上手”な使い方だと思うよ!

【実験環境】

  • 実験場所:大阪府大阪市
  • 建物構造:鉄筋コンクリート造(14階建て)
  • 築年月:2006年3月
  • 部屋の広さ:約14畳
  • 2階と3階の階違いの同じ間取りの部屋を使用
  • 使用したエアコンの機種:『うるるとさらら Rシリーズ』 AN40TRP-W 4.0kW(主に14畳用)
  • エアコン設定:冷房26℃設定、風量自動

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