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CORPORATE NEWS [最新ニュース一覧] [カテゴリ別一覧] 2007年12月21日
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フッ素化学製品におけるPFOA全廃

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ダイキン工業株式会社(本社:大阪市、社長:岡野幸義)は、フッ素化学製品の製造工程で使用され、また一部の製品中に微量含まれるPFOA(環境残存性のあるフッ素化合物、別紙※1、3参照)について、ヒトへの健康被害に関連性を結論づけた報告や法規制はありませんが、自主的に、2012年を目標に代替製品に置き換えることで、PFOAの製造・使用・販売、ならびにC8テロマー(※2)を原料とする撥水・撥油剤製品の製造・販売を全面的にとりやめます。

2000年、米国においてPFOAのヒトへの蓄積性が注目されました。これを受けて、弊社などPFOAが含まれる製品を製造・販売する企業が中心となって、米国政府(米国環境保護庁)と情報の共有化や共同研究を行ってきました。
また、弊社は同業の7社(デュポン、3M/ダイネオン、旭硝子、ソルベイ・ソレキシス、アルケマ、クラリアント、チバ・スペシャルティー・ケミカル)とともに「PFOA自主削減プログラム(PFOA 2010/2015スチュワードシップ・プログラム※6-5)」に参加し、PFOAの環境への放出および製品中の含有量の削減目標である「2010年に2000年比95%削減、2015年に全廃」することで取り組んできました。

環境への放出削減については、淀川製作所(大阪府摂津市)を例にとると、2006年に大気放出を80%(2000年比)、産業排水を83%(同)削減しました。製品中のPFOA含有量削減については、含有量の多いフッ素樹脂水性ディスパージョン製品(調理器具のフッ素コーティングなどの材料)を、現在すでに90%強(同)、削減しています。

今後は、2010年の目標を1年早め2009年に95%削減、さらに2015年の目標を3年前倒して2012年に全廃することをめざして、取り組みを加速します。


以上

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(参考)
PFOAに関する情報と弊社の取り組み状況は、以下のとおりです。

※1.PFOA
PFOAはPerfluorooctanoic acid(パーフルオロオクタン酸;C7F15COOH)の頭字語で、一般にパーフルオロオクタン酸およびその塩類(アンモニウム塩、アルカリ金属塩;C7F15COOX、XはNH4、Na、Kなど)を含む化合物の総称として用いられています。また炭素(C)が8個含まれていることからC8と呼ばれることもあります。
PFOAは、半導体・情報通信・自動車・航空産業・化学工業・調理用器具コーティングなど、幅広い用途で使用される一部のフッ素樹脂・ゴム製品の製造に必要な助剤として使用されています。

※2.C8テロマーを原料とする撥水・撥油剤製品
C8テロマー(C8F17−)は、パーフルオロアルキル基(CnF2n+1−)の構造を有する化合物のことです。この化合物を原料として撥水・撥油剤製品(衣類やカーペットの表面処理剤)を製造しますが、その製造工程で微量のPFOAが副生します。

※3.PFOAの環境影響
PFOAは安定な物質ですが、その反面、環境残存性もあります。生体に摂取された場合、生体からの排出が遅いことから、蓄積する可能性を有しています。
ヒトへの健康被害との関連性があると結論づけた調査結果など(※8参照)は、現時点では報告されていませんが、動物実験における、通常ではあり得ない高濃度かつ長期間投与では、影響を引き起こすことが米国を中心とした研究で報告されています。
米国の研究のまとめとしては、米国環境保護庁(U.S.EPA;U.S. Environmental Protection Agency)が発表している「PFOAとその塩に関するリスク・アセスメント(危険性評価)案」*が挙げられます。
Draft Risk Assessment of The Potential Human Effects Associated With Exposure To Perfluorooctanoic Acid And Its Salts
URL http://www.epa.gov/oppt/pfoa/pubs/pfoarisk.html

※4.PFOAを含む弊社製品
弊社は、一部のフッ素樹脂・ゴム製造の助剤としてPFOAを製造・使用しています。
フッ素樹脂・ゴム製造工程ではPFOAの大部分が除去されますが、一部の製品中に微量残存しています。
また、弊社の撥水・撥油剤等の製品には、PFOAは原料として使用されていません。しかし、製造工程において不純物としてPFOAが微量に副生することから、製品中に微量残存しています。

※5.代替技術
次の2つの製品群から、代替技術によりPFOAの全廃を達成します。
1) フッ素樹脂・ゴム製品群
2008年より、PFOAよりも環境影響の少ない助剤*を用いて、代替製品を製造・供給します。2012年の完了をめざします。
*環境影響の少ない助剤;PFOAに比して、蓄積性の低い助剤
2) 撥水・撥油製品群
従来からPFOAは使用していませんが、製造工程で使用されるC8テロマーを、PFOAが実質的に副生しないC6テロマー*に切り替えた製品を開発しました。2007年より切り替えを開始、2012年の完了をめざします。
*C6テロマー; パーフルオロヘキシル基(C6F13−)の構造を有する化合物のことで、 C8テロマー(C8F17−)に比べて-CF2-の鎖が2ヶ少ないものです。

※6.弊社のこれまでの取り組み
1) 米国環境保護庁の調査開始と産業界の協力
2000年中頃、米国環境保護庁は、米国民の血液中から微量のPFOAが検出されたことに注目し、フッ素樹脂・ゴム製造会社などにPFOAに関する情報の提供を呼びかけました。各社は、フッ素樹脂製造会社グループ(FMG;Fluoropolymer Manufacturer Group)、テロマー調査プログラム(TRP;Telomer Research Program)という二つの業界グループを結成しました。
弊社は、両グループに所属し業界の一員として、情報提供、共同研究への参画を通し、同庁に全面的に協力しています。
2) 自主的な趣意書(LOI;Letter of Intent)
2003年3月、FMGは「自主的な趣意書」を米国環境保護庁に提出し、2006年に工場からの環境への放出および製品含有量について2000年を基準にして、全世界の工場で50%以上削減することを約束しました。
弊社は、この削減目標を2006年末に達成(68%)しています。
3) 法的な強制力のある同意書(ECA;Enforceable Consent Agreement)
2003年4月、米国環境保護庁は、正式にPFOAに関して、国民の血液侵入の原因およびその経路を特定すべく、公開会議を開始することを宣言しました。会議は、フッ素樹脂・ゴムと撥水・撥油剤の二グループに分かれて開催され、その結果を全体会議で報告するというかたちで実施されました。二つのグループは、それぞれの代表的な製品を焼却する際にPFOAが生成されるかどうかを確認する試験の実施に合意し、すでに試験を開始しています。その結果はまだ報告されていません。
4) 削減に関する業界の自主的な取り組み
2005年2月、FMGは米国環境保護庁に対して、2006年末までに、2000年を基準として、含有量の多いフッ素樹脂水性ディスパージョン製品(フライパンなどのフッ素コーティングの材料)中のPFOAを、少なくとも90%削減することを約束しました。
弊社は、この自主的な削減目標を達成(90%強)しました。
5) PFOA 2010/2015 スチュワードシップ・プログラムa)について
2006年1月末、米国環境保護庁は「PFOA自主削減プログラム(PFOA 2010/2015スチュワードシップ・プログラム)」を発表し、世界の主要フッ素化学メーカー8社*に対し、プログラムへの参加を呼びかけました。プログラムの内容は以下の通りです。
*フッ素化学メーカー8社; デュポン、3M/ダイネオン、旭硝子、ソルベイ・ソレキシス、アルケマ、クラリアント、チバ・スペシャルティー・ケミカル、ダイキン工業
(1) PFOA、もしくは分解してPFOAを発生する前駆体物質b)、およびC8より炭素数の多い類縁物質c)の、工場から環境中への排出量、製品中含有量の両方について、2010年に基準年比95%削減すること。
(2) PFOA、もしくは分解してPFOAを発生する前駆体物質、およびC8より炭素数の多い類縁物質を2015年に全廃することに対する努力を行うこと(Working toward the elimination)を約束すること。
a) U.S.EPAホームページ;http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pubs/stewardship/index.html 
b) 撥水・撥油剤の製造プロセスにおけるC8F17CH2CH2OH(テロマーアルコール)、C8F17I(テロマーアイオダイド)等のことで、製品中に残存しPFOAに変化すると考えられる物質
c) PFOAやその前駆体と同様な化学構造をもつ、炭素(C)が9個以上の物質 
弊社は、他の7社と同様に、2006年2月末、プログラムへ参加し、着実に削減を実行しています。

※7.日本におけるPFOAの取扱い
パーフルオロオクタン酸は現在、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)において、第2種監視化学物質に指定されており、製造会社は、前年度の製造量・販売量を経済産業省に報告する義務があります。化学物質排出把握管理促進法(PRTR法;Pollutant Release and Transfer Register)では、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩が第2種指定化学物質に指定されており、製品中に1%以上含む場合には、製品安全性データシート(MSDS;Material Safety Data Sheet)にその旨を記載する義務があります。

※8.PFOAの環境影響についての調査結果

(参考1)
米国環境保護庁は、2003年4月に作成した一般人に対するQ&A(HP上で公開)の中で「環境中のPFOAが一般大衆に対して不当なリスクを与えるかどうかの明確な判断は下していない。今後入手する新しい曝露データをリスク・アセスメントに織り込む際に判断を下す。よって、使用者が消費者製品および産業用製品の使用をやめる必要はない」と述べています。
2005年1月には、PFOAの発癌性などに関するリスク・アセスメント(危険性評価)案を公開し、学識経験者の意見や一般人からのコメントを求め、それを織り込んだ最終版を作成中です。
URL http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pubs/pfoainfo.html

(参考2)
アメリカの政府機関である疫病予防センター(CDC;Centers for Disease Control and Prevention)は、2004年に発行された学会誌(Environmental Science and Technology Vol. 38, 3698 - 3704)の中で「人体のパーフルオロ化合物(PFCs;PFOAを含む13種類の化合物)による曝露と人体有害性との明確な関連性は証明されていない」と述べています。

(参考3)
2005年8月、ペンシルヴァニア大学医学部研究者達が、デュポンのワシントンワークス工場周辺、オハイオ州南東部の4つの地域住民300名あまりについての血液検査結果を公表しました。「肝臓障害や肝臓に関する病気(肝硬変、肝炎や他の肝臓に関する病気)、甲状腺障害、甲状腺に関する病気を有する人達のPFOA濃度が高いという傾向は見られない」というものでした。
URL http://www.lhwc8study.org/index.htm

(参考4)
2007年7月31日、ジョンズ・ホプキンス大学医学部を中心とした研究が、インターネット上の"Environmental Health Perspectivesオンライン"で発表されました。
「出生時にPFOAレベルが高かった幼児と、出生時の体重が低いことと頭周が短いことについて、関連は小さいが統計的に無視できない」と報告しています。ただし「この研究結果は、他の調査・研究グループにより再現されるまでは、慎重に扱う必要がある」とも記しています。
URL http://www.ehponline.org/docs/2007/10334/abstract.html
以上


 
●報道機関からのお問い合わせ先
  ダイキン工業株式会社 コーポレートコミュニケーション室
  【本社】 〒530-8323 大阪市北区中崎西二丁目4番12号(梅田センタービル)
TEL (06)6373-4348(ダイヤルイン)
  【東京支社】 〒108-0075 東京都港区港南二丁目18番1号(JR品川イーストビル)
TEL (03)6716-0112(ダイヤルイン)


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