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住まいの小空間を、暮らしを楽しむ場所に変える空調デザイン

暮らしの変化に馴染む、マルチカセットエアコン

小空間マルチカセットエアコン「ココタス」は、住まいの小空間、例えばキッチンや洗面所、廊下、ウォークインクローゼット、パントリーなどに設置できるコンパクトな空調機です。

私はこの「ココタス」によって、住まいの小空間を身体ストレスのない快適なスペースに変え、料理や歯磨きのためだけに過ごす限定的な場所から、暮らしを楽しむ場所にしたいと考えています。

小空間マルチカセットエアコンのニーズ

これまで、エアコンといえば寝室やリビングといった広い部屋を中心に設置されてきました。一方で居室ではない小空間には、なかなか空調機を設置することができないという現実がありました。従来のエアコンの構造設計では、機能性を確保しつつ小空間に合うサイズを実現するのが困難だったためです。

しかし最近では、住環境やライフスタイルの変化によって人びとが小空間でも過ごす時間が増え、暑さや寒さに悩まされるなど温熱環境に対する困りごとが顕在化してきました。冬場、高齢者に多く見られるヒートショック症状もその一つです。入浴するお風呂の熱さと脱衣所の寒さの温度差によって血圧が急に上下することで、心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞が起こるリスクが高まることが知られています。

そこで、小さなスペースでも空調を可能にする小空間マルチカセットエアコンで従来からの困りごとを解決するだけでなく、これからの空間使いの可能性を広げることを目標に開発に携わってきました。

小空間になじむデザイン

徹底的に考えたのは、小空間に調和するデザイン性とは何かということ。特に注力したのはエアコンの機能要素として重要な吸込部・吹出部のデザインです。

2畳ほどの小空間では、製品のサイズが数センチ違うだけでも大きな圧迫感につながります。そこで吸込部には吸気効率の良い格子デザインを採用し製品の厚みを抑え、小さな空間でも圧迫感のないサイズを実現しました。
格子といっても形状やピッチの違いで印象が変わってきます。格子の試作を何種類も作り、プロダクトとしての見え方、空間に設置したときの見え方といった確認作業を繰り返し、小空間になじむ姿を追求しました。

最近の住宅に関するトレンド調査からは、趣味の時間を過ごす「ミニ書斎」のような、小部屋の空間作りにこだわるニーズが高まっていることがわかりました。そのような場所では、好きなことに集中できる音の快適性も必要になってきます。静音性と性能を両立するため、吹出部は従来にない特徴的なコの字型のフラップにデザインをしています。このデザインはファン形状に沿って最大限に吹出口の面積を確保することができ、音を抑えつつしっかりと風速を上げることが可能になっています。

天井埋込型エアコンのような設備機器には、華美な装飾的要素はそれほど求められていないかと言えます、だからといって、素材や質感をないがしろにしてしまっては設置した空間の印象や価値を下げてしまいます。「ココタス」は設置する天井材になじむよう表面はマットな仕上がりにし、色はホワイトのツートンにすることで製品としての品位を高めています。

プロダクトデザインがもたらす可能性

天井を見上げた時に感じるエアコンの存在感は吸込口の黒い穴やフラップといった機能的な部分と設置された環境の素材や色との関係で大きく変わってくると思います。もっとデザイン的な工夫ができないだろうか、樹脂素材でできる表現やよりふさわしいほかの素材はないだろうか。この仕事をするようになってから、普段から天井をみあげて、いろいろと思いを巡らせています。

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