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グローバルで領域横断的なデザイナーのスタイル

日本とヨーロッパをつなぐ “ブリッジパーソン” として

入社当初から海外で仕事をしたいという思いがあり、社内制度を活用して入社4年目に1年間、ベルギーのダイキン・ヨーロッパ社(Daikin Europe N.V.)に赴任しました。

現地ではデザイン業務全般を担当していました。日本では、製品ごとにそれぞれのデザイン担当がいます。しかし、ヨーロッパではジャンルにかかわらずデザインは一人で行い、製品に関する問い合わせの対応まで、関連する仕事はすべてやりました。

帰国後もヨーロッパ製品のデザイン開発と支援を継続的に担当し、現地の開発や営業関係者と連絡を取り合いながら仕事を進めています。

DENVオフィス

欧州と日本、デザイン文化の違い

ヨーロッパと日本のデザイン観には、特性や思考の違いがあることを肌で感じました。日本では、デザインに対して「わかりやすさ」や「使い勝手の良さ」など情報の整理や伝達を目的とした、機能を求める傾向があります。一方、ヨーロッパでは、一般市民の多くが「これはかっこいいよね、きれいだよね」というデザインのスタイルやコンセプトの基準を、個々にしっかり持っているという印象を受けます。

ヨーロッパではデザインに対する伝統的な感性が日常生活に広く浸透しています。例えば、一般家庭の部屋の壁にインテリアとして絵画を飾るという習慣を、何世代にもわたっておこなっているため、そこに成熟した市民文化があるのです。

そのため、ベルギーではデザインの仕事はしやすかったと言えます。技術畑の開発担当者と打ち合わせをしていても、同じ目線で、感覚的なものをすぐに共有できる。提案に対して、技術的な実現可能性を超えて、「こちらの方が理にかなってデザイン的に美しい」という意見が出ることもありました。

一方で難しい点は、こちらの意図を一つひとつ言語的に説明しないと意思疎通が生まれないことです。日本だと「あうんの呼吸」で理解しあえることも、ヨーロッパでは、相手に自分の考えを合理的に説明したうえで議論を積み重ね、合意形成するコミュニケーション・プロセスを踏まなければなりません。彼らはロジックとして明確であることが、デザインの洗練度や完成度を高めると考えているのでしょう。

ヨーロッパで学んだブランディングの重要性

近年、「プロダクト」デザイナー、「グラフィック」デザイナー、「UI」デザイナーと、デザイナーを表現するのにいろいろな枕詞をつけて語られることが増えました。しかし私は、そのような細分化された定義にとらわれず、ビジネスのさまざまなプロセスに介入し、もっと広い領域でクリエイティブな仕事をしたいと考えています。

ヨーロッパで学んだことの一つに、ブランド・デザインの重要性があります。企業のフィロソフィーや発信するメッセージをしっかりコントロールする文化が歴史的に根付いていて、「これが自分たちの製品である」という旗印を掲げるところからすべてがスタートします。

BMW、フォルクスワーゲン、ボルボなど欧州車のメーカーを見ればわかるように、彼らのプロダクトには海外でも日本でも通用する確固たるブランドがあり、それは国や文化のちがいを越えてゆるぎないメッセージを伝えます。そのような普遍的なデザインの方法やデザイン言語を見出し、世界中に広めていくブランディングの仕事もやりがいがあると感じています。

デザイナーとしての可能性に挑戦する

ダイキン工業には自由な社風があります。デザイナーとして国や部門の境界を積極的に超えて、さまざまなプロジェクトに横断的に関わっていきたい。また、世界各国の地域的な多様性から生まれるデザインセンスや考え方の違いを吸収し、自分自身の表現や技術の能力をもっと高めたいとも考えています。

ヨーロッパで仕事をしているときに気をつけているのは、日本的なルールや自分がやりたいだけのデザインを押し付けないこと。自分自身の発言や行動の仕方にはいつも注意しています。身につけているものや持っているもの、立ち居振る舞いにおいてセンスが良いと思ってもらわなければ、やはり信頼されません。

ありきたりかもしれませんが、「郷に入りては郷に従え」という言葉を大切にしています。日本と海外を行き来しながら現地のパートナーの思いを汲み取り、デザインワークを共同で行いながら、良い意味で彼らの期待を裏切るような仕事に挑戦していきたいと思っています。

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