森林には、光合成によって酸素を生み出すほか、水蒸気を放出し気温の上昇を緩和する「冷房効果」や、大気汚染物質を吸収する「空気清浄効果」があります。「森は地球のエアコン」――だから、ダイキンはエアコンメーカーとして、森林を守り育てる活動に力を入れています。
知床は、北海道でも数少なくなった原始的な自然環境や野生動物が残る貴重な地域です。
その一方で、農業開拓や河川改良など人間の影響による自然破壊や、一部の野生動物が増えたことによって住民生活との間に生じた軋轢などの課題も抱えています。
それらの課題を解決しながら知床の自然環境を保全する活動は、「地球のエアコン」である森林を守り育てることであるとともに、ダイキンが環境貢献活動で重視している“生物多様性の保全”や“人と自然・生物の共存”といったテーマに合致したものであると考えました。
そこでダイキンは、知床の自然環境を守る事業に支援することを、(公財)知床財団・斜里町・羅臼町と約束しました。2011年から5年間、「カツラの森、命あふれる川の復元事業」と「知床の人とヒグマの共存事業」の2つの事業を支援していきます。
ダイキンが支援する2つの事業
支援先からのメッセージ
斜里町長 馬場隆 様
懸案であった岩尾別川の環境改善を前進させていきます
斜里町では、知床国立公園内に残された開拓跡地を、全国の皆様からの募金で買い取って保全する「しれとこ100平方メートル運動」を34年前から進めてきており、平成9年からは、その土地にかつての原生的な森と豊かな生き物たちの営みを復元する新たな取り組み「100平方メートル運動の森・トラスト」をスタートしています。
運動の対象地内を流れる岩尾別川は、かつてはカツラなどが見事な河畔林を形成していましたが、昭和56年の大水害や、その後急増したエゾシカの強い影響などで衰退し、河川そのものの環境も改善が必要とされています。海と森が川でつながり、遡上するサケマスやそれを利用する動物たちを通じて大きなエネルギーの循環が見られることが、知床世界自然遺産の価値でもあります。
今回、ダイキン工業様から5年間にわたる大きなご支援をいただけることとなり、斜里町としては、懸案のひとつであった岩尾別川の河畔林再生と河川環境の改善を、一歩でも前進させようと考えています。100平方メートル運動へのご理解・ご協力に心から感謝申し上げますとともに、責任を持って事業に取り組んでまいります。
羅臼町長 脇紀美夫 様
人とヒグマの共存に向けて、新たな一歩となりました
羅臼町では近年、カメラマンや旅行者などがヒグマへ接近することにより、人を警戒しなくなったヒグマ、いわゆる『人馴れしたヒグマ』が増えていることで、道路横断や民家・漁業番屋周辺へ出没し、漁業生産活動の停滞や不安感による精神的な被害等が発生しています。併せて、人の生活圏への出没はヒグマへの適切な対応ができない場合、人命に関わる最悪の事態を招く危険性もあり、世界自然遺産の町として早急な対策が望まれていたところです。
当町では、この度のダイキン工業様からのご支援により、先述した課題の解決とヒグマの保護の両立を目指して、市街地周辺及び生産活動域へ電気牧柵を設置する事業へ取り組むこととしました。
このことは、当町にとって正に人とヒグマの共存に向け、新たな一歩を踏み出したと言えるもので、当事業へ取り組む機会を与えてくださったことに対し、心より感謝を申し上げる次第であります。
また、当町と同じく野生鳥獣との共存に苦慮している地域が各地にございますので、ダイキン工業様のお力添えにより、日本全体で野生鳥獣との共存に向けた取り組みが推進されることを切望する次第であります。
知床財団理事長 関根郁雄 様
地道な調査活動の飛躍の機会となりました
私たち知床財団は、斜里町と羅臼町によって設立された公益財団法人です。知床半島を共有するふたつの町を設立者とし、半島全域をホームグラウンドとして、知床の自然を「知り、守り、伝える」を旨に、日々森づくりやヒグマとのトラブル軽減のほか、さまざまな自然環境保全活動に当たっています。
自然を「守り、伝える」ためには、まず、守り伝えるべき自然を「知る」必要があります。過去を踏まえ、現在を把握すること、それが「知る」ことです。「知る」ために、私たちは日頃から様々なデータ収集と解析作業を行っています。こうしたらこうなる、という傾向を読み取るためのこの作業は、継続と蓄積が何より重要ですが、とても地味で根気のいる作業でもあります。
このたびのダイキン工業様からのご支援は、これまで私たちが継続してきた地道な調査活動を、大きな取り組みへとフィードバックさせることを可能にして下さいました。飛躍の機会を与えて下さったこと、また、なにより、知床の自然に対してお寄せいただいたお志が、私たちに勇気と自信を与えて下さいましたことに、心より御礼申し上げます。
※ 本WEBサイトに掲載されている写真は、公益財団法人 知床財団のご協力によるものです。


