ダイキン工業株式会社

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気候変動への対応

エアコンの省エネルギー性向上

環境調和製品の開発とその普及の推進

ダイキングループは、空調機による地球温暖化への影響を低減するため、環境調和製品を「スーパーグリーンプロダクト」・「グリーンプロダクト」に定義し、それらの開発・普及を推進しています。

2016年度は住宅用エアコンの売上高に占める、環境調和製品の比率は 74%でした。

名称 定義
スーパーグリーンプロダクト

以下の条件をすべて満たしている空調機

  • 従来機に比べて、消費電力量を30%以上削減していること
    例)インバータを搭載した空調機など
  • 従来冷媒より、温暖化係数が3分の1以下の冷媒を使用していること
    例)低温暖化冷媒R32を使用した空調機など
グリーンプロダクト 上記の条件をいずれか1つ満たしている空調機
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ライフサイクルアセスメント

使用時の省エネと冷媒影響削減に注力

製品のライフサイクルごとに環境影響を定量的に把握するLCA(ライフサイクルアセスメント)の手法を用いて、エアコンの温暖化影響を評価しています。

エアコンによる温室効果ガス排出量は、使用時の影響が最も大きく、次いで冷媒による影響が大きくなっています。そこで低温暖化冷媒であるR32を採用し、その特性を活かした省エネ化を進めることで、CO2排出量を住宅用では約21%、業務用では約34%削減しました。

LCA事例:ライフサイクルCO2排出量の比較注1

LCA事例:ライフサイクルCO2排出量の比較注1(エネルギー起因CO2)

注1 住宅用エアコンは2.8kWクラス、業務用エアコンは14kWクラスでの当社基準による算出。

注2 期間消費電力量:住宅用は日本工業規格(JIS)、業務用は(一社)日本冷凍空調工業会の規格を使用。

注3 冷媒影響は使用時と廃棄・リサイクル時の平均漏れ率を考慮し、単位重量あたり温暖化係数より算出。

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エアコンの省エネルギー性能向上

APF(通年エネルギー消費効率注1)とIPLV(期間成績係数注2)を向上

エアコンにおいて、設計から製造、使用、廃棄に至るライフサイクルのうちCO2排出量が最も多いのは使用段階です。

そのため、ダイキングループでは、製品の環境自主基準において、使用段階における省エネ性の項目をより厳しく設定し、製品の省エネルギー性向上に注力しています。

2016年2月に発売した店舗・オフィスエアコンでは、1.5〜6馬力の全シリーズでR32を採用し、APF(通年エネルギー消費効率)を0.1〜0.4向上させました。また、住宅用エアコンや床暖房・給湯器でもR32冷媒を採用し、2015年11月発売の「新うるさら7」でもAPF向上に取り組みました。

2015年12月に発売したビル・工場用途の空調熱源機スタイルフリーチラー「JIZAI(ジザイ)」は、ビル用マルチエアコンに採用している新型スクロール圧縮機を搭載し、低回転時の圧縮漏れを極小化することにより、IPLV(期間成績係数)を約16%向上させました。

注1 APF(通年エネルギー消費効率):1年を通して、ある一定条件のもとにエアコンを使用した時の消費電力量1kWhあたりの冷房・暖房能力を表したもの。値が大きいほど、省エネ性能が高くなります。

注2 IPLV(期間成績係数):空調負荷の異なる4つの冷房COPの加重平均にて算出した省エネ係数で、パッケージエアコンのAPFに相当します。実際の空調運転の大半は部分負荷運転をしており、IPLVの数値が高いほど、実用省エネが優れていることになります。

消費電力量とエネルギー消費効率(住宅用エアコン)注1

消費電力量とエネルギー消費効率(住宅用エアコン)

注1 2.8kWクラス当社試算。日本工業規格(JIS)条件による。

注2 寸法規定タイプの場合。

注3 2012年度まではJIS C 9612:2005規格に、2013年度より新基準JIS C 9612:2013規格に準拠し測定。

消費電力量とエネルギー消費効率(業務用エアコン)

消費電力量とエネルギー消費効率(業務用エアコン)

14.0kWクラスでの当社試算。一般社団法人 日本冷凍空調工業会条件、日本工業規格(JIS)条件による。

TOPICS

ビル用マルチエアコン「VRVシリーズ」が平成27年度省エネ大賞を受賞

ビルにおけるエアコンの年間使用状況は、真夏や真冬のように負荷が非常に高い中で運転する時間は短く、運転時間の約90%は外気温と設定温度の差が少ない低負荷時が占めており、負荷が少ないときにどれだけ効率よく運転するかが消費電力削減のポイントでした。

ビル用マルチエアコン「VRVシリーズ」は圧縮漏れ・ロスを極小化する新型スクロール圧縮機と、冷暖房時の負荷に合わせて全自動で冷媒温度をコントロールする新しい制御技術などで、快適性を維持しながら無駄を抑制し年間の消費電力を当社従来機比約21%削減。優れた省エネ性が評価され、平成27年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。

店舗・オフィス用エアコン「FIVE STAR ZEAS」新たな気流方式で約15%の省エネ

2016年2月に発売した店舗・オフィス用エアコン「FIVE STAR ZEAS」の新モデルは、気流を下方向に吹き出していた従来の天井カセット形エアコンの暖房方法を根本から見直し、水平方向に吹き出す新たな気流方式「アクティブ・サーキュレーション気流」を採用。水平方向に吹き出された気流が床全体にすばやく広がり、壁や窓から侵入してくる冷気を防ぎ、足元から暖かい暖房を実現するとともに、温度ムラが軽減されるため当社従来機比約15%の省エネを実現しました。

アクティブ・サーキュレーション気流

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省エネ製品の開発

「DESICA」シリーズに戸建て住宅用製品をラインナップ

「DESICA(デシカ)」は、水配管を必要とせず除湿と加湿ができる調湿外気処理機です。高効率の水分吸着材と熱交換器を一体化させた「ハイブリッドデシカ素子」を搭載し、エネルギー消費量を従来の調湿外気の約6分の1(当社試算)に低減しました。

これらが評価され、2011年6月、社団法人 発明協会主催の全国発明表彰で特別賞「経済産業大臣発明賞」を受賞しました。

2012年秋には新築戸建住宅向けに住宅用全館調湿・換気ユニット「DESICA HOME AIR」を発売。1台で延床面積120〜200平方メートルの住宅の24時間換気が可能で、一年中、すべてのお部屋を快適にコントロールすることができます。この製品は業務用「DESICA」と同様、水配管がなくても除湿と加湿が可能。床置形のため、お客様が簡単に高性能フィルターの交換・清掃ができるなどメンテナンス性にも優れています。高品質な空気環境を省エネルギーで実現する本機は、すでに多くのご家庭で採用されており、高い評価をいただいています。

「DESICA HOME AIR」

エアコンは豊富なラインナップから選べ、多彩な組み合わせで温度と湿度のベストバランスを保ちます。

全館空調エアコン+DESICAプラン

個別空調との組合せも可能です

個別空調エアコン+DESICAプラン

TOPICS

産学共同でネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)を普及

Kältepreisを受賞Kältepreisを受賞

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)は、建物・設備の省エネと、再生可能エネルギーの活用などの創エネによって、正味のエネルギー消費量を「ゼロ」にする建物です。海外先進国や日本で導入が進められています。ダイキングループは、ビル用マルチエアコンをはじめ空調の省エネ性向上を図るとともに、世界各地のお客様のニーズに応じた最適なエネルギーマネジメントを提案することでZEBの実現に取り組んできました。

例えばダイキンヨーロッパ社では、ドイツ・ドルトムントの技術系大学などと産学共同の実験プロジェクト「欧州ネットゼロエナジープロジェクト」を実施しています。その第一弾として、2010年7月、ドイツ・ヘルテン市に、当社のヒートポンプ技術による床暖房、冷房、除湿製品などと太陽光発電を備えた「ネットゼロエナジーオフィス」をAthoka社と共同で建設。同国の環境賞であるKältepreisを受賞しました。2012年のエネルギー収支では、977kWhの剰余エネルギーを生み出し、この建物のエネルギー効率の高さを実証することができました。

ここで得られた知見をもとに、実際の建物でダイキン商品を最適に運転するための新プロジェクトをスペイン、イギリスで実施します。

今後もエネルギー管理システムと組み合わせて、ヒートポンプ技術を主要なお客様に提案していく方針です。

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省エネソリューションの提供

ビル全体・街全体の省エネを実現

ダイキングループは、インバータ技術や冷媒技術といった環境技術を駆使し、エアコン単体での環境影響を抑制するだけでなく、ビル全体や街全体の省エネソリューションも提供しています。

快適性を維持した節電のためには、ビル全体のエネルギー管理システム(EMS)が有効です。経済産業省はEMSを広めるため「エネルギー管理システム導入促進事業」を実施しており、2012年4月、ダイキン工業はその「エネルギー利用情報管理運営者」(BEMSアグリゲータ)として採択されました。快適性を損なわずに空調の非効率な運転を防止し節電と快適性の両立を図るきめ細かなデマンド制御や、気象予測データに基づき省エネ・節電制御を自動設定するシステムの提供を加速しています。

また、本事業は、2014年度から平成26年度エネルギー使用合理化等事業者支援補助金の「エネマネ事業者の活用」にスキームが引き継ぎされ、当社もエネマネ事業者として登録、取り組みを強化しています。2015年度は20件のシステムを導入ました。

さらに2013年度から、環境省が主催する「グリーンビルディング普及促進に向けた改修効果モデル事業」等の診断機関に選定され、エアコンを遠隔監視する「エアネットサービスシステム」の契約先などに対して、運転データをもとに運用改善や省エネサービスを提案しています。2015年度までに累計71件の省エネ診断サービスを提供しています。省エネ効果は年間約500万kWh、累計で1,800万kWhをお客様に提案しました。

イギリス・マンチェスターでは、2014年度からNEDO((国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構)が実施する「スマートコミュニティ実証事業」に、(株)日立製作所、(株)みずほ銀行と共に参画しています。これは600軒の住宅の暖房を燃焼式ボイラーや電気式ヒーターからヒートポンプ式に置き換え、エネルギー消費量の削減をめざすとともに、複数の住宅の電力使用量を集約し、需給状況に応じて運転を自動で調整して生み出した余剰電力を売買するという技術およびビジネスモデルの実証をめざしています。

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