経営戦略とサステナビリティ
ダイキンは、社会課題を把握したうえで事業が社会に与える影響を評価し、「ステークホルダーの関心・影響」と、「ダイキンにとっての重要性」の両面から重要な課題(マテリアリティ)を特定。それをCSRの重点テーマとして整理し、戦略経営計画に反映しました。それぞれのテーマで目標を設定し取り組んでいます。
マテリアリティ分析のための重要な判断基準の一つが、「ステークホルダーの関心・影響」です。当社は、これを把握するために社会課題(グローバルリスク)とその解決に向けた世界的枠組み、さらに当社へのさまざまな評価や対話を通じて得た要望・ご意見を参考にしています。
ESG評価やさまざまなステークホルダーとの対話
世界に広がるサプライチェーン全体で、品質管理、労働慣行、環境対応などさまざまな調達リスクへの対応が求められます。
新興国を中心にエアコン需要は拡大しており、快適性・環境性に優れ、地域のニーズに合った製品開発が求められています。
世界各地の生産拠点で、生産効率の向上と同時に、製造品質を高め、環境負荷を低減していくことが重要です。
エアコンの施工不良は、品質問題だけでなく冷媒の漏えいなどの環境問題にもつながります。施工技術向上のために全世界の従業員・販売店への教育が欠かせません。
エアコン使用による温暖化影響は大きな課題です。一方、エアコン使用には、熱中症予防など健康へのよい影響や生産性向上などの利点もあります。
循環型社会の形成には、エアコン自体のリサイクル、エアコンに使用されている冷媒の回収・リサイクルを徹底する必要があります。
事業を通じ持続的に社会に貢献するために、事業活動を担う人材の育成や、コンプライアンスの推進、ガバナンスが機能していることなどが必要です。
当社が持つ技術を社会に普及させ、社会課題解決に貢献するには、政府や国連機関、国際機関、NGO、有識者、地域社会などさまざまな方々と連携することが重要です。
「ステークホルダーの関心・影響」と「ダイキンにとっての重要性」からマテリアリティを特定し、戦略経営計画「FUSION20」の策定に合わせ、2015年度に重点取り組みテーマとして価値提供のCSR4テーマと基盤的CSR5テーマに整理しました。なお、2018年度「FUSION20」後半3カ年計画策定時に、状況の変化を踏まえて、一部マテリアリティを見直しています。
価値提供のCSR | |
---|---|
環境負荷を低減しながら、世界中に健康で快適な空気環境を提供します |
|
基盤的CSR | |
---|---|
社会からの要請に応え、より透明で誠実な事業活動を行います |
|
CSR重点取り組み9テーマを経営上重視することを戦略経営計画「FUSION20」に織り込み、グループ全体で取り組んできました。2018年度には、CSRの各テーマについて定量指標を含む2020年目標を設定。「CSR行動計画2020」として取りまとめ直しました。この計画を実践していくなかで、社会課題の解決に貢献し、ステークホルダーの要請に応えていきます。