ダイキン工業株式会社

フッ素の特性

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耐熱性

フッ素素材は、高温に耐えられます

温度が上がると、物質を形作る分子の回転や振動が激しくなります。物質が熱に耐えられなくなった状態とは、この激しい回転や振動で分子が切れたり、バラバラになった状態です。
フッ素素材では、C-F結合がC-H結合よりも結合エネルギーが大きく切れにくい上、骨格を形作るC-C結合は、-CF2-によって形作られるため、-CH2-から成るC-C結合よりも回転しにくく、かつ、結合エネルギーが大きく切れにくいのです。そのため、フッ素素材は炭化水素系素材よりも熱に強くなります。

耐熱性を備えた製品

フッ素樹脂フッ素樹脂フィルムフッ素塗料(ゴム系以外)
添加剤(ポリフロンPTFE ルブロンポリフロンMPA

PTFEは、-CF2-だけが直線的につながった最も基本的なフッ素樹脂です。融点以上の温度でも流動しないこともあり、最も熱に強いフッ素樹脂です。
PFA、FEPは、PTFE同様-CF2-のみから成りますが、側鎖を導入することで融点以上の温度で流動するようにした樹脂です。炭化水素鎖(-CH2-)を持たないため、PTFEに次いで高い耐熱性を示します。
CPTはほぼ-CF2-鎖から成り、炭化水素鎖(-CH2-)を持たないため、PFA、FEP並みの高い耐熱性を示します。
ETFE、EFEPは、主鎖・側鎖中に-CF2-と共に炭化水素鎖(-CH2-)を持ち、融点も比較的低くなっているため、PFA、FEPには若干劣りますが、一般の炭化水素系樹脂に比べると高い耐熱性を示します。
PCTFEはPTFEの-CF2-鎖のフッ素原子の一部を塩素原子に変えた樹脂です。炭化水素鎖(-CH2-)は含みませんが、結晶性が非常に高く融点が分解温度に近いため、耐熱性はEFEP程度になります。


フッ素ゴムゴム系フッ素塗料添加剤(ダイキンPPA)

フッ素ゴムは、主鎖が-CF2-と炭化水素鎖(-CH2-)から成り、汎用ゴムに近い機械特性を持ちつつも、高い耐熱性を示します。


耐候性塗料用樹脂 ゼッフル

ゼッフルは、硬化させるための官能基を持ち、溶剤に溶けるフッ素樹脂で、塗料のワニスとして用いられます。硬化により堅牢な塗膜となり、汎用素材による塗膜よりも耐熱性に優れます。


指紋付着防止剤 オプツール

オプツールは、ガラスやプラスチック表面の指紋付着防止、防汚性や滑り性向上に用いられる表面処理剤で、耐熱性に優れるため、真空蒸着が可能です。


離型剤 ダイフリー

ダイフリーは、射出成形や圧縮成形の金型に用いられる離型剤です。主に-CF2-から成ることにより、高い耐熱性を示し、高温加工の金型に用いられます。


フッ素オイル

主に-CF2-から成るオイル、グリースです。高い耐熱性を示すため、高温になるポンプ、熱媒体、摺動部の潤滑剤などに使われます。


フッ素材料の製品耐熱性

製品 物性
使用可能上限温度(℃)
フッ素樹脂
フッ素樹脂フィルム
フッ素塗料(ゴム系以外)
添加剤(ポリフロンPTFE ルブロン、ポリフロンMPA)
PTFE 260
PFA、FEP、CPT ~260
ETFE、EFEP、PCTFE ~150
フッ素ゴム、ゴム系フッ素塗料、添加剤(ダイキンPPA) ~250
耐候性塗料用樹脂 ゼッフル 150
指紋付着防止剤 オプツール 150
離型剤 ダイフリー 170
フッ素オイル 250

※ゼッフルは硬化剤を配合した塗膜の測定値

耐熱性が生かされる用途

利用される市場

  • 自動車
  • 半導体
  • 住宅・生活
  • 情報通信
  • 環境・エネルギー
  • 医療
  • 電線
  • シール材
  • フィルム・シート
  • チューブ・ホース・ボトル
  • 繊維・モノフィラメント・不織布
  • ライニング